−に− 【ニ】 1.荷物車の記号。 2.電略で“荷物”の意味。今では殆ど死語となった。 【にいがたしょく】[新潟色] 現在3代目まである。初代は幕板と腰板が赤2号で窓周りが黄色5号のもので、2代目はインディアン塗装と呼ば れる白と青20号に赤ラインのもの、3代目が白にライトグリーンとブルーのもので、初代も含め細かいバリエー ションがかなりある。新津工場には試験で塗った、165系初代新潟色があった。 【にいがたタイフォンカバー】[新潟タイフォンカバー] その名の通り、新潟地区のキハ58系気動車に見られるタイフォンのカバーのこと。円柱を斜めに切ったような形 (ファミレスの伝票差し)をしたカバーで、ラッパの前にただ蓋をしただけのカバーである。その為普通なら 「プァーン」と景気のよい音を立てるタイフォンも「ふーん」という音しか立てない。警笛音で雪崩が発生するのを さける狙いもあるようである。旧型の70系電車や、115系165系などにも採用されているものがあった。 【にがわ】[2側] ドア回路の線番号により車両の左右を表すもので、“2側”は332側の略である。→332側 【にぎりぼう】[にぎり棒] SLやEF58の端梁に付いている手スリ。 【にこいち】[二個一] 二つのものからまとめて一つのものを作り出すこと。北海道のトラ90000は最近これをやっているので年間40両 づつ減っている。 【ニコニコポイント】 宗谷本線の252.5km地点。超有名撮影地点だが行くのには結構面倒くさい。夏には熊笹とダニが行く手を遮る。 【ニコニコりょかん】[ニコニコ旅館] ニコニコポイントにある保線小屋。最近になって屋根が抜け落ち成れの果てになったらしい。 【にこん】[二混] 第二種混合炭の略。 【ニコン】 大手新聞社の報道カメラマン以外はお客と思っていないカメラメーカー。カメラを修理に出したら他の場所のネジ がはずれていた時があった。故にニコンからキャノンに乗り換えたプロカメラマンがいっぱい居る。 【にしごじょうふみきり】[西五条踏切] 中央本線の国立〜立川にある、起点から数えて16番目にある第一種自動踏切。人が二人並ぶと一杯になってしまう ような小さい踏切だが、今まで何人もの人が事故や自殺で命を落としている魔の踏切。人身事故が大流行の中央線 でも特に死傷事故が多い。春と秋のお彼岸とお盆には、踏切の周囲がお花畑になる。人がよく自殺する場所では、 地球の磁場が狂っているという話があるが、確かにここは直流電化区間で磁気が他とちょっと違うというのはある が・・・。→風呂屋の踏切 【にしむらきょうたろう】[西村京太郎] 鉄道ミステリーの大御所と呼ばれているが、その実、荒唐無稽のSF小説家である。走っている特急電車の便所の窓 から狙撃(ゴルゴ13だって難しいゾ)したり、走っている列車から、中間の客車をつり上げたり、男二人で夜中に 本線に転轍機を挿入したり、ちっともミステリーになっていない。特に転轍機をたった二人で、誰にも気づかれず に挿入できるなら保線作業はこんな楽なことはないゾ。それじゃあ「ミステリー」じゃなくて「マジック」だっ て・・・。(ある意味では「ミステリー」かも知れんが・・・) 【にじゅうだんせいていけつ】[二重弾性締結] PCマクラギへのレールの締結方式、マクラギ上に軌道パットと呼ばれるゴムマットを敷き、その上にレールを載せ てスプリングの弾性を利用してレールを固定する方式。 【にじゅうまど】[二重窓] 北海道用に旅客車は厳冬期に車内の保温を確保するために窓が二重になっている。ただ単に開閉できる窓が二枚あ るだけだが結構威力はある。−20℃より気温が下がってくると外側窓の内側に雪の結晶が出来てくるが観察でき る。 【ニスぬり】[ニス塗り] 旧型客車などの半鋼製車で、車内の木部がニス塗り仕上げになっているものを指す言葉、編成中に一両だけ混ざっ ていたりすると常に郷愁を求める旧客ファンで混雑していることがよくあった。 【にせサンダーバード】[偽サンダーバード] 681系と同じ様な色に塗られた583系のこと。 【ニセしらかば】[ニセ白樺] 上沼垂の12系和式客車“カヌ座”のこと、最近長野の白樺のような塗装になった。 【にせスチール】[偽スチール] 木造車体の外側に鉄板を張って鋼製車に見せかけたもの、先頃JR東海で復活したモハ1型も大井川鉄道時代は外板 に鉄板を張った“にせスチール”だった。中にはトタン板を張ったものさえあったという。 【にせのぞみ】 300系を使った「ひかり」号の事。でも区間によっては「のぞみ」と同じ速度で走ったりする。→ひぞみ 【にだんしきしゃだんき】[二段式遮断器] 踏切の遮断器で上下二段式になっているもの。トラックなどの大型車からも見やすいようになっている。でも、そ んなことより踏切は一旦停止して確認をすることが道路交通法で定められているはずだが・・・。 【にだんしきしゃだんぼう】[二段式しゃ断棒] 二段式遮断器のこと。 【にだんリンク】[二段リンク] 正式には“二段リンク吊り装置”と言い、二軸貨車に使われている走り装置である。車体に取り付けられたバネ吊 りにリンクを取り付けてバネを吊る際に、リンクの途中に中間バネ吊り座を設けてリンクを二段にしているところ からこの名がある。この方式の採用により従来65km/hだった二軸貨車の最高速度が75km/hになった。 【にちげい】[日芸] 日本大学芸術学部のこと。巨大な製作物を持ち歩くものだから東所沢駅利用者からは嫌われている。新聞社のカメ ラマンのほとんどはここの写真学科の出身で、一大学閥を形成している。とはいっても、フリーで食って行けるや つはほとんどいないので、日芸出じゃないからと気に病む必要はない。 【ニッカドでんち】[ニッカド電池] 車両の蓄電池に使われている充電池。従来の鉛蓄電池に比べて重量が大幅に軽減された。正式には「ニッケル・カド ミウム式アルカリ蓄電池」と言う長い名前である。アルカリなので従来の鉛蓄電池(希硫酸を使っている酸性)と 一緒の器具を使ってはいけない。 【にっしゃ】[日車] 日本車輌の略。 【にっけいしめきり】[日計締切] 締切の項を参照のこと。 【ニットー】[210] EF210の事。試作車はどうも出来が今一つらしい。→平成の戦時設計車 【にっぽんしゃりょう】[日本車輌] 鉄道車両メーカーではトップブランドのメーカー。ここの車両が一番出来がよい。台車に難があると噂がある が・・・。愛知県豊川市にある工場の名称が豊川蕨工場なのは、埼玉県蕨市にあった東京支店を統合した名残である。 【にっぽんテレコム】[日本テレコム] 回線問屋みかか屋(NTT)に次ぐ国内第2位の規模を誇るJR系の回線問屋。鉄道電話のお余りを使っているという のが一応の建前。1997年10月に、0041の日本国際通信(ITJ)と合併し、国際電話事業を兼業する最初の第1 種通信事業者となる。最近は多くの通信事業者と同様、インターネットプロバイダ事業にも進出している。余談だ が、大きな駅に設置されている紫色の公衆電話機は日本テレコムの専用回線に直結している。 【にとうしゃ】[二等車] 三等級制時代では中間の接客設備を持った車両。二等級制時代になって一等車となり、現在のグリーン車になって いる。現在のグリーン車の記号が“ロ”なのはこの為である。豪華な設備を誇った南満州鉄道の二等車に乗った英 国人が「この一等車は立派だなぁ」と言ったことがあるとか・・・。 【にどしめ】[二度締め] 締切の項を参照のこと。 【にどじめ】[二度締め] 機関車のマスコンやエアーコック、現金の入った机の引き出しなど、完全に閉じたかどうか、手を添えて二回締め て確認すること。 【にとや】 荷造り不備承知の略。 【ニブロク】 軌道のゲージのサイズで、2フィート6インチの略で、ミリメートルに直すと762ミリになる。軽便鉄道でよく使 われた。 【にほんかもつてつどうかぶしきがいしゃ】[日本貨物鉄道株式会社] JR貨物の正式名称。旅客会社が線路を持っているために自由が利かず苦境に立たされている会社だが、経営陣が 1950年代の頭を持っている化石揃いだから苦境に立っているとも言われている。日本一経営陣がバカ揃いな会社。 もっとも国が鉄道貨物を減らして、環境問題を無視してトラックを増やそうという魂胆も見え見えである。(国と会 社が結託してるのか?)もっとやる気を出せば今の時代、鉄道貨物のシェアを伸ばせると思っているのは筆者だけで はないはずだ! 最近貨物列車が少なくなって写真を撮っててもつまんないゾ。 【にほんこくゆうてつどう】[日本国有鉄道] 1949年設立の特殊法人である。発足までの期間が短く、国会での討論が時間切れで十分に議論されたとは思えな いままに発足した。既にこの辺りで“国鉄”がおかしくなることは決定されていたようである。 【にほんこくゆうてつどうきかく】[日本国有鉄道規格] →JRS 【にほんてつどうしゃしんさっかきょうかい】[日本鉄道写真作家協会] →JRPS 【にほんれっとうかいぞうろん】[日本列島改造論] 略して「列島改造論」1972年、当時通産大臣だった故田中角栄氏が、自民党総裁選挙を控え発表した政権構想。 日本工業新聞社から発売され、マルクス・レーニンを別にすればもっとも売れた政治本である。工業を再配置し、 全国を新幹線と高速道路で結んで(愛国戦隊大日本か?)過密、過疎を是正して国土の均衡ある発展を促そうという もの。結局はオイルショックで挫折したが、地価の暴騰、乱開発による環境破壊など様々な問題を引き起こした。 現在進められている整備新幹線計画もこの延長線にあるといえる。 【にもつしゃ】[荷物車] 小荷物を運ぶための車両、輸送形態の変化によって現在はほぼ消滅である。旧型客車の荷物車には旅客車からの改 造車が多いため、形態が多岐に渡り趣味の対象となっている。記号は“ニ”である。 【ニヤック】 荷役コーポレーションの略。旧日本石油荷役輸送。 【にゅうしゃこうしきろしゅつけい】[入射光式露出計] いわゆる“単体露出計”と言われるものがコレである。被写体に対してどれだけの量の光が当たっているかを測る 露出計。スタヂオ撮影の必需品だが屋外の撮影でも必需品と言ってもよいと思う。測光するにあたっては被写体の 所まで行って測光する必要があるように思えるが、屋外では光源(真っ赤に燃えた太陽だ!)からの距離を考えると 撮影者と被写体の距離は無いに等しいので、わざわざ被写体の所まで行く必要はない。但し撮影者か被写体が雲の陰に入っているときは適正な露出が得られないので注意すること。“入射光式露出計”とカメラの内蔵露出計との測 定値の誤差をあらゆる状態で計算できるようにしておくと常に適正な露出が得られるようになる。機械任せにせず に自分で考えて写真を撮れば良い写真が撮れたときの喜びも倍増である。これが使いこなせて初めて一人前のカメ ラマン、といわれるくらい、単純にして奥の深ーい代物。被写体により様々なテクニックがあり、使い方だけで本 が出来る。 【にゅうしゅっく】[入出区] 運転区に列車が出入りすること。二種類の方法がある。→緑出区 《あかにゅうしゅっく》〈赤入出区〉 本線運転士が構内から本線まで入出区を担当すること。 《あおにゅうしゅっく》〈青入出区〉 構内運転士が構内から本線まで入出区を担当すること。 【にゅうじょうけん】[入場券] 見送りなどのためホームに入ることの出来る切符。列車内には立ち入ることは出来ない。また、最近では不正乗車 防止のため入場券の制限時間を設けているところもある。 【にゅうしんちゅうい】[入信注意] 別に宗教に入るのに注意しましょうと、言う訳ではなく、入換信号機(略して“入信”)に注意を払えと言う意味で ある。「いれしんちゅうい」と読むのが正しい 【ニュートラムシステム】 新潟鉄工所がアメリカのLTV社と提携して開発した新交通システム。 【ニレチ】 電略で“荷扱専務車掌”の意味。“ニ”と同じく死語。 【にんく】[人工] 工場などでの作業量の単位。一人が10時間作業した場合を「一人工」としている。「じんこう」ではない。 【ヌ】 事業用客車で、暖房車の記号。ぬくもりの“ヌ”から来ている。 【ぬき】[抜き] トンネル工事で、発破をかける際に切り羽の中心に仕掛けられるダイナマイトのこと。「抜き」の周りに仕掛けられ るダイナマイトは「助」という。 【ぬきテーパー】[抜きテーパー] プラスチック製品を金型から抜き取りやすくするために断面につけたテーパー。 【ぬくがま】 消火した蒸気機関車に蒸気が残っていたり、ボイラ水が常温より高い場合の機関車。あつがまとも言う。 【ぬすみ】 工作物接触面の隙間。 【ぬりかべ】 “サンダーバード”こと681系の貫通型のこと、ドアが開いて本当に人を塗り込んでしまう。98年に登場した“サ ンライズ”こと285系も同じである。 【ぬりかめん】[塗り仮面] 前面強化のためステンレス板をむき出しで張り付けたものを“鉄仮面”と言うが、それを車体色と同じに塗ったも のを指す言葉。今は“鉄仮面”は無く“塗り仮面”のみとなってしまった。 |