−さ−

【サ】

1.電車及び気動車における付随車の記号。語源は他の車両に挟まっているの“サ”である。

2.貨車の荷重20〜24tのものの記号。

【ザ】

1.電略で“座席”の意味。

2.または座席車のこと。ハザは普通座席、ハザシは座席指定、ロザはグリーン席の意味。普通列車のグリーン車は 自由席だし、急行以上のグリーン車は全部座席指定が基本なので、ロザシというのはない。

【サードレール】

第三軌条のこと。

【ざいか】[在貨]

翌日中に発送できる貨物。

【さいかいへいスイッチ】[再開閉スイッチ]

通勤電車に取り付けられているもので、車掌スイッチを取り扱って客扉を閉めた後、閉まっていないドアだけを開 閉するスイッチ。全部の客扉を開けてしまうと、新たにお客が乗り込んできて収拾がつかなくなるので、閉扉した 際に荷物などが挟まって、戸閉めスイッチが動作していない客扉だけをこのスイッチを操作することにより開閉で きるようになっている。

【さいきんのていしゃじょう】[最近の停車場]

最近の停車場は風情が無くてつまんないネェ。ではなくて、列車の前方または、後方の停車場の内、最も近い停車 場のことである。

【さいきんのれっしゃ】[最近の列車]

普通に言うと新しい車両を使った列車だが、鉄道用語ではもっとも近い時間に走る列車のことを言う。

運転指令:「所定接続を解除して、お客様には“最近の電車”にご案内ください」

運転士:「ほぉー、じゃあ総武緩行の103系じゃなくて、205系が来るまで待たせるのか?」

運転指令:「・・・」

【サイケでんしゃ】[サイケ電車]

JR九州の485系「ハウステンボス号」のこと。

外観もさることながら、インテリアもかなりいっている。満席になると車内が落ち着く不思議な電車である。

【ざいげん】[財源]

貨物列車の荷物のこと。「お客様は神様です」の違う言い方。

【さいこんれっしゃ】[再婚列車]

急行「さんべ」のこと。長門市−下関間で山陰本線経由の車輌と山陽本線・美祢線経由の車輌が一度別れ、再び両者 が併結して終点に向かうのでこの名がついたのだが、現在は廃止されている。

【さいせん】[載線]

脱線した車両を線路再びに載せた状態のこと。→復線・下駄を履く

【ざいせん】[在線]

信号制御盤上で軌道回路が短絡されて、その軌道回路上に列車が存在していること。

【ざいし】[在姿]

車両を解体せずにそのままにしていること。

【さいしょうさいこうじんいん】[最少催行人員]

旅行代理店の主催する団体旅行で、旅行を実施する最少の人員数。ツアーの内容によって人員数は異なる。参加者 がこれに満たない場合、旅行がキャンセルになることがありうる。というのは、主催旅行(旅行代理店の主催する 団体旅行)の費用は、団体割引の適用を前提としているため。最低催行人員という場合もある。

【サイバーステーション】

インターネットで、指定席の予約ができるJRの会員制webサイト。専用通信ソフトがWindows専用ときている からどうにも使いものにならない。(だってJRはWindowsが基本だもん)

【さいねんちゃくたいさく】[再粘着対策]

減速時に車輪がレール上を滑走すると制動距離が伸びてしまう、そこでコンピューターを駆使して滑走時に各車軸 ごとにブレーキ力を制御すること。

【さいねんちゃくとくせい】[再粘着特性]

動輪が空転した際に再び粘着するための特性。VVVF制御車が最も再粘着性に優れている。

【さかいとくしゅカメラ】[酒井特殊カメラ]

“トヨ”のブランドでお馴染み(?)の特殊カメラメーカー。4×5などの大判カメラを出している。“トヨフィール ド”は4×5サイズが使えるが小型軽量なのでローカル線の撮影には十分使える。

【ざかく】[座確]

座席確保の略。指定券を所持している旅客が、列車遅延などで乗り継ぎ列車に乗れなかったような場合に、後続列 車の座席を確保すること。

【さきせん】[崎線]

高崎線(大宮〜高崎74.7km)のこと。長崎本線もそう言うのかな?

【ざくつ】[座屈]

連結器に過大な圧縮力が働いて、緩衝器が抜けてしまうこと。

【さくどう】[索道]

ロープウェイのこと。線路はないけどロープウェイも鉄道の一種。

【さくばみち】

踏切ではないが通行が黙認されている小道、耕作場が語源。タテマエ上その場所には「危険です線路内には立ち入 らないで下さい」等と書かれた看板が立っている。

【さくらぎちょうじこ】[桜木町事故]

1951年4月24日国鉄京浜線桜木町駅において、架線工事ミスにより断線した架線がパンタグラフに絡みつき、先 頭のモハ63が全焼、106名もが焼死した事故。この事故を教訓に貫通路の整備や非常用ドアコックの表示などが 見直され、粗製乱造の63型電車も徐々に近代化された。

【さげる】[下げる]

ダイヤより遅く運転すること。

例,2分下げる=2分遅く運転する

【さげろ】[下げ路]

線路の路盤を下げること。上げ路の逆。

【ササラでんしゃ】[ササラ電車]

雪カキ車の一種、雪カキ車の各項目を参照のこと。

【さじょう】[鎖錠]

転轍機が車両の運行に必要な方向に転換している時のみ、その進路に対する信号機に進行の指示をして、一旦指定 した場合は進路上の転轍機に間違った操作をしても危険な動作をしないようにすること。また机の引き出しに鍵を 掛けること。

【さじょうそうち】[鎖錠装置]

分岐器を列車が通過する際の振動などでトングレールが不用意に動かないようにするためのロック装置。

【ざせき】[座席]

JR(国鉄)の車両の座席は配置の仕方にや機能等によってこう呼ばれる。

《ロングシート》

縦座席。車体長手方向に座席を配置したもの。混雑時には収容能力が大きくてよいが空いているときにはどーもと 思う。弁当も食えないし酒も飲め無いじゃないか。最近では少ない車両数でたくさんの荷物(お客)を積めるので JR東日本が好んで採用している。

《クロスシート》

横座席。長距離列車に使われる、車体長手方向と直角に座席を配置したもの、

急行型と呼ばれる車両(165・457・キハ58・12系)の座席配置である。最近は3ドア車のクロスシート(221系 など)を快速型と呼ぶそうである。

《セミクロスシート》

ロングシートとクロスシートの折半型。111・401系やかつての70系電車などの3ドア車がその代表。これらの型 は近郊型と呼ばれる。最近では急行型の車両も本来の急行運用が殆ど無い為、車端部の座席をロングシートにして、 2ドアのセミクロスシートになっているものが多い。70系電車の座席に座りたければ東急東横線の祐天寺駅前のカ レー屋さん「ナイアガラ」に行くとよい。

《てんかんクロスシート》

〈転換クロスシート〉

特急車(キハ80系、181・485系初期型等)の普通車の座席。「座席の向きを変えるには、背もたれを前に倒して から座席を回して下さい」と言う車内放送でお馴染みの座席。“回転クロスシート”ともいう。何年か前まで常磐線 の485系などに残っていたが、現在は無く背もたれを押し倒すタイプの転換座席が117・185系や新幹線の普通車 の古い座席に残っている。

《リクライニングシート》

背もたれを後ろに倒すこと(リクライニング)が出来る座席。485系200代や14系座席車などの簡易リクライニ ングシートから、グリーン車やジョイトレの豪華な座席まであり、これだけで1冊の本が出来るほど種類が多い。 簡易リクライニングシートは現在では殆ど見られないのではないだろうか。この座席は背もたれにストッパーが無 い為、常によりかかっていないと背もたれが戻ってしまう。夜行列車で駅に停まると車内のあちこちで「ぎったん、 ばったん」賑やかな音がしたものである。

【ざつがたきゃくしゃ】[雑型客車]

私有鉄道からの買収車や、戦後まで残った木造客車等を指して言う言葉。旧型客車とは意味合いが違うので区別す ること。略して「雑客(ざっきゃく)」とも言う。

【さっし】[刷子]

直流電動機のブラシのこと。

【さっタ】[札タ]

札幌貨物ターミナルの略。

【さっぽろしえいちかてつ】[札幌市営地下鉄]

低騒音が売り物のゴムタイヤを使っている地下鉄。ゴムタイヤを使っているので猛烈な加速をするが光速を超える ことは希にしかない。(ウソ)

【さつまのかみ】[薩摩守]

不正乗車を総称するスラング。その昔“薩摩守忠徳”(さつまのかみただのり)というお殿さまがいたとか。

【さどうシリンダー】[差動シリンダー]

積空ブレーキを見よ。

【サバイバルゲーム】

名古屋の某モデルガンショップが流行らせた・・・じゃなくて、国鉄民営化の際に、鉄道に残ろうとして生まれた様々 な悲喜劇。労組がエアガンを撃ちまくって戦った訳ではない。(通信ケーブルをぶったぎって大騒ぎにはなった が・・・)掃除でも何でもしますからと泣いて頼んだのは誰だっけねS君。掃除はちゃんとしようね。

【さぶろく】[三六]

労働基準法第36条協定のこと。本来は労働者を守るために超過勤務をさせない法律だが当局と労組が手を結ぶと、 いくら超過勤務をさせても手当が付かないというとても変な協定。(超過勤務をさせない協定だから、超過勤務など ある筈がない、よって手当などなし!)

【サブロク】

やおい関係の用語ではない。軌道のゲージのサイズである。3フィート6インチの略で、ミリメートルに直すと 1067ミリになる。

【サボ】

列車の側板に取り付けられた行き先板。サイドボード、又は、サービスボードの略と言われる、バンと呼んでいる 地方もある。鉄板ホーロー引きなのでまとまるとかなり重い、一部でプラスティック製のものもありコレクターか ら嫌われている。

【サミット】

峠越えがある路線の一番標高の高いところ、または両方が上り勾配(拝んでいる)の線路の頂点。

【さむらい】[士]

機関士、運転士などの「士」のつく職業(だが助士は入らない)。“士職”とも言う。武士の「士」から。昔は士職 といえばエリートで、プライドが高くて使いづらかったので、人事担当などがこう呼んだ。そういえば、初期の鉄 道職員は廃藩置県で職を失った武士が大半を占めていたとか、最初から殿様商売だったのね、鉄道って。

【サモハ】

とっても不思議な形式記号、そのまま読むと付随電動車。電装予定車というか、電装準備車というか、戦時設計車 で部品不足のため後で電装しようと、モーターなしで新製した中間電動車を当時“サモハ”と言った。→クモハ

【ざるケーブル】

つぎはぎになっているボロ通信ケーブル。

【サロン】

ジョイフルトレイン“サロンエクスプレス東京”の略。

【さわらまわり】[砂原廻り]

戦時中に勾配緩和線として急造された、函館本線の大沼〜森間で駒ヶ岳の東側を迂回する渡島砂原経由の路線のこ と。函館へ向かう上り列車に対して勾配を緩和してあるため現在でも上りの貨物列車の全てと急行「はまなす」は こちら経由である。80系気動車時代の上り特急列車もこちら経由のものもあったが現在はない。

【さんあらい】[酸洗い]

1.蒸気機関車全盛の頃、煤で汚れた客車をきれいにするため、ごく薄い硫酸で洗うこと、洗った後は石灰で中和す る。

2.金属製の鉄道模型を塗装する前に、模型に付着した手の脂を洗い流すために塩酸系の洗剤で洗浄すること。手軽 に手に入る「サンポール」が一番である。

【さんいた】[桟板]

貫通路に設置されている踏み板のこと。

【さんがわ】[3側]

ドア回路の線番号により車両の左右を表すもので、“3側”は333側の略である。→333側

【さんかんはそん】[三管破損]

三日間位寒くて四日間位暖かい気候、は「三寒四温」じゃなくて踏切事故などの際に「元空気ダメ管・直通管・ブ レーキ管」が破損してエアーが漏れていること。当然運転不能である。訓練センターでは、踏切の多い中央線の乗 務員は、必ずこの訓練を受ける。

【さんぐうせんじこ】[参宮線事故]

1956年10月15日現在の紀勢本線である参宮線六軒駅で、安全側線に突っ込み脱線した下り列車に上り列車が衝 突し、42名の死者を出した事故。裁判では決着を見ているが、機関士の信号の見落としか、信号機の途中転換か、 事故の真相は定かになっていない。この事故を機にATSや自動信号の設置が進められた。

【さんケー】[3K]

キケン・キタナイ・キツイ。J○の職場そのもの。

【さんこう】[三交]

三交代制勤務の略。国鉄(JR)では、三交2型といって、夕方出勤して翌朝明けとなる。普通三交代制の夜勤を2 回続けて勤務(8時間×2=16時間)となる、勿論睡眠時間など無いからかなりきつい。

【さんこん】[三混]

オスマン・サンコンさんの事ではなく、第三種混合炭の略。

【さんさんさんがわ】[333側]

333とは電車におけるドア回路の引き通し線番号のことで、単に3側ということもある。上り・下りに関係なく、 編成の右側と左側を分ける目印となる。“333側”という言い方は、山側・海側という区別の使えないときに使うこ とが多い。中央線では下り電車で進行方向に向かって左側が333側である。→3側

【さんさんにがわ】[332側]

332は電車におけるドア回路の引き通し線番号のことで、山側・海側という区別の使えないときに言う。2側とは “332側”のことである。→333側、2側

【さんしぶんきき】[三枝分岐器]

特殊分岐器の一種、片開き分岐器を左右ぴったりと合わせた形をしている。

【さんすい】[撒水]

1.蒸気機関車の石炭消費量の節約のためにかける水なのだが、元々はバック運転の際に粉炭が飛散する為テンダー の石炭に水を撒いたところ、二次的効果として石炭消費量の減少が認められた為に全国に普及した、これは石炭が 水で湿らせられた為に発生した水蒸気が強い通風効果をもたらすためと考えられている。水の量は多すぎても少な すぎても効果が無く、石炭の1割程度が最も良いとされている。機関車の火室内は600℃以上の温度があるため、 この程度の水で火勢が弱まることはない。機関車によっては運転台屋根後部に撒水ノズルを付けたものもあった。 話は変わるがジャンボ旅客機でも初期の頃はエンジン出力が設計の出力に達せず、日航の技術者が考えた、高温ガ スの中に水を撒くという方法で設計の出力を得た、という話がある。

2.長い下り勾配を空気ブレーキを使って下りると、タイヤが制輪子との摩擦熱によって緩んでしまうことがある。 これを防止するためにタイヤに水を撒く装置が、蒸気機関車と板谷峠用のEF16、箱根登山鉄道の電車に取り付けら れていた。タイヤクーラーともいう。

【さんずしゅぎ】[三ず主義]

休まず、遅れず、働かず、これが国鉄職員の平均的な姿である。JRになってからもちっとも変わらん!

【さんせんぶんきき】[三線分岐器]

特殊分岐器の一種、三線区間に設置される分岐器、箱根登山鉄道に実物がある。

【さんそうこうりゅうゆうどうでんどうき】[三相交流誘導電動機]

主電動機の一種類、交流電動機である。VVVF制御の登場と共に本格的に使われ出した。従来の直流電動機のよう な電機子コイルがないため、故障の一番の原因であるブラシを廃することが出来、メンテナンスの手間を大幅に減 らすことが出来るため、近年製造される電動車は殆どこの電動機を採用している。

【サンダーバード】

681系の愛称、実物の雷鳥同様、空は飛べない。

【さんだんまど】[三段窓]

戦時型の63型電車で採用された客室窓。大きなガラスがなかったために上中下の小型の三段に分かれていて、中段 が固定されていた。このため桜木町事故の際に燃え上がった車内から脱出できずに多数の死傷者を出した。この事 故を契機に63型電車は73型へと改造され中段窓も可動するようになった。

【さんてん】[散転]

入れ換え作業。語源は英語のShuntingから。散転は当て字。

【さんとうしゃ】[三等車]

一般庶民の乗る車両。三等級制の廃止に伴って二等車と呼び名が変わり、現在の普通車になっている。

【さんどうべん】[三動弁]

自動空気ブレーキの心臓部分、“ユルメ込メ”“制動”“重ナリ”の三つの作用をすることからこう呼ばれる。この三 つの作用を「三動弁の三作用」という。

【サンドル】

枕木などを井型に組んだ仮受け台。

【さんなな】

名古屋鉄道のHL車3700系電車のこと。こう呼ぶ人は同人誌に手を染めていると見て間違いない。

【サンニッパ】

300mm f2.8の大口径望遠レンズのこと。被写界深度を浅くすることができるので野外でのポートレート撮影に使 われる。航空機を撮る場合や、アイドルのイベントなどでは標準レンズと言っていい。ボロボロの中古でも32万8 千円するからという説もある。オリンパスでは大口径望遠レンズは250mmf2と350mmf2.8があって“サンニッ パ”は無い、相変わらず変わったメーカーだネェ。

【さんびゃくさんじゅううんどう】[330運動]

1件の重大事故の影には29件の小さな事故があり、その影にはさらに300件の事故にいたらない小さなミスが起 きている(ハインリッヒの法則)。だから事故を防ぐには、事故の芽となるミスをなくしていこう、という運動。→ ハインリッヒの法則

【さんぶんのいちかい】[三分の一開]

常磐線の中距離電車403・415系は長時間停車の際に車端のドアを閉め中央のドアのみを開放することが出来る。 これを“三分の一開”という。

【さんぽうコック】[三方コック]

双子三方コック、又は二子三方コックとも言う。二つの操作角度に対して三つの出入口を持つバルブのこと。Dコッ クや、DL・DCの夏冬切換コックなどに使われる。

【さんぼんばしら】[三本柱]

やめない、行かない、休まない(退職しない、派遣・出向に応じない、休職しない)という、国鉄の民営化に際し て国労がとった戦法。だがそのために何千人もの失業者が・・・。

【サン・ラザールえき】[La Gare St-Lazare、サン・ラザール駅]

パリのサン・ラザール駅の光景を描いたクロード・モネの作品。第3回印象派展に出品され、現在はパリのオルセー 美術館に収蔵されている。