−け−

【ケ】

1.,事業用貨車で、工場などにある貨車の秤を検査する検重車の記号。分銅をたくさん積んでいるので見かけより 凄く重い。

2.,国鉄軽便線専用の機関車の記号。例:ケED25

【けいかいきどうしゃ】[軽快気動車]

従来の気動車より小型高出力の機関を使用した、小型で軽い車体の気動車のこと。

【けいかいしょく】[警戒色]

遠方から列車を視認し易いように車両の前面にクリーム色や黄色の塗装をすること。クモヤ22000の様に前面全体 をトラジマ塗りにしたり、初代新潟色は雪景色の中で列車を視認し易いようにと、列車全体を警戒色にした派手な ものもあった。

【けいかいしんごう】[警戒信号]

スピードシグナルの一つで、25km/h以下での進行を現示する信号である。

【けいかん】[径間]

橋台や橋脚の向かい合った前面同士の距離、橋台や橋脚に傾斜がある場合は最も短い距離。→スパン

【けいかんちょう】[径間長]

橋台、または橋脚の中心間隔。

【けいきゅう】[京急]

京浜急行電鉄の略。関東ではもっとも気合いの入った運転をする私鉄、故にファンも多い。関東では珍しいクロス シート車に、私鉄唯一の12両編成や快速特急の120km/h運転など魅力いっぱいである。特に120km運転はか ぶり付きで見ていると線路脇の民家に突っ込みそうで非常にスリル満点である。信号機の現示が明滅するのには驚 いたゾ。

【けいしきしゃしん】[形式写真]

車輌の形状、装備、塗色などを忠実かつ自然な形で写し取った写真。と言えば簡単だが、対角線画角45°前後のレ ンズを使用し、床下に光が回り、照り返しなどがなく、手前にじゃまなものがなく、背景がすっきりしていて、車 体全体にピントが合っていて、電気車はパンタグラフが上がり、機関車は連結器のナックルが閉まっていて、蒸気 機関車のロッドは下がっていて、煙や蒸気は出していなくて、旅客車の窓はすべて閉まっていて、窓のカーテンは 開いていて、当然お客は乗っていなくて、中間車は連結面が見えていて、その車両の前位側が画面の左側に来るよ うに撮影するなどの条件をクリアしなければならない。どこが自然な形なんだ!誰かPhotoShop持ってきてくれ。 ちなみに、車両メーカーから車両が納入される際に撮影する写真は公式写真と呼ぶ。

【けいしきしょうめつ】[形式消滅]

用途廃止に伴ってその形式が台帳から消滅すること。

【けいしょう】[継承]

同一列車番号のまま、牽引機関車を交換する列車。

【けいぞく】[継続]

継続定期券の略。定期券を同じ区間で継続して使用する場合は有効期限の14日前から購入することが出来る。この 場合定期券の表面には“継続”と表示される。

【けいたいでんわ】[携帯電話]

ガキや酔っぱらいや電動シェーバーも迷惑だが、心臓ペースメーカーの誤動作などが起き、場合によっては人命に 関わる大事になる場合がある。(使い方次第だね)数十年後には脳腫瘍が増加するなんて噂もある。

【けいたいようとくしゅしんごうはっこうき】[携帯用特殊信号発光器]

最近になって開発された。保線係員などが持って歩く、LED型特殊信号発光器のこと。カンテラよりは大きいが、 ものすごく明るい、直線で見通しがよければ2kmは届く。

【けいでんれんどうそうち】[継電連動装置]

連動装置で電気的に転轍機と信号機梃子(てこ)が連動しているもの。略して「継電」という。リレーを使っている のでこう呼ばれる。最近では無接点の“電子連動装置”に移行しつつある。

【けいべんてつどう】[軽便鉄道]

通常の鉄道より簡易な構造の鉄道。平成の世になって軽便鉄道らしい軽便鉄道は保存されている尾小屋鉄道くらい なものである。

【けいほうじぞくチャイム】[警報持続チャイム]

ATSが作動しベルが鳴動した後、所定の操作をして確認ボタンを押すとベルに変わって鳴り続けるチャイムのこと。

【けいりょうきゃくしゃ】[軽量客車]

いわゆる10系と総称される旧型客車の最後の形式で、それまでの車体構造とは一線を画した車体構造で、20m車 で重量27.5〜32.5t未満の“ナ”級を達成した車両。現在の車両の殆どはこれに採用された車体構造を元にして いる。量産試作車では車体を軽く作り過ぎたために、量産車では少し重くなった。これにより事故などで破損した 車両の復旧率が下がったと言われている。同じように三十数年たってから作られた901系も、試作車は軽くし過ぎ て強度が不足気味だと言われ、量産車は補強したため重たくなった、試作車は一度ぶつかったら復旧できないと云 われていた。

【ゲージ】

1.,ものさし。

2.,線路の軌間。

【ゲージがいきをする】[ゲージが息をする]

圧力計の指針が上下して安定しない様子。“バタつく”とも言う。

【ゲージタイ】

分岐器の前後などで特に軌道の正確さが求められる場所に設置されるゲージを固定するための鉄製の道具。微調整 が出来るようになっている。

【ゲージブロック】

二重弾性締結でゲージ間隔を決定するための小さい部品。

【ケーセ・エクスプレス】

ビュフェ・スイス社が営業する食堂車。車体はエメンタールチーズ(トムとジェリーに出てくる、気泡の穴のあい たチーズ)の塗装で、目立つことこの上なし。ケーセはドイツ語でチーズのこと。だからメニューはチーズ三昧。 スイス旅行の醍醐味、おひとついかが。

【ケーソンこうほう】[ケーソン工法]

川底トンネルや橋脚などを建設する際に、水中になる部分を地上で作り、所定の位置まで曳航して沈める工法。→ 潜函工法

【げきとつ】[激突]

連結の際などに目測を誤って速い速度で車両をぶつけてしまうこと。私も一度連結器を下向きにしてしまったこと がある。

【げきパニ】[激パニ]

有名撮影地などでマニアが激しくパニックになっている様子。→鬼の様

【けこみ】[蹴込み]

座席の下の空間やへこみのこと。

【ケス】

牽引定数の略。

【ゲタでん】[ゲタ電]

主に東京近郊など大都市圏の電車を指す言葉、庶民が下駄履きで気軽に乗れるということから。イメージ的には73 型電車がピッタリ、今の電車はサンダルといったところ。

【げたをはく】[下駄を履く]

脱線した車両を復旧すること。

【げたをぬぐ】[下駄を脱ぐ]

脱線すること。はだしになるとも言う。

【ケツ】

列車の後部。

【ケツをなめる】[ケツを舐める]

前列車に接近して走行すること。または前列車に接近して列車を設定すること。

【げっけい】[月計]

一ヶ月に一回やってくるブルーな日。車掌は毎月最後の出勤日に、その月の売り上げをまとめて計算し、報告書に 記入して提出する。結構大変である。POS化に伴って当然廃止された。

【げっけいしめきり】[月計締切]

“月報”とも言われる。締切の項を参照のこと。

【げっこうがた】[月光型]

581系寝台兼用電車のこと。最初に投入された「月光」にちなんで付けられた。

【けつじょう】[欠場]

乗務員が自分の乗る列車に乗り損なったり、仕事の現場に出ないこと。ずこーく怒られる。

【ケッチン】

手回しや足踏みで始動させるエンジンで、エンジンの逆転によってレバーやクランクが跳ね返ること。下手をすると大怪我の元である。

【げっぽう】[月報]

月計締切のこと。

【けつろ】[結露]

クーラーの吹き出し口や窓ガラスの内側などに水滴が付くこと。ほおっておくとカビが生えたりするのでなるべく 結露しないようにしなければならない。

【げにに】

EF58-122のこと。

【けば】[毛羽]

転轍機の矢羽根のこと。

【ゲパ】

三脚のこと。

【ける】[蹴る]

貨物列車組成をするため、貨車を突放する事。

【ゲロマル】

C56-160のこと。

【げんあつそくしんべん】[減圧促進弁]

高速貨物列車を牽く機関車に取り付けられている。これによりブレーキ管の減圧を促進させ空走距離を短くし制動 距離自体を短くする。EF65-1000番代はナンバープレートを赤く塗っているのですぐ判る。

【けんいんしゃ】[牽引車]

運転台のない電車の中間車などを回送する場合に使用する両運転台付きの電動車、色々な電車と連結出来なければ ならないので車内には各種のジャンパー線アダプターが装備されている。職用車の部類にはいるため記号は“ヤ” である。

【けんいんていすう】[牽引定数]

速度種別に応じて動力車が牽引できる車両重量または、編成割合の限度を示したもの。機関車牽引の列車は換算両 数で、電車列車は電動車とその他の車両との両数の割合で、気動車列車は大型機関一台(小型は二台)を搭載した 車両と小型機関を一台搭載した車両との割合で表す。

【げんかいししょうほうちそうち】[限界支障報知装置]

踏切の前後100mの区間に20m間隔で設置されていて只の鉄パイプが立っているように見えるが、これが脱線車 両などがぶつかることにより30°以上傾くと隣接線の信号が停止現示になり特殊信号発光機が発光する装置。踏切 事故の併発事故を防ぐために設けられている。

【げんかん】[減感]

フィルムの感度を下げること。とは言ってもフィルムの感度自体は変わらないので、現像時間を変えることによっ てフィルムの感度を変える“減感処理”を略した言葉。コントラストは無くなる、色は悪い等、ろくな結果になら ないのでフィルム感度を間違えて撮ったとき以外はやらない方がよい。フィルム感度を間違えた場合、リテーク (やり直し)が出来るならやり直した方がよい!→増感

【けんき】

牽引機関車の略。

【げんきんゆそうしゃ】[現金輸送車]

日銀(日本銀行)所有の客車でその名の如く現金を輸送するための荷物車。荷物車なので記号は“ニ”である。積 み荷の特殊性から窓が少なく前位側には貫通路もなく、幅広の荷物ドアにも窓はなく、生半可なことでは打ち破れ ないようにとてつもなく分厚いドアになっている。旧型と新型の二種類があり旧型は1948年にマニ34として登 場し、後年冷房改造をしてマニ30に改番された。1977年には増備型としてマニ50によく似たスタイルで新製さ れているが、形式はマニ30のままである。前期型と後期型でこれほど違うスタイルをしているのも珍しい。以前は 荷物列車に連結されていたが、荷物列車の廃止に伴い、現在は高速貨物列車に連結されている。一応は“現金輸送 車”は存在していないことになっているらしいので、見て見ぬ振りをするように。知らずに近づいただけで警官や ガードマンに追っ払われる。とはいえ、あちこちに写真が出回っているのはどういうこっちゃ!?機密保持が甘くな いか?

【げんこつ】

1.,自動連結器が閉じた状態。当然この状態では連結できない。

2.,自動連結器が閉じた状態で連結動作をしてしまうこと。当然この場合お互いの連結器が噛み合わないため連結 できない。さらに運が悪いと食い違って制動管を破損してしまい工場送りとなる。

【けんさ】[検査]

車両の検査は以下の通りになっている。

《しぎょうけん》〈仕業検〉

仕業検査の略。72時間毎に行う車両検査、ブレーキブロック(ブレーキシュー)の交換等が行われる、以前は48 時間毎であった。検査周期の延伸によりブロックを落っことして帰区するカマが最近多くなった。

《ろっけん》〈六検〉

六ヶ月毎の検査。これは蒸気機関車だけ。

《こうけん》〈交検〉

交番検査の略。交検Aと交検Bがあり、それぞれの配置区又は大きな区で行われる。別に街角の交番を検査するわ けではない。

《ようけん》〈要検〉

重要部検査の略。1年半もしくは2年毎に車両を工場へ送り、重要部を解体して検査する。

《ぜんけん》〈全検〉

全般検査の略。4年もしくは5年毎に車両を工場へ送り、各部を解体して検査する。

【けんさつきょう】[検札鋏]

車内検札用の鋏のこと。検札パンチ。略して検鋏ともいう。車掌の持っている2本の鋏(パンチ)のうち、柄の長 いのが改札鋏、柄の短いのが検鋏である。きっぷを鋏んでギュっとにぎると、ひらがな一文字とその下に小穴が開 き、検札済みであることを示す。首都圏では東京車掌区を「い」にして、各車掌区を時計回り「いろは」順に並べ ている。各駅停車用のが□にの中に「いろは…」で、優等列車用(客扱車掌)が五弁の桜に「いろは…」である。 最近はスタンプになってハッキリと判りやすくなった。

【けんさハンマー】[検査ハンマー]

車両の各部を点検する為のハンマー。一端は平面に、反対側は円錐状になっている。取り付け部やボルトナットな どの締め付け部をこれで叩き、音の違いによってひび割れや緩みを発見する。

【げんしゃしけん】[現車試験]

実際の営業用車を使った試験。

【けんすいがいし】[懸垂碍子]

ぶら下がっている碍子。→傘碍子・雨傘

【けんすいしき】[懸垂式]

レールからぶら下がっている方式のモノレール。モノレールと言えば東京モノレールだったがいつの間にかこちら の懸垂式の方が多くなった。毎日雲梯をしていて電車も疲れるだろうに・・・。

【けんすこ】[剣スコ]

先の尖ったスコップ。

【げんそくしんごう】[減速信号]

スピードシグナルの一つで、65km/h以下(所によって75km/h)での進行を色灯信号機の「YG」で現示する信 号である。

【げんだめ】[元溜]

元空気ダメのこと。

【けんちくげんかい】[建築限界]

車両に接触するので地上構造物がこの中には入ってはいけないという寸法の限界、ホームは特例で別な規定がある。

【けんちくげんかいそくていしゃ】[建築限界測定車]

→おいらん

【けんちマット】[検知マット]

混雑の激しい駅で乗客の転落事故を検知し、いち早く信号を赤にして列車を停止する装置。渋谷駅などでは猫が踏 んでよく列車が止まった。

【げんていひん】[限定品]

鉄道模型である一定の数しか作らない商品。数に限りがあるので手に入らないことが多い。地域ものの場合、その 地域で爆発的に売れるものもあるが、関係のない地方では売れ残っていることが多い。最近では駅弁でも一日に5 個といった“限定品”もあり、ついその言葉にひかれて買ってしまう。これを“模型鉄チャンの悲しい性”と言う。

【けんパ】[検パ]

検札パンチの略。車内検札をする際に使用する、掌に入る小型サイズの鋏のこと。最近はスタンプになってハッキ リと判りやすくなった。

【げんぱつ】[現発]

原子力発電所の略ではなく、列車を発車または通過させたことを関係各駅の通知すること。例「〇〇列車定時“現 発”」

【けんぴょう】[検票]

検査表の略。

【げんぶんでんぽう】[原文電報]

書いた原文のまま届く電報、即ちファクシミリのこと。もっと今風に言えばFAX。

【けんぽう】[憲法]

運転手続きを定めた、「運転取扱基準規定(運基)」や「運転取扱心得(運心)」の俗称。