−ま− 【マ】 1.ボギー客車で重量が42.5〜47.5t未満のものの重量記号。英語のMaximum(マキシマム)から。 2.電略で“待つ”の意味。 【まあい】[間合い] 次の列車までの時間。 【マーキュリー】 営団地下鉄の主要駅にある銅像。マーキュリーは旅行者の守護神だったんだ。そうと知ってりゃセラムン本作るん だった。(…どういうセラムン本を?) 【まいはまきかんく】[舞浜機関区] 東京ディズニーランドにあるウェスタンリバー鉄道の車庫の別名。但し、ちゃんと舞浜機関区という看板が掛かっ ているらしい。 【まえかん】[前緩] 列車の前部よりに連結された緩急車のこと。「前ヨ」とも言う。→後緩 【まえサボ】[前サボ] 車両の前面に掲げられている行き先字幕や種別表示器のこと。 【まえだれサボ】[前垂れサボ] 電車の前面にぶら下げてあるサボ。関西の旧型国電や私鉄電車によく見られた行き先表示器。二つ折りになってい るものもあり、めくって(→めくり)使うようになっている。行き先種別が多い場合はとてつもなく重たくなる。 【まえピン】[前ピン] 主題となる被写体の前の、関係ない部分にピントが合って、後方にある目的の被写体がボケてしまった状態。→後 ピン 【マキシマムトラクションだいしゃ】[マキシマムトラクション台車] 一個の台車で動軸と従軸がある場合動軸の直径や心皿の位置をずらすなどして動軸にかかる軸重を増やした台車。 短くしてマキシマム台車ともいう。 【まく】[巻く] 手ブレーキを掛けること。手ブレーキを掛けるには、ハンドルを回して基礎ブレーキ装置に繋がる鎖を巻き取る ためこう呼ばれる。 【まくいた】[幕板] 車両の窓上から屋根部分までの間。 【まくらぎ】[枕木] レールを固定して軌道を構成するために重要な部品。木製のものが主流だったが、現在ではPC構造の枕木が主流で ある。中にはスラブ軌道のように枕木を使わない軌道構造もある。海外などでは鉄枕木というものもある。 【まくらバネ】[枕バネ] 台車枠と下揺れ枕との間に入るバネ、二次バネともいう。 【まくらばり】[枕ばり] 揺れ枕装置で上揺れ枕に当たるもの、下揺れ枕と揺れ枕吊りとが無く、台車枠の上に直接枕バネが載っていてそれ と車体とを結んでいるもの。DT-32で使われている方式。 【まくれ】 レールのまくれ。→フロー 【マグレブしき】[マグレブ式] 日本のリニアモーターカーで採用されている超伝導電磁石の反発力を利用した方式。 【マグロ】 轢死体のこと、食べてはいけない。素手で扱ってはいけないし(汚れるし、万が一病気が感染するといけない)か といって、手袋をしていると死者を冒涜(ぼうとく)するからいけないなど、色々ある。現場では新聞紙でつかん だり、結構気を使う。現在では手術用のゴム手袋が配給されるので、以前より楽になった。高架線上でマグロが あって、足が下にあるトンカツ屋の前に落ちてきたのには流石に驚いたゾ。 【まさつけいすう】[摩擦係数] 鉄道車両は鉄のレールの上を鉄の車輪が転がりながら走るので、その摩擦力は非常に小さい。レールと車輪との間 の摩擦力を摩擦係数と呼ぶ。通常0.2〜0.3程度であるが、レールの状態、車両の状態によってかなり上下する。 例えば降雪時や雨・霧によりレールが濡れている場合、時には0.1以下になるときがある。レールの上に砂を撒いた りするとかなり改善される。交流電気機関車やチョッパ制御車では0.4という大きな値を出したことがある、これ は両者とも脈流運転になるためである。 【まさつブレーキ】[摩擦ブレーキ] 制輪子などの摩擦力を利用したブレーキ。→粘着ブレーキ 【ましじめ】[増し締め] →追い締め 【マジゲパ】 ダミー脚、ダミーゲパに対して撮影者が必ず来る三脚。近くで休息を取る時などに置いてある。 【まじんハンターミツルギ】[魔人ハンターミツルギ] 低視聴率の為に12話で打ち切りになった特撮テレビ映画、しかしその斬新な表現力のため未だに「幻の名作」と支 持するファンは多い。三人の主人公の名前が、「銀河」「彗星」「月光」である。原作者は鉄チャンか? 【マスコン】 月の表面にある重力異常地帯のこと。ではなく、主幹制御器のこと、マスターコントローラーの略。電車や気動車、 電気・ヂーゼル機関車の出力を調整する装置。蒸気機関車では加減弁にあたる。 【マスコンキー】 マスターコントローラーは誤操作を防止するために、前後進ハンドルと主ハンドルが連動しており、前後進ハンド ルが“前進”か“後進”の位置にないと主ハンドルが動かない仕組みになっている。此の前後進ハンドルを解除す るのが、この“マスコンキー”である。 【マスター】 駅長。でもこう呼ばれても喫茶店の店長ぐらいにしか感じられない損な役目。 【またごめ】[又込メ] ブレーキをかけた後ブレーキを弛める操作をすると、ブレーキ管と付加空気ダメから補助空気ダメへエアーの補給 が行われる、これが又込メ。 【まちせん】[待線] 機待線の略。 【まちのしきホースれんけつき】[町野式ホース連結器] 車両の水タンクに注水するためにホースを繋げる注水口。 【まちのっち】[待ちノッチ] 電車で客扱い中にマスコンのノッチを入れたままにしておき戸締めランプの点灯と共に発車する技。控えノッチと もいう。 【まつおかまんうんゆ】[松岡満運輸] 私有コンテナを持っていて鉄道輸送も行っている運送会社。てっきりここのコンテナはこげ茶色一色だとばっかり 思っていたが、ただ単に汚れているだけだった。97年頃からここのコンテナがきれいになってきたと思ったら新塗 装になっていた。 【マックス】[Max] 東北・上越新幹線のオール2階建て車両。車体もでかいが収容人員も多い、故に“Max” 【まっくろ】 隠し通せないミス。 【まつどえきのほうき】[松戸駅のほうき] 戦後すぐ鉄道が大混乱していた頃、屋根の上まで乗客を満載して松戸に到着した常磐線の上り列車がここから電化 区間に入るため、危険な屋根上の乗客を降ろすためにとった苦肉の策。松戸駅の手前に車両限界にあわせて列車の 上からほうきを吊るし、これに接触する乗客を無理矢理降ろしていた。そのころの松戸の風物詩。 【まつかわじけん】[松川事件] 1949年8月27日、東北本線金谷川〜松川間でレールが外されていて、折から通りかかった列車が脱線転覆し死者 3人を出した事件。特殊法人としての“国鉄”への移行時期に発生した事件で真相はよく解っていないようである。 下山事件を見よ。 【マックレー】 雪カキ車の一種、名称は発明者の名前から。雪カキ車の各項目を参照のこと。 【マットじこくひょう】[MATT時刻表] とってもワンダバなネーミングだが、別にジャイロやアローのスケジュールが載ってるわけではない。正式には、東京・名古屋・大阪を結ぶ八峰出版の三大時刻表の内の一つで、“MATT首都圏私鉄・JR時刻表”という。コンビニあ たりでよく見かけるけど、私は首都圏で時刻表を使うことはほとんどないので、どんなに便利なものかよくわから ん。(編者注→それは電車がふんだんに走っているところにいる人の言葉である) 【マットシステム】 MAT-Systemを参照のこと。 【マティサ】 スイスの重機メーカー。日本ではマルタイのメーカーとして知られている。日本で初めて導入されたマルタイがマ ティサ製で、東急電鉄と国鉄の新宿保線区で使用された。 【まどあみど】[窓網戸] 家庭用の虫除けの網戸と違うゾ。客車に付いていたもので、蒸気機関車からの石炭の燃え殻などが入ってこないよ うにするためのもの。 【まどつりあげバネ】[窓つり上げバネ] 客車の窓が600〜700mm幅のものから1000〜1200mm幅になると窓が重たくなり、開ける操作がしんどくなる。 その為に、ゼンマイの原理を使って窓の重さを軽減するようにしたのが“窓つり上げバネ”である。バランサーと 言う。 【まどとじょう】[窓戸錠] 窓を上げて開けるときに摘むアレである。最近の車両は下降窓を使用したり、撤去してしまった車両もいる。 【まどふきき】[窓拭き器] ワイパー(機械本体も含む)のこと、日本語だと間抜けである。 【マニア】 現場で毛嫌いされるもの。マニアの職員など、お茶も一緒に飲ませてくれない。元々がラテン語でキ○ガイを意味 している。非常識で無軌道な行動に走る趣味者を指す。むやみやたらにマニア呼ばわりするのは喧嘩を売っている のと同じなので注意しましょう。特に民放テレビの皆様、自分の無知無学が電波に乗って全国に垂れ流しになって いますよ。 【マニー】 マニアを指す言葉。漫画家の「寿限無」女史の造語。寿限無女史によれば、はっきり言って大勢居ると非常に迷惑 だが、一人も居なくなると普通人にはとても困る人種、それが“マニー”である。医学も科学も文学も物理学も漫 画もアニメもプラモデルもゲームもパソコンもミカンもリンゴもチューリップもグラジオラスもそれぞれの“マ ニー”が居たからこそここまで進歩したと云っても過言ではないらしい。EDベータの無意味に複雑なリモコンも一 日で理解してしまう。この狂ったような集中力に普通人はついていけなくなる。 【マニュアル】 1.自動機器などを手動で操作すること。 2.機器の操作方法の手順書。 【まねき】 架線中のビームの上にアングルなどに逆L字型に組み立て、ちょう架線や電線を支持する一線支持金具のこと。先 端に碍子をつるした形が招き猫の手の形に似ているから。門型のものは鳥居と言う。 【まばたきくかん】[瞬き区間] 津軽海峡線の青森方の手前のこと。短いトンネルが7個も続くから。 【まびきうんてん】[間引き運転] その名の通り列車を間引いて運転すること。降雪時や事故復旧後など、ダイヤの乱れを回復するときなどに行う。 【まほうのつえ】[魔法の杖] 推進器の事、連結棒ともいう。停まっている貨車を人力で動かす為の道具、レールと車輪の間に入れてテコの要領 で貨車を動かす。 【ママダンプ】 雪国で一家に一台はある除雪道具。形は車輪のない一輪車のようである。駅前やホームの除雪に大活躍する。 【マミヤ】 RZ・RB・645等の中版カメラを出しているメーカー、ここのレンズのシャープネスには定評がある。下手な4×5 で撮った写真と同じレベルの写真が出来上がるが、いかんせんオープンでの使い勝手の悪さから、鉄チャンで使っ ている人はあまり居ない。 【まめたん】[豆炭] 粉炭を固めて握りこぶし大の団子にしたもの。ずいぶんでかい豆である。国鉄部内では練炭と言っていた。炭団 (たどん=石炭の団子)とも言う。今の若い人は知ってるかナ? 【マヤけん】[マヤ検] マヤ34形式車を用いた軌道検測。 【マヤチャート】 マヤ34形式車を用いた軌道検測のデータシート。 【マル】 1.異常のないこと。もしくは異常のない状態に(無理矢理)すること。 例:マルにする=異常の無かったことにする。 2.東京山手線内のこと。 3.定時運転。 【マルせいうんどう】[マル生運動] 1970年、当時の磯崎国鉄総裁によって始められた国鉄再建のための施策。正確には「生産性向上運動」という。 磯崎総裁は1964年以来赤字に転落していた国鉄の再建を合理化による人員削減と個々の職員の技術の向上、労使 協調の教育等の「人づくり」によって成し遂げようとした。しかし、国労(国鉄労働組合)、動労(国鉄動力車労働 組合)はこれに反発し、ストを初めとする様々な方法で実力行使の闘争を繰り広げた。一方、一部の管理者はマル 生運動を歪曲し、国労、動労から職員を脱退させ「労使協調」路線の鉄労(鉄道労働組合)への加入を強制したり、 組合の違いによる差別などの行為を行うようになったため、国労はこの中で悪質なものについては各地裁に提訴。 1971年、このうちの一つについて札幌地裁が国労の訴えを認める判断を下した。さらにこの後には公共企業体等 労働委員会も、国労からの救済申し立て6件のうち5件について国鉄当局に陳謝命令を出す。このため磯崎総裁は 国労に謝罪文を出し、幹部18人の処分を発表、マル生運動は崩壊した。組合勢力は国労、動労優位になり「合理化 反対」「マル生粉砕(マル生推進派の追放)」「スト権奪還」等を掲げ、闘争は更にエスカレートする。こうした動き の中で現場は混乱をきわめ、安定輸送にも多大な影響を与えた。今でも庁舎や切り通しなどにでっかくペンキ書き した後が残っている。マル生の標語「俺がやらなきゃ誰がやる」はちょっと臭い台詞だった。「キャシャーンがやら ねば誰がやる」じゃないんだから。 【まるしょく】[まる職] 家族旅客運賃割引証のこと。切符に“○”で囲んだ“職”のゴム印が押してあるところから。 【マルス】[MARS] JRの指定券発行システム。MAgnetic Electronic seat-Reservation SystemのMA・R・Sを取ってこう言う。 【マルタイ】 マルチプルタイタンパーの略、一般軌道用と分岐器用の二種類がある。「マルチプルタイタンパーと言ったら昔から 線路の砂利を突き固める機械のことですよ」 【まるちくん】 JR東日本のJTの“宴”のこと。バイク雑誌のモトチャンプの漫画に出てくるキャラクターにそっくりだから。→ おとーさん 【マルチプルタイタンパ】 タイタンピングを行うツール(タイタンパ)を複数装備した大型保線機械、略してマルタイ。現在のマルチプルタ イタンパーには、軌道の狂いを計測し、補正する機能が備えられている。一般軌道用と分岐器用のスイッチマルタ イの二種類がある。「マルチプルタイタンパーと言ったら昔から線路の砂利を突き固める機械のことですよ」 【まるつー】 日本通運株式会社のこと。マークが、“○”の中に“通”の文字が書いてあるため。 【マリンちゃん】 京葉線のマスコットキャラクター、デザインは漫画家の高橋留美子女史である。 【マルかん】[マル簡] 簡易委託駅で発売されている切符のこと。“簡”を“○”で囲ってあるところからこう呼ばれた。→ム印切符 【マルホ】 北海道用の14系座席車の形式標記の前に付いているカタカナの“ホ”を“○”で囲ってある記号。北海道用の14 系座席車はドアが折戸から引き戸に改造されていたり、各機器の保温が強化されていたり、SG管が通っていたり と、内地向けとは仕様が違うため区別するために付いていた。でも500番代と番号も区分されていた。 【まるぼうず】[丸ぼうず] 輸送途中で切符や荷札等がとれた荷物。 【まるやすみ】[○休み] 出勤扱いになる当局公認の休み。残念ながら現在はなくなってしまった。 【マルロしゃ】[マルロ車] 昭和43年10月の、いわゆるヨン・サン・トオのダイヤ改正でスピードアップが計られた際、高速化改造に対応でき ないため北海道に封じ込められた車両のこと。黄色の帯を巻いて「道外禁止」と表記された上、形式の前に丸に 「ロ」の字の符号が付けられたことからそう呼ばれる。但し中には道内限定運用なのでついでに適用されたものもあ るとか・・・。 【マレーがたきかんしゃ】[マレー型機関車] 1つのボイラーの下に2組の台枠を持ち、それぞれに動輪とシリンダーがあるSLのこと。日本では唯一、9850型 にのみ見ることが出来ただけである。 【まわし】 車両や乗務員の運用のこと。 【マンがた】[マン型] DF50-500番台が採用していたエンジン。ズルツァー式の0番台より馬力が強く、活躍範囲が広かったにもかかわ らず1両も動態保存されていないのは残念である。 【まんざ】[漫座] 長野のお座敷列車「浪漫」のこと。 【マンホール】 1.一般にはよくご存じの道路の“マンホール”だが、ここではトンネル内の待避用の窪みのことである。 2.蒸気機関車の水槽の中に降りていく為の点検口のこと。 【マンモス】 二両連結型で黒地に細い黄色の帯という特異な出で立ちで有名だったEH10型直流電気機関車の別名。巨大ELと言 うことでこの名が付いた。最近久々に登場した2両連結型のEH500型と大きく違うのはEH500型が交直両用であ ることと、EH500型が重連運転をなくすために(旅客会社に払う線路使用料の問題から)元から2両一組にしてい るのに対し、EH10型は当時の技術で大出力のモーターが出来なかったので、仕方なく2両編成にして動輪を増や して対処したということ。 |