−す− 【ス】 1.ボギー客車で積車重量が37.5〜42.5t未満のものの重量記号。 2.鉄側有蓋車の記号。両方ともスチールから来ている。 3.かさばる荷物は15tまで、重量物は18tまで積むことの出来る無蓋車の符号。 【すいあげへんあつききでんほうしき】[吸い上げ変圧器き電方式] 交流電化方式の“BTき電方式”の事。 【すいうんしゃ】[水運車] 水を運ぶためのタンク貨車。水質の悪い機関区などに水を運ぶためや、有名なのが超特急「つばめ」号の水槽車も この仲間である。現在は消滅している。記号は水の“ミ”である。 【すいぎんせいりゅうき】[水銀整流器] 水銀を使っている整流器。初期の交流電気機関車(ED70・71・72)に使われていた。方式により“イグナイトロ ン”と“エキサイトロン”の二種類があるが、原理がどうなっているか筆者にはよう解らん!(誰か教えてくれ)小型 で高性能のシリコン整流器が登場するとこれに取って代わられた。 【すいしつかんり】[水質管理] 蒸気機関車に給水する水は、井戸・水道・河川水等、様々な水が使われている。本来ならボイラーに使用する水は蒸 留水が理想的だが、100kmで25tもの水を使用する蒸気機関車ではそうもいかない。それで水質検査をして合格すれば良しとされる、水に含まれる様々な不純物によって、ボイラー内にピッチ(固形物)が堆積したり、プライ ミングを起こしたりするので、水質の良い所で大量に給水を受け、悪いところではギリギリの給水しか受けない等 の方法もとられた。東鉄管内では大宮と新鶴見が水質が良く、千葉管内では水質が悪くどこでも塩分を含んでおり、 ボイラーの保守には気を使ったという。後年給水ポンプに整缶剤注入装置が取り付けられたが、ボイラーから直接 お湯を汲んでお茶を飲んだり出来なくなった。各機関区には水質管理の専門家がおり、入庫した機関車のボイラー 水を検査して常にボイラーの状態を最高に保つようにした。現在蒸気機関車はイベント用を残して無くなったが、 DL・DCの冷却水には過去の経験が非常に役に立っている。 【すいしんうんてん】[推進運転] 1.最前部の車両の前頭運転台以外の運転台で列車の操縦をすること。 2.客車列車で機関車を後ろに付けたままバック運転すること。上野駅発着の客車列車がよくやる方法で、尾久客車 区で編成を組んだ列車が、機関車に後押しされながら45km/h以下の速度で上野駅まで回送される。上野駅の13 〜18番線は、ヨーロピアンスタイルの行き止まり式のホームだし、5〜9番線ホームとて旧山手貨物線跡の疎開線 では機関車の付け替えもままならないので、上野駅〜尾久客車区間ならではの名物になっている。推進回送運転に あたっては、客車側にも機関士(推進機関士:通称ラッパ屋)が乗り込み、前方の確認とブレーキ操作を行う。ノッ チのON・OFF等の連絡は無線で行うため、彼らはブレーキ装置と無線機を持ち歩き、ブレーキ装置は先頭となる客 車のブレーキ管に取り付ける。非貫通型の客車は車内に推進運転用のブレーキ装置を取り付けられるようになって いるが、貫通型はドアを開けてブレーキ装置を取り付けるため、雨の日や冬場などは大変であろう。SER等のジョ イトレの展望車にワイパーが付いているのは推進運転のためである。面白かったのは急行「鳥海」に連結されてい たスニ41で、妻面にのぞき窓が付いていて、推進機関士はここから覗き込むようにしていた。因みに推進機関士が ラッパ屋と言われる由縁は、彼らの持ち歩くブレーキ装置に内蔵されているタイフォンが、トーフ屋のラッパと同 じ様な音を出すところからこう呼ばれた。尚、客車の先頭に機関士が乗らない推進運転の場合の制限速度は25km/ h以下である。 【すいしんうんてんあいず】[推進運転合図] 列車を推進運転する際の合図。車掌が最前部となる車両に乗り込み赤と緑の手旗・灯火・電話機・無線機で合図する。 機関車のみの列車と、救援・排雪列車、最前部の機関車の後位側運転台で運転する場合、最前部となる車両に特殊ブ レーキ弁と警笛を装備し機関士が乗務する列車は無線機で推進運転合図をしてもよい。尚、運転速度は45km/h以 下である。 【すいしんじく】[推進軸] →プロペラシャフト 【スイッチ】 電気回路をON・OFFしたり、切り替えたりするものもそうだが、“転轍機”のことでもある。日本で転轍機のことを 「ポイント」と言っているが、これは和製英語なので外国に行っても通用しない。線路を切り替えるから「スイッ チ」なのである。入換機関車のことを「スイッチを使って入換をする」というところから“スイッチャー”と呼ぶ。 【スイッチバック】 1.急勾配を緩和するために列車を前後進させて高度を稼ぐものと、勾配途中に停車場を設置する際に設けられるもの の二種類がある。後者のものは車両の性能向上などで廃止されるものが多くなっている。 2.英国においては、日本でいう「ジェットコースター」のことを「スイッチバック」という。米国では「ローラーコースター」と呼んでいる。 蛇足だが、ジェットコースターという名前は、昭和30年、後楽園ゆうえんちに設置されたローラーコースターを「ジェットコースター」と称したのが最初。(2001年7月10日加筆) 【スイッチャー】 入換用の機関車のこと。転轍機を表す英語の「スイッチ」から来ている。 【ずいどうていこう】[隧道抵抗] トンネルへ列車が進入した際に受ける走行抵抗の事、空気抵抗が殆どである。→トンネル抵抗 【スーパーおおまわし】[スーパー大回し] 中央線の乗務員が、東京〜高尾〜東京〜三鷹間を往復する乗務のこと。どうせならスーパー大回転と呼んどくれ。 →大回し・小回し・中回し・きんたま回し 【スーパーカー】 カウンタックかっちょええーっ!・・・ではなく、京阪2000系の別名。 【スーパーとっきゅう】[スーパー特急] 新幹線を作る替わりに在来線を高規格化して現在より高速の特急列車を走らせるもの。 【スーパービートル】 JR東日本が導入した新しい操重車、車籍は無く機械扱いなので神出鬼没である。力持ちのかぶと虫が名前の由来。 【スーパーピギーパック】 4tトラック二台しか積めないピギーパック用貨車に専用設計の4tトラックを三台載せようとしたもの、あっとい う間にトラックだけになった。 【スーパーひたちや】 在来線で初めて「スーパー」の名が付いた「スーパーひたち」の事。登場当時何となく語呂がよいのでこう呼ばれ ていた。群馬県には本当に「ひたちや」と言うスーパーマーケットがある。 【スーパーライナー】 最高速度110km/hで運転される貨物列車、線区によっては100km/hの場合もある。 【スーパーレール】 プラレールの陰に隠れたトミーもうひとつの鉄道おもちゃ。鉄道模型とプラレールの間を取ったような中途半端?なリアルさが災いしたのか、いつのまにか消えていってしまった 【すえつけ】[据え付け] 1.据え付けボイラーの略。蒸気機関車(移動できるボイラー)に対して、暖房用等のために固定されたボイラーの ことを言う。SL時代には据え付け代用という古い蒸気機関車がいて、据え付けボイラーの点検・故障時にこの機関 車からスチームを送ったものである。機関車で沸かした風呂はまた格別である。現在では据え付け代用にはDE10 のSG車を使用している。(もっともそのDLも殆ど姿を消したが・・・) 2.駅構内の留置線へ引き上げていた列車をホームへ入線させること。昔、上野駅で引き上げと据えつけを一緒にし て「業務連絡、8番引き付け」と放送した人がいた。 【スカート】 1.蒸気機関車の煙突の下部、ボイラーに取り付ける部分のこと。 2.踏切事故などの際に車両の損傷を少なくするために車両先頭部下部に取り付けられている排障器。 【スカしょく】[スカ色] 横須賀線の電車の塗色。青色15号とクリーム色1号とのツートン。とそれに類似する塗色。 【スカせん】[スカ線] 横須賀線のこと。 【スキッド】 滑走。または滑走によって出来た車輪踏面の傷。英語のSkidが訛ったもの。 【スカる】 蒸気機関車の撮影中、絶気などで煙が上がらないこと。最近は煙が上がってなければ蒸気機関車と思われていない ようだが、本来石炭が完全燃焼していれば、煙は上がらないものである。今の蒸気機関車はサービスの意味を込め て煙を上げている。 【すぐしぬから】[すぐ死ぬから] 飛び込み自殺をして即死出来ないとこう言われてしまう。人間というのは以外としぶといもので、首がもげたとか はともかく、下半身がもげたぐらいではすぐには死なないもんである。ある日そう言う状況の飛び込み自殺が発生、 負傷者は(まだそのときは)まだ息があったので若い職員が救急車を(一応)呼ぼうとしたところ、年寄りの職員 が「大丈夫だよ“すぐ死ぬから”」だって。これでは浮かばれないので、飛び込みはやめよう。 【スクリッパ】 スクレイパー、機関車の掃除道具。お好み焼きをひっくり返すヘラによく似ている。スクリューと呼ぶ人もいるが 回転しない。 【スクリューブースター】 自動化されたヤードで、ハンプから自走してきた貨車の速度を維持するための設備。軌道の内側にネジのようなも のが設置してあり、フランジの部分にこれをあてがい回転することによって速度を維持するもの。 【すけ】[助] トンネル工事で、発破をかける際に抜きの周囲に仕掛けられるダイナマイトのこと。“抜き”が爆発した後コンマ数 秒遅れて爆発するようにセットされ、抜きがくりぬいた後を周りから切り崩す。 【すけさん】[助さん] 助役。 【スケネクタディ】[Schenectady] 明治の終わり頃に九州鉄道が輸入した蒸気機関車のメーカー、国鉄の8550型を製造したメーカーである。愛称は 「ネック」と言う。 【スコッチ】 1.お酒ではない。留置中の車両が動き出さないようにするための木片、手歯止めのこと、正しくはハンドスコッ チ。 2.レールプレスチョックの別名。 【スコッチヨーク】 ジャック軸から出た回転力を動輪に伝えるロッド、少しばかり動力の伝達方式が違う、ED41・42に付いていると言 えば解りやすい。 【スコップ】 蒸気機関車のボイラーに石炭をくべるためのショベル。両手で投炭する大スコップと、片手で投炭する小スコップ がある。 【スジ】 ダイヤグラム上の線のことを言う。スジを引くと言えば列車を設定することである。列車の速度が高いほどダイヤ グラムの線は垂直に近くなってくる、従って、スジをねかせるというのは列車の表定速度を低くするということ。 【スジにのせる】[スジに載せる] 他の列車の時刻で運転すること。 【スジのせ】[スジ載せ] 他の列車のスジで運転すること。 【スジや】[スジ屋] 列車計画担当の職員。 【スターにじゅういち】[STAR21] JR東日本の新幹線低騒音高速試験車の事。 【スタフへいそくほうしき】[スタフ閉塞方式] “閉塞方式”の項を参照のこと。 【スタンダードゲージ】 標準軌のこと。 【スチームトラップ】 暖房用の蒸気管の中では暖房使用中には常に凝結水が発生する。凝結水が多くなると色々問題が多いので常に排出 しなければならないが、蒸気は排出せずに凝結水だけを排出しなければならない。これをうまくやってくれるのが スチームトラップ。 【ステーキ】 長物車の両側に装置した側柱で鉄製あるいは木製のもの。 【スティングレイ】 チョーカッチョエエ「スーパーくろしお」用の283系電車の事。何となくその形態から。そういえば漫画の「う しおととら」(藤田和日郎氏作 小学館全34巻)に似たようなばけものが出ていたが・・・。→白面の者 【すてだき】[捨て炊き] 携帯用信号炎管を点火してその場の地面などに立てておくこと。 【すてノッチ】[捨てノッチ] 旅客用の電気機関車(EF58など)では、起動の際の衝動を抑えるため、一ノッチ目に大きな抵抗が入っている。こ れを“捨てノッチ”と言う。貨物用の電気機関車には付いていないので、客車を牽くと発車の際、衝動が大きくな る。反対にEF58などで重い貨物を牽くと、1ノッチ目では全然動かない。 【すてんしょ】[すてん所] 駅のこと、“ステイション”が思いっきり日本語に訛ったもの。明治時代の言葉。 【ステンプラ】 京王帝都電鉄3000系の愛称。ステンレス車体だが運転台の窓回りの部分だけがいろいろな塗色のERPで出来てい たためにこの愛称が付いた。(食べられません) 【ストアードフェアシステム】 自動改札機にカード入れて精算するあのシステムのこと。 【ストーカー】 1.蒸気機関車のボイラーに自動的に石炭を供給する装置。螺旋状の送りネジでテンダーから石炭を取り込み蒸気圧 で石炭を火室内にばらまく、戦後GHQの命令で労働条件改善のために、無理矢理取り付けられた、調子が悪いとそ れがあるために非常に投炭しにくく余計に骨が折れるそうな。C62やC61等の戦後製蒸気機関車に付けられていた が、一部D51にも取り付けられているものもあった。 2.計画的に、故意を持って、しかも反復的に特定の人物を付けねらう行為。 【ストールトルクひ】[ストールトルク比] 被駆動軸の回転数が0の時の、駆動軸と被駆動軸の回転トルクの比率のこと。 【ストけんスト】[スト権スト] 1975年11月26日から8日間にわたって行われた、国鉄史上最大のストライキ。国鉄は192時間にもわたって 全面ストップとなり、のべ1億5090万人の足が奪われ、総減収益は337億円にも達した。本来、国鉄をはじめ公 共企業体の職員は、公共企業体等労働関係法第17条によりストを禁止されているが、マル生運動に勝利した国労、 動労は、やがてスト権の奪還に的を絞った労働運動を展開するようになった。これが官公労働者86万人が政府自民 党に公労法改正を求めて立ち上がる「スト権スト」に発展する。当時の三木首相は当初、条件付きでスト権を付与 する考えだったが、自民党内部での反発が強かったこと、世論も「ストは迷惑」として支持しなかったことにより、 結局スト権ストは失敗に終わった。これを機に国民はすっかり国鉄を見放し「国鉄離れ」が進んだ。またこのスト 対策の時に政府に設置された「生活物資確保本部」は、全国のトラック業者を総動員して国鉄が止まっても生活物 資の輸送に支障が出ないよう体制を整えたが、これがきっかけで鉄道貨物のトラック転移も急速に進んだ。尚、こ れより前の田中内閣の時代に政府に設置された「専門委員懇談会」が、この時出した意見書「三公社五現業のある べき性格と労働基本権問題について」の中には「国鉄は経営形態の見直し、分割による経営単位の縮小についても 検討されるべき」とあり、これがその後の国鉄の、分割民営化への道筋をつける決定的な役割をすることとなる。 【ストップ】 車止めのこと。「ストップをぶち抜く」と言えば、車止めに乗り上げてしまうこと。 【ストライカ】 1.アプト式の碓氷峠でラック区間が終了するとラック電動機が無負荷状態になりオーバースピードで電動機が破損 してしまう、これを防止するためにラック区間の終了点に“ストライカ”を設け、電気機関車の屋根上に設けられ た“ストライカアーム”にこれが当たることによってラック電動機をOFFにする設備。 2.路面電車の前面床下に取り付けられた柵のようなもの。ストライカに人などがぶつかった際に、ストライカが内 側に跳ね上がり、後方へ伸びたロッドで車輪手前にある救助網を下ろして、車輪への巻き込みを防ぐもの。最近は ストライカを固定してガードとすることで救助網を省略している。 【ストラクチャー】 鉄道模型のレイアウトに設置される建物などの模型のこと。 【ストロボ】 暗いからといって闇雲にストロボを使うのは大馬鹿者のやること。暗いのは腕と経済力でカバーするのが正しい鉄 道写真。停車中の車輌を撮る場合でも、乗務員に影響のないように配慮しなければならない。基本的に地下鉄では 撮影禁止なので注意すること。 【すな】[砂] 機関車の動輪の空転を防止するためにレールの上に撒く滑り止め。東鉄では筑波山の砂を使っていた、機関区には 砂を乾燥させるための砂焼き場がある。砂が湿っていると撒砂パイプが詰まってしまうからだ。勾配線区を走る電 車や気動車にも砂撒き装置を取り付けたものもある。 【スナックカー】 近鉄12000系に付いた愛称。その名の通りスナックコーナーが付いているから。正確には登場時期により、 12000系がオールドスナックカー、12200系はニュースナックカーと呼ばれる。 【すなばこ】[砂箱] 空転防止の砂を入れる箱。なるべく乾燥した状態を保つために蒸気機関車ではボイラーの上にあった、電気・ヂーゼ ル機関車では台車に取り付けられている。 【スノーシェット】 雪崩が起きやすい場所や、吹き溜まりが出来やすい場所の線路上に設置される覆い。 【スノープロウ】 車両の先頭部分に付けられる雪かき装置。 【スパイキ】 犬釘。英語のDoc spikeから来ている。 【スパイてちょう】[スパイ手帳] 昔サンスターが出していた水に溶けるやつではなくて・・・、どこの職場にも他人のあら探しをして、逐一管理者に報 告している奴がいるものである。自分だけ出世したい努力も管理者が代われば仲間からも蔑まされる、スパイの末 路は哀れなものである。メモなんか残さないようにねS君。 【ズバコン】 踏切が自動的に作動しない保線車両が、踏切を通過する際に警報機を動作させるために、JR東日本が使っている無 線リモコン。名前からすると“日立”製か?(昔そういう名前のリモコンテレビがあった)実際にはズハリコント ロールの略である。 【ズバット】 オールダブルデッカーの215系のこと、顔が特撮ヒーローの“怪傑ズバット”そっくりだから。 【スパン】 鉄橋や高架橋などの橋脚の距離。→径間 【スピードアップ】 始発駅から終着駅までの到達時間を減らすこと。関東の某私鉄のように46分が44分位になっただけで乗り心地が 悪くなっては何にもならない。 【スピードシグナル】 一個の信号機によって許容速度を現示すること、三色の色灯を組み合わせることによって現示する。“色灯式信号機 の現示”の項を見よ。 【スプラインじく】[スプライン軸] →すべり軸継手 【スプラッシャー】 泥除けのこと。ごく初期の頃の蒸気機関車の動輪や、路面電車の台車に取り付けられていた。大宮運転区には 5500型のスプラッシャーで作った記念碑がある。 【スプリングポイント】 日本語で言うと、発条(はつじょう)転轍機。→Sポイント 【スプリンクラーそうち】[スプリンクラー装置] スプリンクラーと言えばデパートの天井などでお馴染みの、火事の際に水をまくものだが、ここでは積雪対策用の 撒水装置のことである。大きく分けて東海道新幹線で使われている“冷水スプリンクラー装置”と上越新幹線で使 われている“温水スプリンクラー装置”がある。 【スペーシア】 DRCに代わり、東武鉄道の伊勢崎・日光・鬼怒川線で使われている有料特急用の車両。アルミ車体で軽量化を図って いるが、個室を設置した特別車両は個室内に大理石を使用しているため、鉄の電車よりも重い。某鉄道模型メー カーでは在庫の山を抱えて難儀しているらしい。 【すべりじくぎて】[すべり軸継手] 気動車やDLの変速機から台車までの間を結ぶプロペラシャフトに使われている機構。内側に溝(スプライン)を 切ったパイプに、それにかみ合う溝を切ったシャフトを挿入してある。台車と変速機の距離が変わってもすべり軸 は溝に沿って前後するので回転力はそのまま伝えられる。→スプライン軸 【スポークりんしん】[スポーク輪心] 車軸に圧入されタイヤが取り付けてある丸い部品で、中央から放射状に支柱が延びている形状のもの。自転車の車輪を思い出すと良い。最近は一体圧延車輪に取り替えられつつある。 【スポート】 SLのテンダーに給水するための設備で、線路の脇に立っている大っきな蛇口、先端にはテンダーの給水口に水を導 くための布製のホースが付いている。→象の鼻 【スポットそっこう】[スポット測光] 写真の露出を決めるために光の量を量る方式の一つで、画面上の狭い一点部分の光量をはかる方法。“反射光式露出 計”なので反射率18%付近のものを探して測光しないと不適正な露出となるので注意が必要である。 【スポットメーター】 スポット測光をするための単体露出計。スタヂオ撮影で白バック撮影の時には便利だが、屋外の鉄道写真では夜間 撮影以外あまり使い道が無いような気がするゾ。時折蒸気機関車の撮影の時にスポットメーターをもってエラソー にしている御仁がいるが、雪面を測ったんじゃSLは真っ黒だゾ。最近はカメラに内蔵されているものが多くなっ た。 【スポルチェゴールド】 JR東日本新潟支社が副業で養殖したスッポンを使って作ったスッポンエキスドリンク、ネーミングが今一つ。 【すみやましききゅうすいかねつき】[住山式給水加熱器] シリンダーで使用した蒸気をドラフトノズルから全部排気せずに、一部をテンダーまで引き入れて、テンダーの水 を加熱する方式の給水加熱器。シリンダーからの蒸気は油分が混ざっているため、煙突の後ろなどに「油分離器」 が載っているのが特徴である。この方式だと、たださえ暑いキャブ内がもっと暑くなる。 【スムースサイド・パッセンジャー】 1930年代後半にアメリカで登場した、ノーシルノーヘッダー、切り妻、丸屋根、冷暖房装備の優等列車専用客車。 展望車は密閉式の流線型。一見、軽量客車に似ているが、とてつもなく重い。 【スライダー】 1.パンタグラフの擦り板。→シュー 2.エアセクションにおける二本の架線にパンタグラフが触れている部分。セクションの項を参照のこと。 【スラック】 カーブでの列車の通過を容易にするため、曲線の部分だけレール幅を若干広く敷設すること。英語のSluckから、 ズボンのスラックスと同じ意味。最大25mmまで、大きすぎるとフランジが磨耗した車輪だと脱線する。 【スラブきどう】[スラブ軌道] 従来から在るバラスト+枕木ではなく、PCコンクリートの平板の上に直接レールを敷いてある線路、従来のものと 比べると格段に乗り心地は良いが騒音が大きい、そのため京葉線の一部ではわざわざスラブ軌道の上にバラストを 撒いている。 【スラリー】 マイケル・ジャクソンのヒット曲ではない。鉱石を粉砕し、水と混ぜたもの。水の分だけ量が増え、重くなるが、荷 役の際にポンプが使える。 【ズリ】 トンネル工事で出てくる残土のこと。捨て場所などで環境問題にもなりつつある。似て非なるもの、石炭をより分 けた後の土砂はボタ。 【スリいたたい】[スリ板体] 集電戦隊「スリ板隊」・・・ウソ。パンタグラフのスリ板を取り付けてある「集電舟」のこと。 【スリーステップインバーター】[3ステップインバーター] VVVF制御の方式の一つで、PWM制御では波形の高さは一定だったが高さを変える(Pulse Amplitude Modulation PAM制御)考えを取り入れた制御方式。コンデンサーを使って電源電圧の1/2の電圧を作り出す回路が追 加されている。JR西日本の207系に初めて採用され騒音の低減に効果を上げた。 【スリーパー】 1.枕木のこと。 2.普通は、寝台車のことを指すが、スリーパーシートという、フルリクライニング可能で、レッグレストを装備し た夜行列車の座席のことを指す場合もある。EN、ICN、CNLなどに併結されていて、予約するときはTouristと言 えば通じるし、間違いがない。 【スリーピース台車】[スリーピース台車] →鋳鋼ユニット台車 【スリーブ】 円錐コロ軸受けで車軸側の内輪を車軸に固定するための部品。 【スリーブイエフ】[3VF] VVVF制御方式のの略。「ぶいぶいぶいえふ」と言いづらいから。 【スリップスイッチ】 ダイヤモンドクロッシングの左右どちらか、または両側に渡り線を設置してある分岐器。“シングルスリップスイッ チ”と“ダブルスリップスイッチ”の二種類がある。特殊分岐器の項を参照のこと。 【スルーうんてん】[スルー運転] 直通運転のこと。 【ズルツァーしき】[ズルツァー式] 電気式DL最後の牙城だったDF50の0番台が搭載していたエンジン。ズルツァーは会社名。JR四国に車籍が唯一 残ってるトップナンバーはこちらのエンヂンを搭載している。 【スルッとカンサイカード】[スルッとKANSAIカード] 阪神・阪急・大阪市交・能勢電などで共通に使えるプリペイドカードの総称。場合によってはバスにも使える。但し発 売会社ごとにカードの名称が異なり、更に参加会社が増える予定である。蛇足だが阪神電鉄の一部の社員の中では 「ズルッとKANSAI」などとふざけて呼んでいるらしい。 【スローモーション】 事故の当事者や、目撃者などが見る現象。実際には一瞬の出来事であるはずの、踏切事故などで自動車がスクラッ プになる様子が、記憶の中でスローモーションで再生されること。 【スロットル】 蒸気機関車の出力を制御する弁のこと、日本語では加減弁という。レギュレーターと同意語。 【スワップボディ】 トラックの幌付き荷台をコンテナのように専用貨車に乗せて輸送するシステム。ドイツではコンテナ以上に普及し ている。 【スワンネック】 砂撒き管元栓(すなまきかんもとせん)のこと、形が白鳥の首に似ているところから来た。蒸気機関車はボイラー の上に砂箱があるためよく目立つ、EL・DLにも同じものが使われている。 |