−か−

【カ】

1.ボギー客車で 重量が47.5t以上のものの重量記号。語源は「濶大」から来ている。「格別に大きい」「過大に大きい」とも言うのかも・・・。

2.家畜車の記号。

3.南満州鉄道(満鉄)における緩急車(車掌車)の記号。

【カーキャッチャー】

操車場やローカル線の交換駅などで見かける黄色や橙色に塗られた70〜80センチの細長い鉄板に小さな輪止めが付いた道具、貨車などが逸走した場合にレールの上において車両をストップさせる、実際に使うと車輪を載せたままカーキャッチャーがレールの上を滑るため火花が散って豪快である。“カースリッパ”と言う呼び名もあるようだ。→制動靴

【カーダンパー】

無蓋車などから石炭を取り卸す際に使われる単純にして豪快な方法。どういう風に豪快かというと貨車をそのまま逆さにするのである。小型の石炭車を使っていた九州地区の石炭ヤードや、鉱山のトロッコなどに見られた。

【カーてつ】[カー鉄]

車で行く鉄チャン。

【カードじこくひょう】[カード時刻表]

電車乗務員の運転時刻表のこと。

【カートレイン】

列車に乗用車を乗せ乗用車の乗員は寝台客車に乗せる列車。東京〜札幌(白石)・広島・小倉間で運行されている。正確に言えば寝台客車を連結しているので“カースリーパー”である。料金設定が高すぎるのと臨時列車の設定期間が短いため今一つ使えない。

【ガードレール】

日本語では護輪軌条。“脱線防止レール”“橋上ガードレール”“踏切ガードレール”“クロッシングガードレール”“安全レール”の五種類がある。

【カーパック】

コンテナの中に新車を積んで輸送する形態の名称。使用される専用コンテナは上下2段式で、何とそれぞれ分離が可能。日産自動車が初採用した。

【カーラックシステム】

低床貨車コキ71とUM21Aコンテナのコンビによる乗用車をコンテナで運ぶためのシステム。コキ71はいつもコンテナが乗ったままなので殆ど一体の物として見られている。

【ガーラットがたきかんしゃ】[ガーラット型機関車]

ボイラーの前後にテンダーを付け、動輪とシリンダーをそれぞれの下に1組ずつ背中合わせの向きに付けた珍妙な形のSL。方向転換の必要がないのが利点だが、日本ではその形の奇妙さからか登場することはなかった。水の少ない東アフリカで大活躍、今でもジンバブエで走っている。

【ガーランドがたベンチレーター】[ガーランド型ベンチレーター]

ベンチレーターの各項目を参照のこと。

【カー・リターダ】

突放され自走してきた貨車にブレーキをかける装置、レールの両側に設置され、貨車の車輪を締め付けるようになっている。ここを通った貨車は車輪の側面に擦り後が付くのですぐ判る。現在はない。

【カイ】

電略で“改札”の意味。

【かいかんたい】[快感帯]

性感帯ではない! 室内にいる人が快適に思える範囲の温度や湿度。空調機を使いこの範囲の温度・湿度に調整する。

【かいき】[改軌]

軌間の幅を変えること。山形・秋田新幹線は狭軌の在来線を標準軌に改軌しているのはご存じの通り。昭和10年8月31日、満鉄は新京〜哈爾濱間240kmをわずか3時間で標準軌に改軌したという。いったい何人動員したんだ。改軌と言えば第二時大戦中、ドイツがソ連に侵攻した際、(いわゆるバルバロッサ作戦)軌間の異なる(ソ連は広軌、ドイツは標準軌)ソ連側の輸送が問題になった。当初、ソ連側の鉄道車両を接収して軍需物資の輸送に当てようともくろんだが当然のことながらうまく行かず、結局銃弾飛び交う中、広軌軌道をいちいち標準軌に改軌し、ドイツの車両を乗り入れさせて物資の補給を行った。レールや枕木はそのまま流用したのだが、さすが露助の粗悪品、レールは割れるわ枕木はゴミだわで軸重の大きなドイツ製機関車はまったく使いものにならなかった。結局補給が滞り、バルバロッサ作戦の最大の敗因となった。いくら技術が「世界一イイィィィ!!」でも、それを動かすベルリンの連中がバカで無能ではどうしようもない。敵地に線路敷きながら戦争やって、勝てると思う神経がわからん。

【がいき】[外軌]

カーブの外側の軌道。

【かいきょう】[改鋏]

乗車券にはさみを入れること。最近ははんこになってしまい面白くない。

【かいきキロ】[回帰キロ]

検査と検査の間に車両が走る距離のこと。昔は蒸気機関車の全般検査回帰キロは約30万kmだったが、現在の電気 機関車では設計も材質もよくなったとかで、節約するために約80万kmになっているが、はてさて・・・。

【がいきん】[外勤]

屋外で仕事をする人。

〈外勤機関士〉年をとったり病み上がりなどで、通常の勤務を外され、運転区構内で車両の入れ替えを担当している 機関士。

【かいけつ】[解結]

列車を解放連結すること。

【かいさくこうほう】[開削工法]

地下鉄のトンネルを掘る際に、一旦地面に穴を掘ってから地下構造物を施工して埋め戻す方法。たまに電車も一緒 に埋めておく場合がある。

【かいさつきょう】[改札鋏]

きっぷの改札に使う鋏。パンチ、改鋏などとも言う。駅の改札口で使うのは、刃先の短いバネの入っていないもの。 車内改札に使うものは図補を切るために刃先が長く、柄にバネが入っていて、揺れる車内で使うのに適した形に なっている。器用にバランスをとりながら車内で切符を切ってくれる車掌さんの姿に憧れた人も多いでしょう。駅 の売店や駅前の玩具屋さんで売っている「電車かばん」に入っているのもこれだね。両者とも名前は同じだが形は 全く異なり、それぞれが用途にあった形をしている。

【かいさつぐち】[改札口]

切符を改鋏するための場所、最近は“改札口”といった雰囲気のものが少ない。

【ガイサン】

車内補充券のこと。

【かいじてんかれいじせいぎょほうしき】[界磁添加励磁制御方式]

205系電車などの制御方式。直流直巻電動機を使用しているが、界磁に別な電源を添加して制御する事により力行 時は定電流制御を行い、ブレーキ時は回生ブレーキを使用するもの。

【かいすうけん】[回数券]

10回分の労力で11回分のダメージを与えられる拳法の突き技、は「大日本帝国拳法の回数拳」(ウソ)単純にいえ ば10回分の運賃で11回乗れるキップだが、種類が沢山あるのでここでは割愛させていただきます。詳しくは時刻 表の営業案内のページを読むこと。

【かいせいブレーキ】[回生ブレーキ]

電気ブレーキで発生した電力を抵抗器で熱に変換するのではなく、架線に戻すブレーキ。いわゆる省エネ電車に使 用されているブレーキシステムのこと。→リジェネルティブ・ブレーキ

【かいせいりつ】[回生率]

電力回生ブレーキを装備した電車が使用した電力と、架線に送り返した電力の割合のこと。最新のインバーター電 車では回生率は40%にも上る。

【かいそう】[回送]

列車に乗客や荷物を乗せないで運転すること。昆布・ワカメ・ひじき方面行の海草列車ではない。

【かいそくせん】[快速線]

複々線区間などで各駅停車ではなく、主に優等列車が走る線路とを区別するための便宜上の名称で、常磐線や総武 本線などの比較的新しい線増区間で用いられる名称のようである。お茶の水〜三鷹間や、京都〜西明石間は“急行 線”という。そこの指令員、間違えないように。→快速線・緩行線

【かいだんゆるめ】[階段ユルメ]

列車を停止する際に段階的にブレーキを弛め停止時のショックをやわらげる停め方。付加空気ダメが付いていない 二軸貨車などはこれが出来ない。

【かいつうまち】[開通待ち]

先行列車のある場合などで、信号機の進行現示が出るのを待っていること。

【かいちゅうどけい】[懐中時計]

乗務員や駅係員が携帯する時計、定時運転が誇りである日本の鉄道では、月差が15秒程度になると新品に交換され る。

【かいてん】[回転]

機回し線を使って、機関車を前後に付け替えること。

【かいてんしゃ】[回転車]

付属編成がその列車の終点までは行かずに、手前の駅で切り放され、再び折り返しで戻ってきた列車に併結されて 運転すること。特急「おおとり」における北見行きの編成がこれに当たる。これは9両編成が網走駅構内の庫に入 りきらなかったための処置である。

【かいてんばり】[回転ばり]

枕ばりと車体の間に枕バネが入ると枕ばりは車体側に枕バネと共に取り付けられ“回転ばり”と呼ばれる。

【かいひ】[開扉]

客用ドアを開けること

【かいほう】[解放]

1.連結器を外して列車を分離すること。連結器以外にも繋がっているものがあるので手順を間違えないように。

2.勤務などをはずすこと。

【がいほう】[外方]

主信号機の防護区間の外側(手前側)のこと。→内方

【かいほうエフち】[開放F値]

レンズの絞り羽根を開放した、もっとも明るい絞り量。焦点距離が同じなら、開放F値が小さいほど速いシャッ ターが切れ、開放時のボケが大きく、ファインダー内の明るい使えるレンズということになる。もっとも、高価で もあるが、明るければ明るい程良いかというと、ニッコールの105mmF2の様に、解放で使いものにならないレン ズもあるので注意すること。

【かいほうテコ】[解放テコ]

自動連結器のナックルを開くためのレバーのこと。貨車のものはテコを支える受けの部分のレバーが角形断面に なっていて、不用意にレバーが回転しないようになっている。

【がいほうぶんきき】[外方分岐器]

普通分岐器の一種、曲線の外側へ別な半径で分岐するもの。

【かいわり】[介割]

第1種身体障害者と、定期券を使用する12歳未満の第2種身体障害者を介添する者に適用される割引乗車券の券 面表示。

【カインドキット】

カワイ模型が発売している103系電車の模型キット。車体は半田付け不要で、ねじ止めで組み立てられる。

【カウキャッチャー】

弁慶号や東京ディズニーランドのSLでおなじみのアメリカ型機関車の前部端梁に取り付けられた、角材で三角形に 組まれた大形の排障器。大きな煙突(ダイヤモンドスタック)とともにアメリカ型SLの外観上の特徴になってい る。これを取り付ければどんな出生の機関車も西部劇に出られるが、いくら何でもC62は無理だと思う。路面電車 の救助網みたいだが拾い上げるのは人ではなく牛である。

【かえだま】[替え玉]

踏切事故で使用不能になった151系こだま型電車の代わりに走った、153系東海型電車を使った特急「こだま」の 事をこう呼んだ。

【かおパス】[顔パス]

乗車券を提示せずに改札を通ること。昔は職務乗車証で国鉄全線と地下鉄・私鉄・バスに乗れたんだけど(上野動 物園や東京タワーにまでこれで入った奴がいる)、出入り業者や芸能人までやるようになったので当然廃止。今は国 会議員だけが既得権にすがりついている。→相互乗車

【がかく】[画角]

ピントを無限遠に合わせたときに、画面に映る範囲を角度表示したもの。通常、画面対角線方向の角度を言う。画 面サイズとレンズの焦点距離で決まり、ライカ判で焦点距離50mmのレンズの画角は46度、ロクナナで焦点距離 100mmのレンズの画角は48度になり、画面サイズが同じで焦点距離が2倍になると、画角は1/2になる。

【かき】[牡蠣]

浅い海の岩に付く二枚貝。貝殻は白い灰色で、長い卵形。肉は美味で、養殖もされている。(新明解国語辞典より) 票差しに赤札を入れてきて、境港からわざわざ大宮工場に入場してきた貨車にこれが付いていたときには驚いたぞ! 一体何処に居たんだこの貨車は。

【ガキてつ】[ガキ鉄]

駅撮りをしている初心者の鉄チャン。でも最初はみんなガキ鉄だった。

【がきでん】[がき電]

東海道本線の東京〜大垣間を走る夜行の快速列車、現在はちゃんと「ムーンライトながら」という名前が付いてい る。

【がきどん】[がき鈍]

がき電のことを関西の人はこう呼ぶ。

【かきゅうき】[過給機]

ターボチャージャーのこと。DML61S・Z(A・B共)、DML30HZ等のV型や水平対向機関ははツインターボである。

【かきんしゃ】[家禽車]

ニワトリなどを運ぶための有蓋貨車。昭和40年代までに既に消滅したため、存在を知る人が少ない「幻の貨車」の 1つ。記号は「パ」で語源は英語のPoultryから。

【カク】

電略で“乗客”の意味。

【がくせい】[学生]

学生助勤の事をただ単にこう呼ぶ。

【かくど】[確度]

事故などの際の復旧時刻の確定度を表す言葉。“甲”(±1時間)“乙”(±2時間)“丙”(±3時間)の三種類があ る。

【かくにんしゃ】[確認車]

新幹線の深夜の保守作業が終了すると、この「確認車」が走って線路上に異常や忘れ物がないか確認する。これが 走った後は、線路上での作業は厳禁となる。新幹線開業当初は時速200kmの恐さが徹底されていなかったため、 不注意により作業員が列車にはねられる事故が何回もおこっている。

【かくにんボタン】[確認ボタン]

ATSが作動しベルが鳴動した後、非常ブレーキが動作するのを解除するためのボタン。ベルが鳴動した後、5秒以 内にブレーキハンドルを“込メ位置(直通帯)”または“重ナリ位置”に置いてこのボタンを操作することによっ て、ベルが鳴り止み、代わって“警報持続チャイム”が鳴る。以後のブレーキは運転士の意識に任される。

【がくわり】[学割]

学生割引運賃。中学校、高等学校、高等専門学校、大学などの生徒・学生を対象に、発券時に学割証を提出するこ とで、101km以上の大人普通運賃を2割引にする制度。片道601km以上を往復する場合は往復割引運賃を併用し て3割引になる。以前は周遊券にも学割があったが、愁憂きっぷ、もとい、周遊きっぷになってから学割は廃止さ れた。学割証は指定様式のものに学校が学校印押捺の上で発行する、生徒数によって年間各校に発行割り当て数が 決まっているが、申請時に行動予定を提出させ、さんざん嫌みと説教を浴びせ、もったいぶって渡すので足りなく なることはまずない。まれに大学あたりでは足りなくなることもあるようだが。

【カケツ】

貨車解結通知書。

【かげんべん】[加減弁]

→スロットル・レギュレーター

【かこうまど】[下降窓]

側窓で窓袋が車体の腰板部分にありガラスが下方へ開く構造の窓のこと。見た目はよいのだが当然窓袋が上を向い ているので雨水が浸入し、鋼製車体がここから腐食し寿命を短くすることと相成った。しかし最近では錆びにくく 加工された鉄やアルミ合金やステンレス鋼を使用することにより、新製される車両の大半は見栄えの良い下降窓を 採用している。

【かさあげ】[嵩上げ]

ホームの高さを電車用に高くすること。地方の幹線の小駅ではホームが地層のように何層にもなっているところが ある。

【かさがいし】[傘碍子]

傘のような形をした碍子、電線を吊り下げるのに使う。→雨傘・懸垂碍子

【かさねいたバネ】[重ね板バネ]

板バネを何枚も積層してあるバネで、旧型の台車のまくらバネや二軸車の担バネなどに使われている。バネそのも のの弾性とバネ板間の摩擦による緩衝作用もある。重ね板バネを使っている台車にオイルダンパが無いのはこの為 である。

【かし】[瑕疵]

車両を新製して1年以内に発生した欠点やキズ。

【カシク】

電略で“貨車区”の意味。

【かしこどころしゃ】[賢所車]

昭和2年の昭和天皇の即位の際に、東京の皇居賢所から京都御所までご神体を運ぶために製造された皇室用客車。 世界的にも例のない神様専用車であった。もっとも、神様を山車や御輿に乗せる民族だから神様専用車が作られた のはむしろ当然かもしれない。

【かしだし】[貸し出し]

同系列の車両を持っている運転所などへ足りない車両を貸し出すこと。昔は国電のラインカラーなどお構いなし だったので色々なカラーが混ざった状態で楽しい列車が走っていた。

【かしゃいどうき】[貨車移動機]

いわゆる小型の機関車のことだが、車籍が無いため機械扱いになっている。大きなものでは10〜20t、小さなも のでは自重1.5t位の“アント”まである。

【かしゃてんそうせいぎょ】[貨車転走制御]

それまで側ブレーキを使い手動で行っていたヤードでの連結作業を自動化するためのもの。

《ターゲットシューティング方式》

仕訳線内に停車している貨車に向かって5km/h(±2km/h)になるように電子計算機の指令によってカー・リ ターダーを制御して貨車を突放する方式。郡山ヤードがこれに当たる。

《ダウティ方式》

日本語だと“油圧加減速方式”レールの内側に油圧ユニットを取り付け突放した貨車の速度を一定に保つ、又は速 度が足りない場合は若干の加速も出来る方式。高崎ヤードがこれに当たる。

《リニアモーターカー方式》

レール間に走行路を設置した“L4カー”と呼ばれるリニアモーターによって転走してきた貨車を捕捉して安全速度 で連結させるもの。ハンプ側より“ディスタンスカー”動力車の“リニアモーターカー”自動運転制御の“コント ロールカー”ブレーキ用の“ブレーキカー”二組のプッシャーローラーで貨車を捕捉する“プッシャーカー”の5 両編成で構成されている。暗闇では見えない何かが走っていって不気味である。新南陽駅(旧、周防富田)などが これに当たる。

以上の貨車転走制御は貨物列車の運行形態の見直しにより、新南陽駅のリニアモーター方式が最後まで残っていた が96年10月に廃止された。

【かしゃのばんごう】[貨車の番号]

いい加減なことこのうえない。例えばAとBという同形式の貨車があった場合、工場でAを廃車扱いとしながらB の番号に書き替え、実際にはBの方を廃車にする等と云うこともやっていた様である。戦中戦後の混乱期では客車 や機関車でもやっていたような形跡がある。

【かしゃれんけつじゅんじょひょう】[貨車連結順序表]

その名の通り貨物列車を組成する際に貨車の連結順序を書いてある表。雨に濡れても用紙が破れず(スパイ手帳と 逆じゃん)鉛筆で記入できる特殊な用紙で出来ている。

【ガスエレクトリックカー】

アメリカのローカル線で使用されていた電気式ガソリンカーのこと。

【ガスタービン】

ジェットエンジンのタービン軸から減速機を介して動力を取り出す機関。鉄道ではごくわずかな例があるのみで、 暖機運転が要らないスタートダッシュの良さからおもに船舶や、ビルの自家発電装置などに利用されている。ごく まれに戦車に積んじゃう大馬鹿者もいる。機関自体はコンパクトなのだが、消音器や燃料系統などで結構場所をと られる。意外に思われるかもしれないが、ガスタービンは燃料系統の作りを変えることで天然ガスからC重油、果 ては粉炭まで燃料にすることができる。ちなみにタービン軸にプロペラがつくとターボプロップとよばれるように なる。

【ガスタービンどうしゃ】[ガスタービン動車]

非電化区間の気動車列車を高速化すべく、高出力、高回転のヘリコプター用ガスタービンエンジンを搭載し試作さ れた。キハ07を改造したものと、その結果を基に新製されたキハ391があったが、高出力は出せるもののその分 燃料消費量がバカにならず、折からの石油ショックを受け開発は断念された。なによりも騒音の問題がクリアーで きなかったようである。大宮工場で保管されている。

【ガスタン】

タキ25000等のガスタンク車。タンク体はグレーに塗装されている。

【カステラ】

TO-B電車の7300・7800系電車のこと。TO-B電車の塗色がクリーム色一色になったときに、屋根と床下がこげ 茶色で、車体がクリーム色だったのでこう呼ばれていた。情報誌「ぴあ」の読者投稿コーナー「はみ出しYouとぴ あ」に載っていたのが語源であるといわれる。

【かずのかぞえかた】[数の数え方]

国鉄では軍隊と同じく正確に相手に伝えるため、独特の数の数え方があった。1から順に「ひと、ふた、さん、よん、ご、ろく、なな、はち、きゅう、とう」である。11は「とういち」、18は「とうはち」、21は「にじゅうい ち」または「ふたじゅういち」で、0は「ころ」、である。かつて上野駅では「まもなく、とうなな番線より青森行 きの急行・・・」と放送していたが、乗客に判りづらいとかで世間一般の数え方になったが、聞き間違いは多くなった ような気がする。

【かぜあんないばん】[風案内板]

キハ58等の運転席前面窓の下等に付いているベンチレーターのこと、中からつまみを回すと板が前にせりだして涼 風を(夏は!)取り入れることが出来る。冬になるとすきま風のため寒いのでガムテープなどで目張りしてあるが、 最近は空調機の普及で殆どの車両が撤去して塞いである。

【ガセットせつごう】[ガセット接合]

トラス橋の構造材の接合方式、構造材を同士を接合する際に直接接合せずに鉄板にリベットやボルトによって接合 してある。

【がせん】[架線]

電車線、又は架空線とも言う。電気車に電気を送るための電線。プロは「かせん」と言わず「がせん」と言う。

《シンプルカテナリー》

日本語では“単式架線”架線支持金具に吊架線というワイヤーを吊り下げそこへハンガーを取り付けトロリー線を 支持する一番ポピュラーな方式。

《ヘビーシンプルカテナリー》

シンプルカテナリーの吊架線とトロリー線を太く丈夫なものにしたもの。中央線や八高線では吊架線をき電線にす る方式が採られている。

《ツインシンプルカテナリー》

シンプルカテナリーを二列にしたもの、列車密度の非常に高い路線に用いられる。“ダブルシンプルカテナリー”と もいう。

《変形Y形シンプルカテナリー》

シンプル・カテナリーの吊架線の支持金具の下にY線と呼ばれる補助線を挿入してある方式。最近は殆ど見なく なった。

《ごうたいちょうかしき》〈剛体吊架式〉

アルミ製のアングルに銅の板状のトロリーが固定してある架線。柔軟性が全くないので通常の架空電線としては使 用できないが、丈夫で切れる心配がなく、シンプルカテナリーに比べて高さも低くなることから地下区間で多用さ れる。

《コンパウンドカテナリー》

吊架線にドロッパーを吊りそこに補助吊架線を吊り下げ更にハンガーを吊るしトロリー線を張った方式。新幹線や 山手線・東海道本線の一部に見られる。

《ちょくせつちょうかしき》〈直接吊架式〉

架線支持金具に直接トロリー線を吊っている方式、60km/h以上になると離線が発生するために速度の遅い路線 (弥彦線や銚電等)や留置線内のみでしか使われない。

【がせんかにやく】[架線下荷役]

着発線荷役において架線下でコンテナの積み卸し作業を行うもの。架線に接触すると非常に危険なので、使用する フォークリフトにはコンテナを持ち上げても架線に接触しないようにストッパーが取り付けられている。

【がせんかんそくしゃ】[架線観測車]

電車線の状態を実際に走行しながら観測する試験車で、盛岡客貨車区に配置されていたオヤ36-2051があった。 現車はオハ35-2752の改造車で、屋根上にパンタグラフが一基載っている突飛な車両だった。名前から察すると ころ、ご大層な架線検測は出来なかったように思える。四国電化の際に改造したスユニ50-2046も似たようなも のである。

【がせんしくかんひょうしき】[架線死区間標識]

架線の死区間(デッドセクション)の始まりに設置される標識。交流電化区間同士の場合は、四角い白色反射板に 右上がりの赤線が一本、交直切り替え用の場合は縦に延ばした六角形の白色反射板を右上がりの赤線でシマシマに したものである。

【がせんしゅうたんひょうしき】[架線終端標識]

架線の終端が軌道の終端より手前にある場合に設けられる標識。四角い白地に雷マークが入っている。これより先 は電気車は進入禁止である。→かみなり

【がせんでんげんしきべつひょうしき】[架線電源識別標識]

停車場内の架線が、交直両用の場合に設置される標識。四個の灯火により表示され、直流の時は、縦に二灯青色ラ ンプが点灯し、交流の場合は横に二灯橙色ランプが点灯する。

【かそうよゆうきょり】[過走余裕距離]

ブレーキ操作を誤って、停車位置を通り過ぎても大丈夫なように、線路に余裕を持たせること。

【ガソリンカー】

昔々、内燃車が線路上を走り始めた頃は、よいヂーゼルエンヂンが無く、現在の自動車のようにガソリンを燃料と していた、その頃の気動車の呼び名。燃料の引火性が高く、それによる大阪の西成線での列車火災事故が起きたためと、第二次世界大戦下の燃料統制によって代替燃料エンヂンに載せ代えられるなどして無くなった。戦後になっ てエンヂンをヂーゼルに載せ代えたものがあった。

【ガソリンカーえき】[ガソリンカー駅]

蒸気機関車時代の客車列車が主体の幹線で、区間運転用の気動車のみが止まる小さな停留所のこと。

【かたはい】[片肺]

DD13・51、キハ58などの二台機関を搭載したDL・DCで一台の機関が停止している状態のこと。昔は肺結核など で外科手術で片側の肺をとってしまった人が多かったことから。

【かたパン】[片パン]

一車両に二基のパンタグラフを搭載している車両で、一基のパンタグラフだけが上昇していること。

【かたびらきぶんきき】[片開き分岐器]

普通分岐器の一種、直線から左右一方に分岐するもの、分岐器の基本型。

【かたボギーしゃ】[片ボギー車]

内燃動車の創生期に登場した形態。動力が通じている台車が、単軸の固定台車になっている。言うまでもなく動力 の伝達が簡単だから。構造上大型車には無理なので、その後作られるものは殆どなく、現存するものは加悦鉄道で 保存されているキハ101のみである。

【かちくしゃ】[家畜車]

馬や牛などの大型の家畜を運ぶための有蓋貨車。記号は家畜の“カ”である。205系や209系の6扉車を、椅子が ないので「家畜車」という人もいる。

【ガチャピン】

「スーパービュー踊り子」の251系のこと。

【がっかり】

80系気動車が投入された頃の「はつかり」のこと。初期故障が思いっきり多発し「“はつかり”がっかり」や「“は つかり”事故ばっかり」等と新聞で酷評されていた。当時の国鉄技術陣の必死の“努力と根性”により後に気動車 王国日本とまで言われるようになった。

【かつぎょしゃ】[活魚車]

生きたまま魚を運ぶためのタンク車?のこと。記号は魚の“ナ”である。

【かっせん】[活線]

生きている、即ち電気の通っている電線。

【かっそうけんちそうち】[滑走検知装置]

フラットの発生を防止するために制動時に車輪の滑走を検知する装置。

【かつだい】[濶大]

特別に大きいこと。特大。

【かつだいかもつ】[濶大貨物]

おっきな豚カツと違うゾ、大物車(シキ)を用いて発電機用のタービンやトランスなどの超大型の貨物を輸送する こと、特別列車を仕立てることが多い、最近では“特大貨物”と呼んでいる。

【がっちん】

機械部品があたってしまって動かなくなること。ぶつかったときの音から。

【カツテン】

電略で“復活運転”の意味。一度運休した列車を運転すること。

【かつでん】[勝電]

カツ丼の一種ではない。勝田電車区のこと。現在は構内が手狭なのと車両の運用範囲が広いため、夜間構内に留置 されている車両は少ないが、車種は多岐に渡り交直両用車の配置は日本一である。(もっとも交直両用車の配置しか ないが・・・)

【カットオフ】

蒸気機関車の出力調整はスロットル(加減弁)とリバーシング・リバー(逆転器)の二つで調整出来るようになって いる。スロットルは単なる蒸気バルブだが、リバーはバルブギヤーを動かして、前後進の切換とシリンダーに入る 蒸気の量を0〜85%の間で調整出来るようになっている。このパーセンテージをカットオフと言い、出発時や急勾 配を登るなど力の要る時は、カットオフを伸ばし、速度が上がるにつれカットオフを小さくし蒸気を節約する。(速 度が速い時にカットオフを伸ばしたままにするのは蒸気を無駄遣いするだけで意味がない)カットオフを小さくす る動作を単に「カットオフする」と言う。かつて高崎線の上り列車などは、C57形式がカットオフ5%で走った。 カットオフをあまり小さくすると褶動部に振動が出たりするので、通常はカッオフ20%以下にはしない。記録映画 「ある機関助手」では水戸駅を発車するC62の機関士が、スロットルを力一杯開けて、ブラスト音がなった直後に リバーを回してカットオフする場面が出ている。

【カットじこくひょう】[KATT時刻表]

東京・名古屋・大阪を結ぶ八峰出版の三大時刻表の内の一つで正式には、“KATT関西圏私鉄・JR時刻表”である。

【カップラー】

ジャンパー連結器のコネクター部分のこと。

【カッポレ】

大正時代の流行歌・踊り。カッポレとは実は鉄道の連結屋(カップラー)のこと。当時は鎖とネジの連結器で、作業 中に命を落としたり、片輪になる者も多かった。カッポレはその連結屋の悲哀をうたったもの。

【かどうきょう】[可動橋]

1.船が通行する際に邪魔にならぬように、跳ね上げたり、水平に持ち上がるなどする橋梁。鉄道可動橋はレールの 締結装置が必用なので、構造が難しくなる。架線があればなおさらのこと。現在ではかなり少なくなってしまった。 昔は芝浦など東京都内にもあった。

2.鉄道連絡船の貨車を積み込む際に、海面の上下動に対応できるようになっている橋梁。現在使われているものは ない。

【かどうきょう】[架道橋]

可動橋とは読みは同じだが、こちらは道路を跨ぐための橋梁。全国の至る所にある。

【かどうしきクロッシング】[可動式クロッシング]

クロッシング部分が可動して通過列車に対して隙間を無くして乗り心地を良くし、異線進入などを防止するクロッ シング、

《ノーズかどうしきクロッシング》

〈ノーズ可動式クロッシング〉

新幹線の本線上などの分岐器で使われているクロッシング、クロッシングの尖っている方が可動してガードレール に密着するために高速走行が可能で騒音も少ない。

【カトミックス】

Nゲーヂの二大メーカー“カトー”と“トミックス”を合わせた言葉。昔は“トミックス”のNゲーヂの出来が悪 かったので差別(区別)されていたが、今ではどちらでも同じだからこう呼ばれている。それどころか253系以後 は立場が逆転しているような気もするが・・・。

【カニパン】

カニ22に付いているパンタグラフ。食べられない。

【カニメカでんてつ】[カニメカ電鉄]

ツインビーパラダイスに登場する鉄道。登場人物はこれで登校する。というわけで「合い言葉はBee!(…バカ)」

【かねつき】

レールを縦方向に移動させるため、レールの小口を叩くこと。

【かねつしき】[過熱式]

蒸気機関車のボイラーで発生した湿った蒸気(飽和蒸気)を、再度大煙管内にある過熱管(スーパーヒーター)を 通して乾燥蒸気にして、シリンダーへと送る方式。船にしても機関車にしても、過熱式が効率のよいことは古くか ら知られていたが、適当な潤滑油が得られなかったために、過熱式が採用されたのは明治末期以降である。→飽和 式

【かねくせ】

レールの小さな曲がり、キズ。

【カバさん】

鹿島鉄道鉾田線(関東鉄道鉾田線)のDD901のこと。“石岡のカバ”ともいう。現在は廃車になり常陸小川駅でホ コリを被っている。

【カブ】

サリーちゃんの弟ではない。緩急車のこと。とてもじゃないが鉄の塊なので食べられない。

【カブース】

アメリカの貨物列車の最後部に連結され、車掌ではなく“制動手(ブレークマン)”が乗務する車両。平たく言えば 車掌車。長編成の列車を監視しやすいように車掌室部分が高くなっていたり、出窓が取り付けられたりしている。 合理化によりアメリカでは既に廃止されている。英国では“ブレーキバン”という。

【カフェテリア】

1.,二階建て新幹線に付いている売店のことをこう呼んでいる。

2.,セルフサービスによる供食設備。販売スペースと喫食場所からなっている。社員食堂や学食などによく見られ る形態、ファーストフード店もカフェテリアといえる。喫食場所が立食形式のものはビュッフェと呼ばれるのが普 通。東海道・山陽新幹線のカフェテリアは喫食場所がないため、正確にはカフェテリアとはいえない。

【かふかしよう】[過負荷使用]

JR東日本の209系は10両編成で4M6Tのくせに主電動機出力が95kW(103系は110kW)しかない。しかし これを短時間のうちに過負荷使用することにより200kW近い仕事をさせている。短時間なので温度上昇の心配も なく、公称値の小さい電動機を使うことが出来るので製造費も安くなる。

【かぶこうぞう】[下部構造]

橋梁における橋台や橋脚、基礎のこと。

【カブト】

中間連結器のこと。何となくその形状から。

【かぶりつき】

1.,写真を撮る際に線路に近寄って撮ること。

2.,運転台の後ろで前方の景色を見ながら乗ること。

【かぶる】[被る]

複線以上の線路で写真撮影をしているとき、撮影目的の列車の手前に別な列車が入ってしまうこと。最低。→青か ぶり。

【かへんきどうせつび】[可変軌道設備]

ゲージの違う軌間同志を走れるような機構を装備した車両や地上設備。フランス〜スペイン間の“タルゴ”が有名 である。ついに日本でもJR総研が試験を始め、いきなり電動車の試作車が完成している。

【かま】[罐]

蒸気だけでなく、電気、ディーゼル機関車のことも含む、機関車は一杯、二杯と数える。

【かまがえ】[罐替え]

蒸気機関車の火床整理のこと。入庫時や長距離運転の中間駅などで、火床に溜まった石炭の燃え殻をポーカーで灰 箱へ突き落とす作業。転じて便所に行くこと。アスパンを見よ。

【かまちょう】[罐長]

蒸気機関車の機関士。

【かまぼこ】[蒲鉾]

AU-72や75の集中型クーラー。

【かみつダイヤ】[過密ダイヤ]

非常に列車密度の高いダイヤ設定のこと。色々と工夫は凝らしているが、中央線辺りはもう限界のようである。ダ イヤはダイヤでもダイヤモンドが過密ならよかったのに・・・。

【かみなり】

→架線終端標識

【かみん】[過眠]

いわゆる居眠りのこと。「居眠り運転」ではいかにも弛んでいるようなので、こう呼ぶのであろう。見つかるとす ごーく罰せられる。

【ガムテープ】

165系などの貫通型車両は冬になるとすきま風が貫通ドアから吹き込んでくるのでとっても寒い、そこで運転士は 携行している鞄にいつもガムテープを忍ばせていた、これを使って隙間を目張りするのだ。

【カメ】

ATS地上子のこと。

【カメのこ】[カメの子]

1.ホームに降りて安全確認をせず、乗務員室の窓から顔だけを出してドア扱いをすること。これをやると「横着 者」だの「怠け者」だの言われる。勿論厳禁。

2.京王帝都の昔のマーク。1998年7月、晴れて京王電鉄に社名変更、亀の子マークも過去のものとなった。

【かもつゆそうきじゅんきてい】[貨物輸送基準規定]

国鉄で、貨物の安全確実な輸送方法と、社表などの表示類の基準となる規定。

【カモレ】

本来は電略で“貨物列車”のことだが、鉄チャン用語で“貨物列車”を指す言葉でもある。

【かようせん】[可溶栓]

→へそ

【からうち】[空打ち]

改札口で乗車券を改鋏する鋏でリズムを取って「チンチン」鳴らすこと。軸が減るからと嫌う人もいるが、目の不 自由な人はこの音を聞いて改札口の目印にしていたそうだ。

【カラーメーター】

露出計の一種だが、光量を測るのではなく光の色を測るメーター、太陽光の色変化に拘わらず適正な色で写真を撮 りたいときに使う。鉄道写真で使う奴は殆どおらんわな。

【カラオケ】

ゲイシャ・フジヤマ・ハラキリ・シンカンセンとならび世界に通用する日本の言葉、お座敷列車の標準装備でもあ る。レーザーカラオケ全盛時代には「哀しみ本線日本海」とか「あずさ2号」等の画面に列車が出てくる曲で盛り 上がっていた。今の通信カラオケはその点ちょっとつまらんね。カラオケ屋に行って、5時間一曲も歌わずに、アカ ペラで東武3000系のまねをしているグループもあるらしい。

【がらくたでんしゃ】[がらくた電車]

715系のこと。いくら予算が無いからってアレはないんじゃない?。と言いつつも筆者は割合と好きである。

【カラス】

1.信号機の電球が切れている様子。真っ黒だから。

2.“ヨ”とか“ワフ”などの貨物列車の緩急車。

3.昔の貨物列車。真っ黒だから。昔の荷物列車もそうである。荷物車なんかは殆ど洗車をしないので、蒸気機関車 に牽かれて真っ黒になっていた。

【からたいひ】[空待避]

追い抜かれる列車や、行き違いをする列車が無くなったのに、そのまま所定時刻まで停車していること。

【からふとてつどうきょく】[樺太鉄道局]

今のサハリンにあった最北の鉄道管理局。第二次世界大戦の終戦と共に消滅したと言われているが、実際には 1946年4月ぐらいまで機能していたという。なにぶん、日ソ不可侵条約を一方的に破棄したソ連が樺太を不法占 拠したため、その辺の事情は定かでない。書類上、機関車などは本土のものと続き番号とされたが、実際には不明である。数年前にD51が多数発見されたが、あれは戦後になって輸出されたもので日本時代のものではない。

【カラミ】

電略で“空車”の意味。「空身」のこと。残念ながらAV女優は出てこない。

【ガランドー】

旧型客車等の屋根に付いている通風器。正しくは、ガーランドベンチレーター。

【かりいれ】[借り入れ]

足りなくなった車両を他の運転区などから借りてくること。

【かりいれきかんしゃ】[借り入れ機関車]

ヂーゼル機関車の黎明期に、各メーカーが作ったヂーゼル機関車を国鉄が借り入れて試用した機関車。使用状況が 良ければ購入されたりしたが、大部分はメーカーに返却された。

【かりかちじっけんせん】[狩勝実験線]

競合脱線などの脱線のメカニズムを解明するために、新線への切り替えで不要になった根室本線の落合〜新得間を 利用した大掛かりな実験線。本当に車両を脱線させたこともある。

【かりかちじっけんせんようしけんしゃ】[狩勝実験線用試験車]

狩勝実験線で脱線試験車と共に連結され、測定結果をテレメーターで地上に送るための試験車。マロネ40-4を改造 した、マヤ40-1唯一両のみが存在した。最初はテレメーターのアンテナは妻板に取り付けられた八木アンテナだっ たが、後に車体中央部分の屋根を平らにして四角いちゃぶ台のようなアンテナが取り付けられた。狩勝実験線での 使用が終わった後は技研の近所の八王子に配置され、廃車解体直前に大宮工場で滑り台車の試験に供されてからそ の場で解体された。→脱線試験車

【かりじょうこうじょう】[仮乗降場]

北海道に存在した全国版の時刻表には掲載されていなかった停留所。大概は長さ10メートル足らずのホームが一本 あるだけで、小さな集落などのために便宜的に設置されていた。中には一件の家のために設置されていたものも あった。

【カルダンくどう】[カルダン駆動]

国鉄では101系から採用された駆動方式、それまでのツリカケ式に比べて小型・高速回転・高出力のモーターを使 えるようになり乗り心地もスピードもアップした。

【カルマンうず】[カルマン渦]

障害物に当たった気流や水流が、障害物の下流側に発生させる渦。風切り音の原因であり、移動する物体であれば 後方に引き寄せようとする抗力となる。川の流れに建つ橋脚の下流にも発生し、川底を掘り下げてしまう。ボー テックスジェネレータは、小突起によって気流を乱し、カルマン渦の発生を小さく抑えるもの。冬場、北西からの 季節風が済州島(韓国)の南東方向へ九州西部にまで及ぶ雲の列を作るのが、気象衛星からの写真に映っているこ とがよくある、これは巨大なカルマン渦によって作られた雲で、航空機の運航に大きな影響を及ぼす。

【カレチ】

電略で“乗客専務車掌”の意味。

【かわさきじゅうこう】[川崎重工]

オートバイメーカーとして有名だが、実は川崎車両・川崎造船などを源流とする重機械メーカー。トンネル掘削機や 長大橋の部品、工業プラントから船舶・航空機・バスボディ・バイク・鉄道車輌など、なんでも作っているが、鉄道車 両は昔っから車体の出来がよくない。先日新車のタキ1000型のハッチを開けたら閉まらなくなったゾ。バイクの ブレーキキャリパーを1個注文したら、1ダース木箱に入って送られてきたという逸話もある。(さすがは“重工”) 本拠は兵庫県明石市、神奈川県川崎市とは関係ない。余談だが、ロシア語でカバサーキといえば日立造船だろうが 三菱重工だろうがヤンマーだろうがお構いなしに日本の船のこと、英語で言うところのマルシップを意味する。

【かわさきはつでんしょ】[川崎発電所]

JR東日本は自前で発電所を持っている。その内の火力発電所が川崎発電所で、出力は531,600kwである。外観は 発電所には見えない建物である。現在はLNG(液化天然ガス)を燃料にしているが、昔、川崎市内生田の荒野に捨 てた石炭殻が大雨で崩れて死人が出たこともあった。

【かわじゅうとうよう】[川重東洋]

EF500とEF210の製作会社、川崎重工と東洋電機のこと。今や使い物にならない物の代名詞である。ED75と EF65の寿命が延びたのはこの会社のお陰なので、ED75とEF65のファンの人はこの会社に感謝するように。

【かんいいたく】[簡易委託]

無人駅である程度乗降客がある場合に、駅の近所の商店などに乗車券の販売を委託することで“国鉄乗車券発売所” の看板が下がっている。中には個人宅で乗車券を売っているところもあった。委託料金は売り上げの1割である。 乗車券の発売駅には“ム”を“○”で囲った記号や“無”という文字が乗車券などの発行所の表示の脇に入ってい たのですぐに判る。

【かんいきどう】[簡易軌道]

軽便鉄道のこと。

【かんいせん】[簡易線]

国鉄線で最も等級の低い路線、小海線や足尾線等がこれに当たる。

【かんおけ】[棺桶]

高崎客車区のお座敷列車「やすらぎ」と「くつろぎ」のこと。浅草にある仏壇屋のカタログによるところの白木の棺桶が「やすらぎ」茶色の棺桶が「くつろぎ」である。

【かんかい】[緩解]

ブレーキを緩めること。

【かんかいそくしんブレーキ】[緩解促進ブレーキ]

自動空気ブレーキで、ブレーキ間の圧力が上昇し過ぎ緩解不良が起きた場合。ブレーキ管を1.4kg/u以上減圧 (非常位置でもよい)し、そこからブレーキを弛める操作を、二回以上行うことにより緩解を促すことを“緩解促進 ブレーキ”という。

【かんかいふりょう】[緩解不良]

何らかの原因によりブレーキが緩まなくなること。その処置は、自動ブレーキの場合、緩解促進ブレーキを行う、 補助・付加空気溜を排気する、B7圧力加減器を2回半回す、ユルメ弁反位にする、BCコックを「切」にするなど。 直通ブレーキの場合は、配電盤内ブレーキユルメ電磁弁NFBトリップ確認、直通予備ブレーキ引きスイッチ確認、 ATS-P動作表示灯の確認、反対側運転台のブレーキ弁ハンドル位置の確認、などを行う。

【カンガルーしき】[カンガルー式]

トレーラートラックを貨車に積み込む際に貨車にタイヤを落とし込む部分を作ってタイヤが付いたまま輸送するシ ステム、試作のクラ9100型、唯一両の存在だった。

【がんがんたたき】[がんがん叩き]

冬の北海道で石炭車から石炭を取り下ろす際に、石炭が凍り付いて落ちてこない為に大ハンマーで側板をがんがん 叩く事。当然石炭車の側板はぼろぼろになり、中には穴が開いているものもあり、その度に補修するのでパッチ ワークキルトならぬパッチワーク鉄板になっていた。

【かんきゅうしゃ】[緩急車]

一般的には車掌室の付いている車両、と思えるが、昔、貫通ブレーキが車両に装備されていなかった頃、制動手が 乗り込んでブレーキを掛けたり(急)緩めたりする車両のことで、正しくは車掌弁と手ブレーキを装備した車両の ことである。因みに「緩・急」と言う言葉は日本古来の“能”の用語らしい。

【かんきゅうしゃ】[寒泣車]

緩急車と書くのが正しい、昔の車掌車は乗り心地が悪い上にすきま風が多く、冬になると車掌が一人で寒くて泣け てくるところからこの当て字がある。

【かんくうれんらくとっきゅう】[関空連絡特急]

関西国際空港への連絡特急“はるか”のこと、N’EXの関西版。

【ガンクラ】

上野駅の側にある岩倉(いわくら)高等学校の事。鉄道科のある高校としてだけではなく、最近は甲子園でも名を 知られる。

【かんこう】[緩行]

1.緩行線の略。

2.緩行線を走る列車のこと。

【かんこう】[慣行]

現場において日常的に行われている行動。組合に言わせれば「慣行は規定に優先する」そうなのである。けど、そ ういった考えでずいぶんと事故が起こったような気もするが・・・。国鉄末期に当局は、マスコミを使ってこういった 「悪慣行」は是正された。

【かんこうせん】[緩行線]

複々線区間などの急行・快速線と別線になっている各駅停車の走る線路の名称。正式な名称ではなく快速線と区別す るための便宜上の線名。略して緩行などとも言う。→快速線・急行線

【かんこくしんかんせん】[韓国新幹線]

韓国のソウル・釜山間に建設されている高速鉄道を、日本ではこう呼んでいる。フランスのTGVのシステムを採用 したが、性能が思ったほどではないとかで、韓国政府が文句を付けているらしい。倭人がさっさと撤退したのは正 解。文句つける前に自分で造ってみろ、ビルも橋も満足に造れないくせに。‥‥以上、チョッパリの妄言でした。 先の発言は誠に遺憾に存じます。

【かんざし】[簪]

車両の制輪子を固定するのに使う弓形の金具。日本髪の女性が使うカンザシにそっくりである。

【かんさんキロ】[換算キロ]

本州JR三社とJR北海道で、幹線と地方交通線をまたがって乗車するときの運賃計算で、地方交通線の部分に適用 される距離。

【かんさんこうばい】[換算勾配]

列車に対する勾配抵抗を算出する際、勾配途中に曲線がある場合は曲線抵抗を加える、これが“換算抵抗”である。

【かんさんりょうすう】[換算両数]

列車の牽引定数を決めるための数値、略して「換算」とも言い、10tを1として計算する。たとえば換算4.0とい えば40tの車両、換算75.0といえば750tで普通の貨物列車だ。JRの車両には必ず換算標記がしてあり、見たこ とがある人も多いだろう。EF58の10.5(11.0)は、SGに水と油を積んでいる時(11.0)と積んでいない時 (10.5)があるから。

【かんしょうそうち】[緩衝装置]

連結器に加わる引張力や圧縮力などの衝撃を緩和する装置。引っ張りバネ式・摩擦式・油圧式・ゴム式の四種類があ る。

【かんせつせいぎょ】[間接制御]

主回路を制御する際に、独立した低電圧の補助回路を使い主制御器を動作させ、主電動機を制御すること。高圧の 主回路を主幹制御器から絶縁できるため、新製される電気車は皆この方式を採用している。→直接制御

【かんせん】[幹線]

1.メインルートたる重要な路線。

2.時刻表の路線図で指定されている。運賃計算の基本になる路線のこと。

3.新幹線の通称。

【ガンダムがた】[ガンダム型]

ひさしの付いたEF81。

【カンチレバーしき】[カンチレバー式]

車体側面寄りの一本足でクロスシートを支える方法。座席下に大きな空間が作れるために荷物などを置いておくこ とができる。赤ん坊が這い出してきたこともあったな。昔のレコードプレーヤーの針(カートリッジと言う)は全 部カンチレバー式。

【かんづめうんてん】[缶詰運転]

車掌(缶切り)を置き忘れて列車を運転すること。駅についてもドアが開かないから。缶切りを忘れてキャンプに 来たようなものである。

【かんてつ】[関鉄]

1.,関東鉄道の略。

2.,関東地方の鉄チャン、でも関西も同じだと思うが・・・。

【カンテラ】

1.,合図灯。

2.,ポイントの凍結防止に使う、緩やかに火を灯しておく道具。

【かんつうがた】[貫通型]

列車を連結した際に隣の車両と人が往来出来るようになっている先頭車。165系やキハ82は冬寒く、クハ481- 200番代やクハネ583等は運転台の下に通路があるために運転台が狭い。

【かんつうブレーキ】[貫通ブレーキ]

編成全体にブレーキ管を貫通させ、またはブレーキを制御するための電気回路を通して、運転士の操作により一斉 にブレーキを作用させることが出来る装置で、列車が分離した際には自動的にブレーキが作用する装置のこと。列 車には必ず備えられていなければならない。

【かんでんこうしょく】[関電工色]

グレー・ブルー・オレンヂの三色塗装の南海電車のこと。電気工事会社「関電工」(考えてみれば縁起でもない名前だ が)の作業車と同じ塗装だから。ちなみに「関電工」の方が一年あまり先に登場している。

【カント】

カーブの通過を容易にするために、曲線の外側のレールを内側より高く敷設すること。新幹線はは外側を1/2上げ、 内側を1/2下げる。英語のCuntから。(ポルノ小説にもよく出てくるゾ)

【かんとうしてつたいぷ】[関東私鉄タイプ]

関東地方の私鉄に多かった、d1D4D4D1dという客扉間の窓が4個の3ドア車のこと。東横電鉄モハ500型(東 急デハ3400型)が元祖で、西武200型、京浜デ101型、帝都モハ100型、南武モハ150型等大流行した。現 在現役なのが琴電の旧南武、旧西武位だが、98年中に廃車予定になってしまった。

【ガントレット】

複線区間において非常に短い単線区間が存在する場合、分岐器を使わずにクロッシングを二個使いあたかも単線の ようにする手法。名鉄の瀬戸線に存在したが現在は廃止されている。

【カンバン】

貨車の車票のこと。

【カンプラ】

ブレーキ管や元空気ダメ管のホースをつなぐ止め栓のこと、英語のCouplerが訛ったもの。

【かんむり】[冠]

信号機の番線表示標のこと。

【かんめい】[感明]

列車無線の受信感度と明瞭度のこと。

【かんもんトンネル】[関門トンネル]

山陽本線の下関〜門司間にある延長3614mの世界最初の海底トンネル。圧気工法やケーソン工法、シールド工法 も本格的に採用された。海底からトンネルまでは実際には5m位しかないそうである。

【かんりしゃたいおう】[管理者対応]

無断欠勤や病欠などであいた穴を、管理者(主として助役)が部下のかわりに仕事をすること。国鉄時代には当局 へのいやがらせや合理化の代償として組織的にやっていたらしい。

【かんわきょくせん】[緩和曲線]

直線から曲線に入る場合いきなり曲がると乗り心地が悪い上に、非常に危険なので放物線のように徐々に曲げてい く特殊な曲線。