−ほ− 【ホ】 1.ボギー客車の重量22.5〜27.5t未満のものの重量記号。ボギー車から。 2.貨車でホッパー車の記号。 3.電略で“報告”の意味。 【ポ】 有蓋車の内の陶器車の記号。 【ほあんブレーキ】[保安ブレーキ] 直通予備ブレーキのこと。平仮名で書くとなんだか間抜けである。現在の電車は電気指令により直通空気ブレーキ を作用させるものが殆どで、何はともあれ元空気ダメのエアーを使ってブレーキを作用させる。この為に元空気ダ メのエアーがないとブレーキは作用しない、これでは万が一元空気ダメのエアーが何らかの理由により無くなって しまった場合、ノーブレーキ状態となってしまい非常に危険である。そこで別に「直通予備空気ダメ」を設けて、 スイッチ操作で「直通予備空気ダメ」の5kg/uのエアーがブレーキシリンダーへ入り強力なブレーキを作用させる ものが“保安ブレーキ”で、別名「第三のブレーキ」とも呼ばれている。また新型の電車などでなくとも、気動車 などに装備しているものもある。駅ビルに突っ込んだ某関東鉄道の気動車も保安ブレーキを装備していたが、ブ レーキの不緩解が起きたときに、直通予備空気ダメのエアーも御丁寧に抜いていたようである。また電車の場合停 車駅でオーバーランが確実視されるときに、常用ブレーキを作用させながら保安ブレーキのスイッチを入れると、 電気ブレーキ+非常ブレーキとなり、非常に強力なブレーキが作用し、思いのほか減速することが出来るが、最近 のものは保安ブレーキのスイッチを入れると、電気ブレーキがOFFになるようになっている。こんな事やっちゃダ メだョ。 【ホイトしき】[ホイト式] ヂーゼル機関車に使われている液体変速機の方式。能率の違うコンバーターを複数内蔵していて、速度に合った もっとも効率の良いコンバーターにコンバーター油を充填して使用する方式。 【ホイッスル】 1.車両の警笛。 2.車掌の手笛。 【ポイント】 分岐器のこと。本当は「スイッチ」というのが正しいが、どういう訳か日本では「ポイント」と言う。外国では通 用しないのでご注意を。これから察すると日本では入換用の機関車は「ポインター」か? 【ポイントさじょう】[ポイント鎖錠] 転轍機を電気的・機械的・鎖錠金具などで転換出来ないようにすること。 【ポイントしょうゆうせつそうち】[ポイント消融雪装置] ポイントに積もった雪を取り除き凍結などを防止するための装置。電気式・温風式・撒水式等がある。 【ぼうおんしゃりん】[防音車輪] 車輪の側面に防音材を張り付けた車輪、独逸のICEなどに採用されている。 【ぼうおんへき】[防音壁] 市街地を走る鉄道や新幹線に欠かせない設備、最近のものは音を防ぐというよりその場で消音するような構造に なっている。 【ぼうおんぼうしんしゃりん】[防音防振車輪] 弾性車輪とも言われる。タイヤを輪心にはめ込む際に特殊なゴムを介して取り付ける方法。ものすごく走行音の静 かな電車が出来るが、輪重を大きく取れないため、路面電車のような小さな電車などにしか使えない。間違っても 300kmで走ろうなどという電車に使ってはいけない。 【ほうかつけいやくだんたい】[包括契約団体] 同一の申込責任者による団体で、同一の地域への年間輸送人員を定め、旅客会社が決定する団体。団体の回数券み たいなものだな。 【ほうこうべつ】[方向別] 路線、方面別に貨車の仕分けをする機関車。 【ほうこうべつうんてん】[方向別運転] 複々線区間で同じ方向へ向かう緩行線と快速(急行)線を隣同士に並べたもの。乗り換えが非常に便利である。 【ほうこうまく】[方向幕] 行き先や列車種別を表示するための字幕の事、昔は布製だったが現在はポリエステル製である。 【ぼうごスイッチ】[防護スイッチ] 1.踏切で自動車が脱輪した際などに、運転者などが列車に対して事前に知らせるために警報機に取り付けられてい る押しボタンスイッチ。一般には踏切非常ボタンという。 2.保安要員の居る踏切に設置されているスイッチ、緊急の場合これを操作すると軌道短絡されて信号が赤になる。 【ぼうごむせん】[防護無線] 列車事故等の異常事態が発生した際に、二次的な事故を防ぐために運転台の発信ボタンを押すと、信号電波が発信 され、受信した列車は直ちに停車することになっている。半径1km以内の列車には確実に受信され、あまり遠くに は届かないようになっているが、どうかすると10kmぐらい先まで電波が飛んで、あらぬところで列車が止まるこ とがある。(常磐線の綾瀬駅で発信したところ総武線が止まったことがある) 【ぼうしんゴム】[防振ゴム] ゴムの弾性を利用し、振動を軽減するためのゴム。バネ常数が決まっている“第一種”と決まっていない“第二種” がある。 【ぼうせつさく】[防雪柵] 線路に雪が直接吹き込むのを防ぐために設置される衝立(ついたて)のこと。駅のポイント付近に設けられること が多い。 【ぼうせつりん】[防雪林] 線路に直接風雪が当たらないように植林されている、針葉樹などを主体とした人工林のこと。 【ほうてん】[方転] 方向転換の略。運用上の都合により列車の編成の向きを変えること。 【ぼうひきだし】[棒引き出し] 列車を出発させる際の方法の一つ、圧縮引き出しとは逆に連結器緩衝バネなどを伸ばした状態で列車を発車させる こと。発車の際のショックを弛めることが出来るので旅客列車はこのように引き出す。EF200の牽く貨物列車も力 が有り余っているからか棒引き出しである。 【ぼうふしょり】[防腐処理] 木製枕木が腐りにくいようにして寿命を延ばす処理。クレオソートなどで枕木を煮込んで内部に浸み込ます。 【ほうわしき】[飽和式] 蒸気機関車のボイラーで発生した蒸気を加熱管を通さずに、シリンダーへ直接送る方式。→加熱式 【ポーカー】 蒸気機関車の火床を整理するための先の曲がった長さ1.5〜2m鉄棒。 【ポータル】 1.トンネルの入口の列車の入る穴の空いた壁のこと。 2.トラス鉄橋の門構えのこと。 【ボーテックスジェネレータ】 空気抵抗となるカルマン渦の発生を抑える小突起。小突起によってできた小さなカルマン渦によって大きなカルマ ン渦の発生を抑える、毒をもって毒を征する発想の代物。適当に付ければいいってもんじゃなく、コンピュータで きっちり設計した上で風洞での実験を繰り返して、初めて取り付け位置や寸法、形状が決定される。500系新幹線 電車のパンタグラフ支柱に採用されている。長野オリンピックで、オランダのスピードスケート選手が装着してい た波形のテープもこれと同じ考えのもの。 【ホームドア】 そのものズバリホームにあるドアである。最近の新交通システムや、営団地下鉄南北線などで採用されている。 【ホームラーメン】 主に山手線内にある、読んで字の如くホームにあるラーメン屋さん。 【ホームライナー】 乗車整理券を買えば定期券でも18きっぷでも乗れる全員着席定員制の列車。最初は上野〜東大宮間の回送列車に大 宮までお客を乗せたのが始まり、受けが良かったので各地で増発されるに至った。 【ポール】 最も原始的?な集電装置。一本の棒(ポール)を架線に接触させているだけのもので、高速運転時に(と言っても大 した速度ではないが)外れてしまうことが多く、方向転換をするときにはポールを後ろ向きにしてやらなければな らないなど、操作性等に問題があるため新製される車両はない。架線との摺動部分がローラーになっている“ロー ラーポール”というものもある。 【ほか】[保火] 蒸気機関車の火種を維持しておくこと。 【ぽかきゅう】[ぽか休] 無断欠勤。 【ほかプラ】 東京駅にあるJR北海道プラザのこと。JR北海道のオリジナルオレカが東京でも買える。 【ほき】[補機] 補助機関車の意味、連結位置によって呼び名が変わる。 《エヌ》〈N〉 次機(つぎき)。本務機関車の次位に連結された機関車、“Nム”と言えば次無動機関車のこと、本務機の次位に連結 されて回送される無動力機関車。NextのN。 《エフ》〈F〉 前機(まえき)。本務機関車の前に連結された機関車。FrontのF。 《あと》〈後〉 後機(あとき)。列車の最後尾に連結された機関車。 【ほきゅうせいどう】[補給制動] →やまごめ 【ほくほくせん】[ほくほく線] 北越急行の愛称。ネコの“はぐはぐ”ではない。 【ほくりくトンネルれっしゃかさいじこ】[北陸トンネル列車火災事故] 1973年1月6日深夜、北陸本線・敦賀〜南今庄間の北陸トンネルで急行「きたぐに」の食堂車付近から出火、死者 30名を出した事故。この事故により防災対策の不備が明らかになり、車両の不燃対策が進められた。 【ほけんしゃ】[保健車] 各地の機関区や操車場などを巡回して職員の健康診断を行う“巡回健康診断車”の事。職用車の部類にはいるため 記号は“ヤ”である。 【ほごせっちスイッチ】[保護接地スイッチ] 新幹線の列車防護装置の一つ、これを操作することにより、操作をした箇所を中心に上下線の電車線が停電するよ うになっている。 【ほしガマ】[星ガマ] “北斗星”牽引用の田端運転所のEF81、車体側面に流星マークがあるから。 【ポジフィルム】 スライドフィルムまたはリバーサルフィルムともいう、印刷物に使用される写真の撮影に使用され発色がよいのが 特徴だが、露出の許容範囲が狭く使いこなしの難しいフィルム。ネガフィルムと違い現像すれば正画像が見られる。 現在鉄道写真ではフジフィルムの「プロビア」が主流になりつつある。先頃コダック社が出したプロビアに対向す る「E100」は、比較広告で現像所の店頭にプロビアと共に並べてあったところ、プロビアの方が売れてしまったそ うな。いくらコダック社が騒ごうが売れないわけだ。 【ほじゅうけん】[補充券] 車内補充券のこと。車内で車掌が発行するパンチで地図や料金表に穴を開ける乗車券で、各車掌区などでオリジナ ルのデザインをしていたので集めると面白かった。駅発行の補充券も存在し、不思議だったのが「東能代駅乗務員 発行」という補充券があった。駅乗務員て一体どういう意味? 【ほしゅようしゃ】[保守用車] 線路の工事や保守に使用するための作業用車両。 【ほしゅようしゃしようきじゅんきてい】[保守用車使用基準規定] 保守用車を使用する上での保安措置などを定めた規定。 【ほじょかいろ】[補助回路] 電車の電動発電機で作られる、三相交流60HZ・440Vが流れる電気回路のこと。冷房や暖房用の電源に使われる。 最近の交流電車では三相でなく単相のものもある。これを変圧器で降圧させた交流100V(整流して直流100V) の回路が“低圧補助回路”である。補助回路は“給電区分”のよって区分されている。 【ほじょきき】[補助機器] 電気車で主要電気機器以外の電気機器のこと。コンプレッサーや電動発電機などがこれに分類される。 【ほじょきせん】[補助帰線] 電車線区間で帰線の容量が足りないときに設けられる線路に平行する電線。 【ほじょきせん】[補助汽船] タグボートの国鉄での呼称。 【ボスざ】[ボス座] 星座の一つではない。車軸で車輪が圧入される部分。→輪座 【ポツ】 ダイヤグラムの列車線と駅線の交点で、時刻を明示するために上または下に付けられた短い線のこと。電車区間で は各停車場に基準停車時間を定めているので、特に指定された停車場では、発車時刻を示す“ワンポツ”を、基準 停車時間以外の停車時間を持っている電車列車には、到着時刻と発車時刻を示す“ツーポツ”(ポツとポツの間が停 車時間を示す)が付けられる。“ひげ”と呼ぶ人もいる。 【ほっかいライナー】[北海ライナー] 青函トンネル開通後に名称が変更された北たから号。コキフ10000にはテールサインと共に北海道の島を型どったシールも貼られていた。 【ボックスカー】 1.有蓋車のこと 2.長崎に原爆を投下したB29のコールサイン。 【ボックスシート】 向かい合わせの四人掛けの座席、長距離列車で旅行をする時にはよい座席配置である。 【ボックスどうりん】[ボックス動輪] 蒸気機関車の動輪で輪心がスポークでなく丸い穴があいた形状のもの。 【ほっこう】[北行] 大船、蒲田などから南浦和、大宮方面に向かう京浜東北線の電車。きたゆきではない。 【ぼったくりでんしゃ】[ぼったくり電車] 関西本線・紀勢本線・参宮線の快速列車「みえ」のこと。途中、伊勢鉄道を経由するため、青春18切符で乗っている と伊勢鉄道分の運賃を取られるから。本来は気動車だが、見た目が電車みたいなのでこう呼んでいるようである。 【ホッパかしゃ】[ホッパ貨車] 貨車の底を開いて荷下ろしが出来るようになっている構造の貨車。タンク車のようになっているもの(ホキ2200 型)や、無蓋貨車になっているもの(ホキ2500型)がある。記号はホッパの“ホ”である。 【ぽっぽばん】[ポッポ番] 鉄道担当記者のこと。未だにこう呼んでいる。貴社の記者が汽車で帰社したのはいいけど、どこの社もあまり鉄道 に詳しい人はいないようである。結局、コメントをとれそうな人に普段から渡りを付けておくのが、彼らの仕事に なるのだが、もう少しましなのいなかったのかと言いたくなる専門家?のコメントには毎度の事ながら頭を抱えさせ られる。マスコミには結構鉄ちゃんがいるのに、なぜ有効に活用しようとしないのだろう。どう思います?人事部 長。(えっ、仕事と遊びを混同されちゃかなわん?そらごもっともで) 【ボディマウント】 新幹線の200系などに採用されている車体構造、車体側面を床下まで延長し、もう一枚床を作りそこに床下機器を 装置する方法。雪害対策のために採用された。 【ほのぼのそうち】[ほのぼの装置] ぼのぼのではない。列車無線の車上の受信機の機能チェックをするために、出入庫線の近くで微弱な電波を発信し ておき動作の確認をする装置。ラッコがハマグリを持っているわけではない。語源がさっぱりわからん。 【ホテルメッツ】 JR東日本グループ経営の、丸井より近い駅のそばが売り物のビジネスホテル。JR東日本グループなのに“ホテル メッツ久米川”だけは西武新宿線久米川駅が下車駅である。 【ボナシステム】 日本車輌が開発した新交通システムの一種。“VONA-System”の項を参照のこと。 【ポニー】 C56型蒸気機関車の愛称。テンダー機関車でありながら小型なところからこう呼ばれた、それもそのはずエンヂン 部分はC12と同じである。第二次世界大戦中には、手頃な大きさのためかなりの数が南方へ送られた。小海線で 走っていたものは“高原のポニー”と呼ばれていた。 【ポニートラス】 トラス橋の小型のもので、上部まで覆われていないもの。最近姿を消しつつある。 【ホビセン】 鉄道模型メーカーKATOのショールーム、ホビーセンターカトーの略。製品の販売や修理、部品の販売を行ってい る。因みにここにお客が集中するために周辺の模型屋さんは絶版品の宝庫と化している、行くなら今だ。 【ホヤ】 補助機関車の連結を所定とする列車の補助機関車の臨時にやめること。(ホキヤメ) 【ボルスター】 揺れまくら装置のこと。 【ボルスタアンカー】 台車で発生した引張力を車体に伝達するための連結棒。 【ボルスタレスだいしゃ】[ボルスタレス台車] 枕ばりを使わない台車、車体と台車枠を直結してあり摺動部分などのガタが一切無い新しい方式。DT-50等がこれ にあたる。 【ぼろぼろサンイン】[ぼろぼろSUN-IN] JR西日本のジョイフルトレイン“ほのぼのSUN-IN”のこと。最近ぼろぼろだから。 【ホワイトメタル】 錫、亜鉛、鉛などを主成分とする低融点合金。比重が大きいので鉄道模型の床下パーツなどに使用され、ウェイト の代わりになる。取り付けには接着剤などを使用し、半田付けは不可なのだが、世の中にはホワイトメタルパーツ を半田付けしちゃう凄腕の人もいるから驚いちゃうね。 【ぽん】 突放、貨車を機関車で押し放すこと。「4っ持って2回ぽん」と言えば、貨車4両を2回に分けて突放する事。昔「2っ持って3回ぽん」とやった下手くそな操車係が居たそうな。 【ぽんこつ】 木槌のこと。木はんともいう。 【ほんせんしうんてん】[本線試運転] 新製車や工場から出場した車両が本線上で試運転を行うこと。 【ポンパごう】[ポンパ号] SLブーム華やかりし頃、日立がカラーテレビ“ポンパ”の宣伝のために走らせた列車。全国主要駅を回って展示会 をやっていた。ちなみに、ポンパとは、ポンとスイッチを入れるとパッとつくテレビだからポンパ、常時微弱な電 流を流して真空管などを温めていた。それ以前のテレビは、ポンとスイッチを入れて忘れた頃に映像が現れたもの だった。最近の日立のテレビCMで「ポンパくん」が出ている。 【ほんまる】[本丸] 国鉄本社のこと。 【ほんむき】[本務機] 列車を牽引するメインの機関車。碓氷峠の本務機は下り勾配側の機関車が本務機になっている。 【ほんや】[本屋] 駅で駅長室がある中心の建物。最近ではコンビニが一体になってほんとに本を売っている所もある。 |