−た−

【タ】

タンク車の記号。

【ダースベーダー】

787系「つばめ」のこと。

【ターレット】

→いもむし

【ターンテーブル】

車両の向きを変える為に車両を載せたまま回転する台のこと。蒸気機関車全盛時代には各配置区や大きな駅には必 ずあったが、近頃めっきり少なくなった。因みにDD13型は運転装置が片側にワンセットしか無かったため、運転 台の向きを揃えるためにDD13配置区では無煙化後も長く設置されていた。品川と尾久には客車の向きを変えるた めの大型の転車台が未だにある。→テーブル

【だいいっしゅてつどうじぎょう】[第一種鉄道事業]

鉄道事業と設備管理が同一の会社などで行われているもの。いわゆる普通の鉄道会社である。

【たいか】[滞貨]

貨物が輸送しきれず駅頭に残ってしまうこと。

【タイガーロープ】

複線の上下線の間に張ってある黄色と黒のロープ。撮影の際に非常に邪魔だが、安全のためと言われると、むげにどかせとも言えない。

【ダイかい】[ダイ改]

ダイヤ改正の略称。

【たいかんたいせつそうび】[耐寒耐雪装備]

寒さと雪に対する装備をした車両、大概は重装備の車両になる。

【ダイキャスト】

型鋳造品、つまり鋳物のこと。超合金デラックスポピニカは、実は亜鉛合金のダイキャストである。昔のダイカス トは品質が一定ではなく「シーズンクラック」と言って、古くなると割れてしまうものも多かったので、古くから の模型鉄チャンはダイカストを嫌っている人が多い。筆者が持っていたGMの動力ユニットも十年あまりで木っ端微 塵になってしまった。

【だいキャビネ】[大キャビネ]

写真の印画紙の5×7インチ(127×177mm)のサイズ。“おおキャビネ”とも言うのかも。

【たいキロせい】[対キロ制]

運賃を乗車キロ数に応じて決定してゆく運賃制度。大都市の路面電車や路線バス以外のほとんどは対キロ制によっ て運賃が決定されている

【たいこ】

レールの“相目度”と同じ。

【たいこうしきホーム】[対向式ホーム]

二線以上ある線路を挟み込むような形に設置されているホーム。

【たいこううんてん】[退行運転]

線路や車両の故障のために、列車が最初進行してきた方向とは反対の方向へ運転すること。制限速度は25km/hで ある。

【だいこうけいれんず】[大口径レンズ]

レンズに入ってくる光量を大きくとれるようにした、口径の大きなレンズ。何ミリ以上が大口径と言うわけではな く、同じ焦点距離なら開放F値の小さいレンズが大口径ということになる。大口径レンズは、レンズ自体が巨大に なるので、特に望遠系レンズでは、カメラにレンズを付けるというより、レンズにカメラを付けるという感じにな る。300mm f2.8(通称サンニッパ)500mm f4.5(通称ゴーヨンゴ)などが、通常入手しやすい。(かな?)

【だいコン】[大コン]

大型コンソリデーションの略。特に、国鉄9200形のこと。

【だいさんきじょうほうしき】[第三軌条方式]

走行用のレールの横にもう一本レールを敷きそこから走行用の電力を取り入れる方式、構造上あまり高電圧は使え ない。営団地下鉄の銀座線や丸の内線が有名。その昔、電化された頃の碓氷峠も“第三軌条方式”だったが、流れ る電流により熱を帯びているレールに上州名物の夕立が降ると第三レールを支えている国産の碍子が割れてしまう というトラブルが続出した、アメリカ製の碍子は殆ど割れることはなかったので原因を調べたところ、日本製の碍 子は高い温度で焼き締めてあるため大変堅く、逆にアメリカ製のものは碍子の焼成温度が低く、碍子自体がそれほ ど堅くなかったので割れにくいということが判明した。この後、日本製の碍子も焼成温度を下げたところ夕立で割 れることはほとんど無くなった。

【だいさんしゅてつどうじぎょう】[第三種鉄道事業]

第一種鉄道事業を経営する者に売る目的や、施設の貸し出しをする鉄道事業のこと。売る方は、“鉄建公団”があ り、貸し付ける方は“神戸高速鉄道”や“成田空港高速鉄道”がある。

【だいさんセクター】[第三セクター]

公的(第一セクター)私的(第二セクター)でもない半官半民の営業方法。

【だいさんレール】[第三レール]

→第三軌条

【たいせつブレーキ】[耐雪ブレーキ]

雪の中を列車が走るとブレーキシューと車輪(またはライニングとディスク)との間に雪が入り込み凍り付くなど してブレーキが利かなくなることがある。こうなると大変危険なので弱くブレーキをかけたままにして凍結を防止 する、これが耐雪ブレーキ。最近の車両はスイッチ一つで耐雪ブレーキが使える。雪の中を安全に走るための“大切”な装備。

【だいタ】[大タ]

大阪貨物ターミナルの略。

【タイタンパ】

バラストを突き固める道具。手作業で使うため一人でも操作できるようになっている。アームの先端をバラストに 突き立て、モーターにより振動させることでバラストを突き固める。→タイタンピング

【タイタンピング】

軌道は列車が通ることで次第に狂いが生じてくる、狂いが進行すると最悪の場合脱線に至る、この狂いは軌道を支 えているバラストが振動などで僅かづつゆるむためで、バラストは時折り突き固めてやらなければならない、また、 軌道の狂いを補正して、補正の結果できた隙間に改めてバラストを押し込めてやる必要がある、これがタイタンピングという作業、ただ単に突き固めるのではない。以前はこうした作業にはビータと呼ばれるつるはしのような物 や、削岩機のような形をした(ハンド)タイタンパという機械で行っていた。タイタンパを複数装備して作業効率 を向上させたのがマルチプルタイタンパである。

【たいちょう】[隊長]

続行運転を行う路面電車の先頭を切って走る電車の運転士のこと。主に広電で使われている。

【だいてつ】[大鉄]

1.大阪鉄道管理局の事。

2.大井川鉄道の事。

3.大阪の鉄チャンの事。

【タイドアーチ】

下路式のアーチ橋で道床が載る部分が板状になっているもの、総武線の秋葉原〜御茶の水間に架かる鉄橋である。 アーチ橋なのでトラス橋とは力学的に別な構造の橋梁である。

【だいとうきゅう】[大東急]

今の東急に、京王・小田急・京浜・相鉄が加わっていた戦時中から1948年までの組織。この時のおかげで、東横線に はいるべき電車が井の頭線に入ったり、逆に井の頭線の電車が小田急に残ったりと趣味的に見てこの時代は非常に 興味深い。京浜以外の鉄道は大東急時代の形式をそのまま引き継いだので、この時から型式番号は四桁になった。

【ダイナミックブレーキ】

電気ブレーキの使えない気動車やヂーゼル機関車で走行エネルギーを液体変速機で熱に変換するブレーキ、電気ブ レーキと総称して“ダイナミックブレーキ”ということもある。

【だいにしゅてつどうじぎょう】[第二種鉄道事業]

他の鉄道設備を拝借して運営をする鉄道会社。日本貨物鉄道がこれに当たる。

【だいにじょうばんせん】[第二常磐線]

平行する鉄道のない常磐線の混雑緩和とつくば学園都市と都心との直結を目指して建設中(98年4月現在)の新し い鉄道。増加する建設費やルートの選定、ルート選定後の開発反対などでもめたため、今になってもルートが大々 的に公開されていないようで、線路が通るであろう近所の人に聞いても今ひとつハッキリしていない。ともあれ工 事が進むと共に次第と全容が見えつつある。

【たいねつきゃくしゃ】[耐熱客車]

殆どがトンネルの、軌間762ミリの関西電力が専用使用している、関西電力黒部専用鉄道で使われている客車。途 中のトンネル区間に摂氏約40℃の高熱帯があるのでこのような特殊な客車を使用している。このトンネルは、掘削 中には切り羽で摂氏162℃(もう少しで天ぷらが揚げられるゾ)を記録した、世界でも例がない難工事の末貫通し たトンネルである。このトンネル工事に関しては、吉村 昭氏著の「高熱隧道」に詳しい。全てが事実に基づいてい るので、ショックが大きい。

【だいねん】[代燃]

代用燃料のこと。戦時中、石油燃料の不足から、車載した代燃炉という炉で木片を蒸し焼きにして発生したガスを 内燃動車の燃料としたもの。石油もなしに戦争して勝てると思う神経がわからん。

【たいひ】[待避]

1.特急・急行列車などの優等列車を先に通すため副本線に入ってやり過ごすこと。

2.保線作業中などに走行している列車の通過を安全な距離で待つこと。待避禁止区画があるので注意すること。

【たいひせん】[待避線]

列車どおしの追い抜きや、対向列車の通過を待つ際に列車が入る線路。→副本線

【たいめい】[待命]

命令が出るまでの待機時間、大抵は何もしない。→ぶらきん

【たいめんてつどう】[泰緬鉄道]

タイとビルマ(現ミャンマー)を結ぶ形で日本軍が建設した第2次大戦中の軍用鉄道。現在のタイ国鉄ナムトク線 はその一部。大雑把な計画と機材の不足、連合軍の妨害、豪雨や疫病などで動員された連合軍捕虜や現地徴用の労 務者に多くの犠牲者を出した。また、戦後、建設の指揮に当たった鉄道連隊の将校の多くがB・C級戦犯として処刑されている。

【タイヤ】

現在一般的に使われている一体圧延車輪ではなく、輪心と踏面部分が分かれているタイプの車輪の踏面部分のこと。

【ダイヤ】

ダイヤグラムの略。JRの宝物、JRはとってもお金持ち、だってダイヤを沢山持ってるもん。

《Aダイヤ》車両の運用。

《Bダイヤ》機関士、運転士の運用。

《Cダイヤ》機関助士、運転助士の運用。

《ABダイヤ》車両と乗務員が同じスジで往復すること。

《ABCダイヤ》機関車と機関士、機関助士が行動を共にすること。(でも機関車は仮眠時間に抜け出して屋台で焼酎飲まないって)

【タイヤクーラー】

直流電化された頃の板谷峠ではEF16が使われていたが、これに装備されていたブレーキシュー冷却用の撒水装置。蒸気機関車には標準装備。

【タイヤコンタ】

車輪の踏面形状のこと。。

【ダイヤモンドクロッシング】

特殊分岐器の一種、同一平面上で二つの軌道が交差するもの、本線部分ものはクロッシング部分が可動式になって いるものもある。→ダブルクロス、シーサスクロス

【だいよう】[代用]

代用車列車の略。小口貨物の輸送方法の一種で、貨車が列車に編成されたまま途中駅で貨物を積み卸しする方法。

【だいようへいそくほうしき】[代用閉塞方式]

通常の閉塞方式が使用できない時に代わりに使用する閉塞方式。

【だいれんらくきょうたいさくほんぶ】[大連絡橋対策本部]

略して“大連”とも言う。→そば2

【たおし】

列車を途中駅で止めて、解放作業をしてその駅から先は運転休止すること。別名「ドン」とも言う。

【たかいち】[高一]

国鉄高崎第一機関区のこと。JR化後はJR東日本の高崎運転所になった。

【たかに】[高二]

国鉄高崎第二機関区のこと。JR化後はJR貨物の高崎機関区になった。

【たかおりん】[高尾臨]

高尾山への初詣列車、この為に八高線にはDD51型の牽引する客車列車が走るため大騒ぎになる。

【たかさきでんちゅう】[高崎電柱]

JR東日本高崎支社管内にある自動張力調整機構の付く電柱、えらいカラフルに塗り分けられているので写真を撮っ ていると非常に目障りである。

【たからごう】[たから号]

国鉄初のコンテナ専用列車。最後尾のヨ5000はコンテナと同じ色に塗られ行灯式のテールサインを付けていた。

【だきこみ】[抱き込み]

分岐器で先端レールが基本レールに密着せずに列車が脱線すること。

【タキシードボディー】

常磐線の「スーパーひたち号」に使われている651系のことを登場時こう呼んでいた。今は泥だらけである。

【だきょう】[妥教]

文字どおりに“妥協”を意味する言葉、アクセントは“だ”に付く。とことん物事を追求するマニアックに人達と 違って、「まあ、イイや」と妥協してしまう人が入信していると云われる宗教。今まで“紙一重”だった人達もこの 宗教の教義に触れた瞬間、詰めが甘くなってしまい、復活するには大変な労力を必要とするらしい。漫画家の「寿 限無」女史の造語。

【たくしょくてつどう】[拓殖鉄道]

北海道の開拓のために敷設された軽便鉄道などを指す言葉。とは言ったものの北海道の鉄道は全部が拓殖鉄道と 言ってもよいくらいである。

【ダグラム】

JR東日本の常磐線用E653系のこと。“JRの牙ダグラム”

【たけのこ】

1.き電線の太さを変電所から遠ざかるにしたがって、段々と細くしていくき電方式。

2.キオスクの新聞の積み立て方、一冊一冊が取りやすいようにうまく丸めて立てて置くこと。文字通りタケノコの ように伸びているから。

3.エアーホースにパイプを直接ねじ込んで接続する際、抜けにくくするためにパイプに付いている段々の事。

【たこ】[蛸]

丸太に4本の取っ手が付いている、土を突き固めるときに使う道具。二人一組で使う。ソ連の世界初の人工衛星 「スプートニク」に似ている。

【だこうひょう】[楕行標]

「ここから楕行で走れ」という目安を示した看板。直流区間用は丸い黄色の反射板に右上がりの黒線が入り、交流区 間用は同じ形状で鬼太郎のちゃんちゃんこのようにシマシマになっている。

【タコグラフ】

円盤状または円筒状した紙に速度を記録する装置、これがあるとウソがつけなくなる。何かあったら、記録紙を抜 いてしまえ(それじゃあ役にたちまへんがな)と言われていた。最近の電車などはATS-P制御装置内のコンピュー ターの基板の中にメモリーされていて、帰区後備え付けのコンピューターで記録を読み出すものもある。

【たこつき】[蛸突き]

蛸を使って土を突き固める作業。

【だこう】[楕行]

楕行運転の略。惰性で列車が走ること。別にやる気が無いわけではない。

【だこうどう】[蛇行動]

台車または車体全体が蛇が進むように左右に振れること。当然乗り心地は最悪である。→ヨーイング

【たこぼうず】

TR-23等の軸バネが入っている部分。

【タシカニ】

“タ”タブレットはよいか?

“シ”信号はよいか?

“カ”客扱いはよいか?

“ニ”荷物扱いはよいか?

を確認するための標語。他にも、「“ト”時計(時刻)はよいか?」を加えた「タ・シ・カ・ニ・ト」荷扱いを行わない駅では「タ・シ・カ・ト」踏切操作が必要な駅では「タ・シ・カ・ニ・ト・フ(確かに豆腐)」などのバリエーションがあった。

または、

“タ”縦位置はどうだ?

“シ”絞りとシャッター速度はよいか?

“カ”感度の設定はよいか?

“ニ”二度と来ないぞ!

を確認するための標語。 (2001年8月16日加筆)

【たすきふくせん】[たすき複線]

単線の路線を複線化する際に進行方向の上り勾配を緩和した線路を増設する方法。上下線で別々な所を走っている ことが多いので列車に乗っていても直ぐ判る。線路縦断面図で見るとたすき掛けになっているところからこう呼ば れる。

【たそうだてれっしゃ】[多層建て列車]

複数の行き先を持った列車を一つの列車として運行している列車。東北地方でよく見られた、一本の列車に二個の 列車が付き、四個の行き先を持った列車もあった。

【たたき】

1.仕業検査をする事。検査ハンマーでコツコツ叩くことから。「はたく」とも言う。

2.バラバラになっているマグロに対して形の残っているもの。

【たちうり】[立ち売り]

ホーム上で駅弁を売っている人。最近はワゴンを押している。

【たちばん】[立ち番]

ホームで旅客の乗降を確認して車掌に合図を送る係員。

【たっし】[達示]

上部の指示を伝えるための通達。日報・局報・公報などがある。

《日報》大規模な駅や、各区所が毎日発行している通達。正しくは駅報、又は区報。

《局報》各鉄道管理局が発行している通達。営業関係の“甲”と運転関係の“乙”がある。現在は運行本部報、及び 支社報と呼ばれる。

《公報》正しくは「日本国有鉄道公報」最上部の指示を一般に伝えるための通達。現在は社報と呼ばれている。

【だっせんけいすう】[脱線係数]

→QP値

【だっせんしけんしゃ】[脱線試験車]

ワキ1000を改造したヤ200で、車体中央に一軸台車が追加され、線路の状態を測定しつつ走行中に中央の測定車 輪に横加重をかけて脱線させ、脱線の状況や車輪踏面形状などの研究を行う為の試験車である。中間台車への加重 は圧縮空気を用い、実際に脱線させた際に車体が浮き上がるのを防止するため、古レールの死重を積んでいるので すごく重い。つい最近解体された。

【だっせんぼうしガードレール】[脱線防止レール]

車輪がレールから外れないようにする為に軌間内に設置される。現在はアングル材を使用した脱線防止ガードに なっている。

【タッチパネルしきじどうけんばいき】[タッチパネル式自動券売機]

JR東日本が首都圏で導入している、銀行のキャッシュディスペンサーのような自動券売機。乗車券は勿論、自由席 特急券やとくとくキップまで販売できるものすごい多機能券売機だが、目の不自由な方が全く使えないなどの欠陥 が開発中に指摘され、慌ててテンキーを使ってキップを発売できるようにしたり、導入後にはタッチパネルが敏感 すぎて誤購入が相次ぐなどした為、金額ボタンを押してからお金を投入するようにと、注意書きをいっぱい書いて みたり、タッチパネルの感度を鈍くしたり(お陰で筆者が使うとタッチパネルがなかなかいうことを聞いてくれな くなった)と、色んな事をやっている。使い込んでくると便利なので筆者は好きだが、フツーの人には操作が難し すぎると思うので何とかした方がよいと思う。因みに券売機にべたべた貼ってある操作方法の注意書きは駅によっ て違うので見てると結構面白いゾ。一定時間操作をしないとスリープ状態なる節電機能付きである。

【たっぴすい】[竜飛水]

JR北海道が売っていた青函トンネルの湧水、少ししょっぱかったそうである。

【タップせいぎょほうしき】[タップ制御方式]

交流電気機関車の主回路のトランスの高圧側と低圧側の巻線の比率を変えて電圧を可変する制御方式で“高圧タッ プ切換方式”と“低圧タップ切換方式”二種類がある。

【たてこう】[縦坑]

トンネルを掘る際に地表から縦に穴を掘って作業坑とすること。地下鉄トンネルや長大トンネルを途中から掘る際 に作られる。内部にはエレベーターが設置される。

【たてきょくせん】[縦曲線]

勾配の変更点に付けられる上下方向の曲線、鉄道模型のお座敷運転用のレールの場合これがうまく付かない場合の 方が多いのでよく床下機器をつかえさせて立ち往生する。→バーチカルカーブ

【たてどり】

ク5000等で貨車の縦方向から車両などの積み荷を降ろすこと。

【たてやまくろべアルペンルート】[立山黒部アルペンルート]

長野県の大町市から、黒部ダムを経て富山県の立山町に至る観光ルート。元は黒部ダムと黒部第四発電所の建設資 材輸送のために作られた。バス、トロリーバス、ロープウェイ、ケーブルカーなどを乗り継ぐ、日本でトロリーバ スに乗れるのはここだけ、しかもインバーター制御の最新型である。立山トンネルトロリーバスの室堂駅は標高 2450mで、日本でもっとも高い所にある駅。アルペンルートは、冬季は雪で閉ざされるが、4月下旬から10月下 旬の期間、多くの観光客でにぎわう。

【たてる】

列車ダイヤのスジを垂直に近くすること。即ち列車の速度を上げること。

【たどん】[炭団]

こう言っても今の若い人には分かんないだろうねェ。“豆炭”若しくは“練炭”のことである。

【タヌキ】

新京成電鉄の8000系のこと。

【たねしゃ】[種車]

他形式に改造するための元になった車両。

【たびとてつどう】[旅と鉄道]

鉄道ジャーナル社が発行する季刊旅行情報誌。他社旅行誌が鉄道特集を組むときのお手本になっている。

【タヒボベビータ】

JR東海が売っていた怪しげな清涼?飲料水。

【ダブリ】

1.指定券などの重複発行。かつて私が乗客に相談を受けたミス発行は12号車までしかない「あけぼの1号」の 13号車の寝台券というのがあった。手書きで指定券などを発行していた時にはよくあった出来事。

2.複線区間で上下線の間。

【ダブルクロス】

シーサスクロスのこと。分岐器の項を参照。

【ダブルシンプルカテナリー】

架線の項を参照のこと。

【ダブルスカプ】

山梨リニア実験線の試作車の先頭車の形状のような、鳥のくちばし形のこと。

【ダブルスタックトレイン】[DST]

北米やオーストラリアなどの架線やトンネルのない区間でコンテナを2段積みにして輸送する貨物列車のこと。 下段には40フィートコンテナを台枠の間に落とし込むように搭載し、その上に40フィート、45フィート、48 フィート、53フィートのコンテナが乗るようになっている。一本の列車が運ぶ貨物の量は実に2〜3万トンにも及 ぶ。豪快の一言に尽きる。ツインスタックトレインとも言う。

【ダブルスリップスイッチ】

特殊分岐器の一種、ダイヤモンドクロッシングの両側に渡り線が設置してある分岐器。

【ダブルデッカー】

二階建て旅客車両のこと。Dabble Deck Car(ダブル・デッキ・カー)が略されてこうなった。

【ダブル・ベッドルーム】

プルマン社の個室寝台のバリエーションのひとつ。ワゴン・リの標準タイプでもある。進行方向と直角に設置された 2段寝台と、洗面設備で構成され、隣の部屋との間仕切りを開くと4人用寝台個室としても使用できる。個室寝台 としてはもっともポピュラーなタイプ。映画『007 ロシアより愛を込めて』で、ジェームズ・ボンドが敵の工作員と取っ組み合いを演じたのが、このタイプの個室。

【ダブルルーフ】

昭和初期まで作られた客車の屋根の構造、屋根が二重になっていて間に明かり取りの窓とベンチレータがある。電灯の取り付けが 進むと、明かり取り窓を埋めた車両も現れ、南九州では蒸機の煤煙対策としてベンチレータを撤去し、さらに明かり取り窓まで埋めたものもあった。二重屋根・モニター屋根等ともいう。 (2001年8月16日加筆)

【ダブルワーレントラス】

トラス構造の橋梁における構造の一つ、垂直材付きのワーレントラスで斜材がX状にクロスしているもの、径間を 長くとれる。最近作られるものはない。

【タブレット】

1.タイヤー氏式タブレット型通票閉塞器で使用されるタマ。→たま

2.広島駅構内の模型店。

【タブレットキャッチャー】

通過駅でタブレットキャリアを受け取る設備、ホーム上には細い鉄棒を渦巻き状に曲げたものがあり、車両側には 運転台側面にアーム状のものが付き、駅に置いていくキャリアをぶら下げて、新たに持っていくキャリアを受け 取ったと同時にロックが掛かりキャリアを保持するようになっているが、実際には微妙な高さの誤差などによって 人間がやった方が確実なようである。気動車急行で運転台の直後のデッキに乗っていると、通過駅でキャリアを キャッチャーで受け取った瞬間、車体にキャリアが当たるため「ドスン」というすごい音がする。ホームから列車 へ受け渡すのはタブレットピッチャーとでも言うのかね。

【タブレットキャリア】

タブレット(たま)を納めている輪っか。日本語だと“通票携行具”と言う。タマを納める革製ケースに、通過時の授受のための大きな輪が付いていて、輪の直径は40cm〜50cm。輪の大きさは地域によって差があるようで、写真などを見る限り、北海道では小型、九州はかなり大型の傾向がある。(2001年8月16日加筆)

【タブレットへいそくほうしき】[タブレット閉塞方式]

昔の“通票閉塞方式”の事、JRになってから名称が変わった。“閉塞方式”の項を参照のこと。

【たま】

通票閉塞方式の通票のこと。最も一般的と思われる「タイヤー氏式タブレット型通票閉塞器」で使用されるタマは、直径99mm、厚さ9.5mmの砲金製の円盤に、第一種「丸(マル)」第二種「四角(ヨンカク)」第三種「三角(サンカク)」第四種「楕 円(ダエン)」の4種類の穴が開いている、また、名古屋臨海鉄道東港線・南港線ではタブレット閉塞時代に5方向の分岐があり、隣接する区間に同じ種別穴のものは使えないため第五種(正式名称不明)とも言うべき「菱形」が存在した。タマは一組の通票閉塞器に対し24枚収納され、1〜24の番号が刻印されている。タブレットと言う呼び名は、タブレット型のタマを使うことに由来していて、ファンが普通タブレットと呼んでいる 輪っかは、正確にはタブレットキャリアーと言う。 なお、一部の民鉄で使われた大同信号製D型通票閉塞器のタマは、長さ40mm、直径30mmの円筒形で、端面中央に種別穴が貫通したもの。「タマ」=「タブレット」ではない。(2001年8月16日加筆修正)

【たまちばんざい】[田町万歳]

複々線区間の田町〜田端間で同じ方向の列車に飛び込み自殺があって完全に列車が止まってしまうこと、お手上げ 状態だから。田町駅で北行電車と内回り電車に親子で飛び込んだことからこの名がある。勿論他の駅で起こればそ の駅の名前が付く。

【タミ】

貨物ターミナルの略。

【ダミーきゃく】[ダミー脚]

有名撮影地で前日から立っている場所取り用の三脚。複数ポイントを押さえるために置いてあることが多いので、 実際には撮影者が来ないこともある。値段の高い三脚は持って行かれるので安物の壊れたものなどを使う。写真を 始めて最初に使った三脚などがよく使われるが、先日角材を使い三脚風に組み立ててあるもの(勿論黒く塗装済み) を見つけた、これぞホントの“ダミー三脚”である。ダミーゲパとも云う。

【だら】

各駅に停車する普通列車のこと。

【ダライ】

バールを使い止まっている機関車の動輪を回すこと。使っているバールは「ダライバー」と言う。英語の「Driver」 つまり「ドライバー」がなまったもの。チベットのダライ・ラマとは関係ない。

【ダライばん】[ダライ盤]

旋盤。ドイツ語のDrehabnkが訛ったもの。

【ダライふん】[ダライ粉]

旋盤から出る切り屑。

【たらこいろ】[タラコ色]

車体を朱色5号一色で塗られた気動車、本当は首都圏色というがあっと言う間に全国へ蔓延した。当初は嫌われ者 の代表選手だったが、今になっては貴重な物としてもてはやされている。

【タリス】

パリ、北駅からブリュッセル経由でアムステルダムへ運行されている国際列車。1996年運行開始。赤と銀で塗装 されたTGV車両で運行されている。

【タリフ】

運賃表。英語のTariffから。

【タルゴ】

スペイン国鉄が開発した、1軸台車式連接車。標準軌(1435mm)と広軌(1668mm)の軌間変更が可能。AVE 乗り入れ用は振り子式。DBでもICN用に採用されている。

【だるま】

丸い重りが付いた転轍機のこと、その形態からこう呼ばれているのであろう。

【たれ】

作業を予定より早く終了したときの余裕時間。

【たれ】[垂れ]

→フロー。

【たわみつぎて】[撓み継ぎ手]

電車の主電動機の電機子軸と歯車軸をつなぐ自在継ぎ手。車輪の上下動をこれ自体がたわむことによって和らげる 部品。

【たんがまど】[担架窓]

満鉄の客車の中央に設けられた、担架を搬入できるようにしたやや幅の広い窓のこと。この窓の存在は軍事機密であった、とかくこの時代、手当たり次第何でも軍事機密である。

【だんがんれっしゃけいかく】[弾丸列車計画]

戦前に構想された超高速鉄道。実際に新丹那トンネルなどで工事も始められたが第二次世界大戦で中断、戦後にな り新幹線として蘇った。

【たんき】[単機]

1.単行機関車列車の略。重連の場合は重連単機(なんか矛盾している)という。

2.普段は重連なのに機関車一両で列車を牽引していること。

【タンキ】

電略で“単行機関車列車”の意味。

【だんきり】[段切り]

北海道内のDD14に取り付けられているウィングで、通常のウィングより更に広い範囲の雪をかき寄せることが出 来る。

【タンクしゃのつみに】[タンク車の積み荷]

液体は勿論<粉体から果ては特殊な固体まで様々なものがあり、とてもここで書き表すことは出来ない。タンク車 の積み荷に関しては“ウェザー・ファクトリー”の同人誌ザ・お天気マン氏著「WHAAT"s IN」が詳しい。

【タングステンフィルム】

写真電球を光源としたときに正しい色合いの写真が撮れるようになっているフィルムのこと。太陽光やストロボで 撮影するとやたらと青い写真が出来上がる。夕暮れ時にこのフィルムを使うと、すごいきれいな夕暮れの写真が撮 れる。水銀灯下などで撮影するとすごい写真が撮れる。

【タンクローリーピギーパック】

「モーダルシフト」のかけ声の中、鳴り物入りで92,3.1から始まったJR貨物の新輸送システム。だがあっさり96 年3月で廃止になった。しかし、97年の貨物時刻表には「新しい技術」として載っている。

【たんこ】[炭庫]

→コールバンカー

【だんこう】[団交]

団体交渉の略。組合員が大勢集まって、会社側の代理人をいじめること。国鉄時代はよくやったが、今は禁止であ る。

【たんこうきかんしゃれっしゃ】[単行機関車列車]

客車や貨車を引かずに機関車だけで走る列車。→単機

【だんごひょう】[だんご表]

設備点検の予定などを示した表。○●等で表示してあるのでこう呼ばれているらしい。

【たんしきがせん】[単式架線]

シンプル・カテナリーのこと。

【たんしきホーム】[単式ホーム]

乗降面が片側にしかない一本だけのホーム。

【たんしゃく】[短尺]

定尺より短い15m位のレール。大型機械を投入できず人海戦術で作った路線に多く投入されていた。近年急速にそ の姿を消しつつある。

【たんしょうきどうかいろ】[短小軌道回路]

「特殊自動閉塞軌道回路検知方式」に使われる場内信号機付近に設置される軌道回路。

【だんせいしゃりん】[弾性車輪]

防音防振車輪のこと。元々は路面電車用だったが、静かなので“ICE”に使ったらしく、それが原因(多分)で大事 故を起こしたようである。

【だんせいせんたんポイント】[弾性先端ポイント]

トングレールとリードレールの継ぎ目が無く、平底部分を削って幅を少なくしたレールがしなることによって、 リードレールが基本レールに密着する構造のポイント。高速で列車が通過するポイントで使われている。主に60kg レールを使った分岐器で採用されている。

【だんせいていけつ】[弾性締結]

レールを枕木に固定する方法で、“軌道パッド”と板バネを使い弾力を持たしてあるもの。

【だんせいはちょうさ】[弾性波調査]

トンネルを掘る際に事前に行う地質調査の一つ。ダイナマイトで人工地震を起こし、地震波が地盤の中を進む具合 によって地質を判別する調査。地盤が固いと地震波の伝わりが早く、軟弱な場合は伝わりが遅くなる。

【たんだい】[炭台]

石炭の積み卸し台。

【たんたいろしゅつけい】[単体露出計]

写真撮影の際に露出を決めるための光量計のこと。カメラに内蔵されているものではないのでこう呼ばれる。 “TTL”のように反射光式のものと、“入射光式”のものがあるが、通常は後者を指すものである。現在のものはアタッチメントにより簡単に切り替えが出来るものもある。

【たんたんしき】[単端式]

軽便鉄道の気動車で、T型フォード等の自動車用のエンヂンとミッションを使用したもの。運転台が片側にしか無く ミッションが自動車用のために進む方向が決まっている、その為に終着駅ではターンテーブルやデルタ線・リバース 線を使って方向転換をする。

【たんとうしきしんごうき】[単灯式信号機]

腕木信号機の代わりに設置される信号機、ワイヤーを張り巡らして駆動される腕木信号機と違い、一つの灯火に対 して色ガラスが電動で動いて現示を変えるもので、外観は大きな黒い円盤にレンズが一つだけ付いていて、ニョロ 〜ンと色ガラスが動くなかなか不気味な信号機だった。名寄本線の中湧別駅などにあったが腕木信号機より先にな くなった。

【たんどくブレーキ】[単独ブレーキ]

機関車の自車のみにかけるブレーキで、機関車の運転台に付いているブレーキ弁で小さい方がこれに当たる。列車 全体は自動ブレーキでも単弁は直通ブレーキである。

【たんなトンネル】[丹那トンネル]

東海道本線、来宮〜函南間に1934年に開通した延長7804mの複線トンネル。予定工期の7年を大幅に上回る 18年もの歳月を掛け、67名もの犠牲者を出しながらも開通したトンネル。現在の御殿場線回りだった東海道本線 が丹那トンネル経由になった効用は計り知れないものがある。丹那トンネルについては、吉村昭氏著「闇を裂く道」 に詳しい。

【たんバネ】[担バネ]

二軸貨車の板バネのこと。

【たんばり】[端梁]

→端梁(たんりょう)→エンドビーム

【タンピン】

道床の突き固め。英語のTampingが訛ったもの。

【たんべん】[単弁]

単独ブレーキ弁の略。機関車の自車のみにかけるブレーキのブレーキ弁、列車全体は自動ブレーキでも単弁は直通 ブレーキである。単弁には「ユルメ」「重ナリ」「緩ブレーキ」「急ブレーキ」の四っの位置があり、通常はバネに よって「重ナリ位置」に保持されている。

【だんぼうしぎょう】[暖房仕業]

冬期、運用前の客車に蒸気を送り、車内を暖めておく仕事。SL時代には冬の間、大きな駅には暖房仕業用の蒸気機 関車(入換機を流用する)が配置されていた。どういうわけか、今でも真冬に団体貸し切り列車を借りようとする と、暖房仕業の料金を請求されたりする。

【だんぼうしゃ】[暖房車]

列車暖房用の蒸気を供給する車両。暖房用蒸気は蒸気機関車が牽引していた列車は機関車から供給されていたが、 初期の電気機関車には蒸気発生装置が装備されていなかったために、古い小型蒸気機関車のボイラーを利用してこ のような車両が製造された。架線に黒煙を吹きかけながら電気機関車に牽引されて東海道本線などを疾走したので ある。電気機関車に蒸気発生装置や客車に電気暖房が装備されてからも、DD13や貨物用の電気機関車に牽引され ていた水郡線や中央東線などでは近年までその姿を見ることが出来た。記号の“ヌ”は温もりの“ヌ”から来てい る。

【タンポポごう】[タンポポ号]

大井工場の101系改造の入換電車の名前。二両ユニットで全長が長くなってしまうため、片方の車両は真っ二つに ぶった切って、全長を短くしてある。大井工場は電車の工場なので、どこにも架線が張ってあり、検修の関係もあ るので入換車は電車なのだが、大宮工場にヂーゼル機関車も居るぐらいだから電気機関車じゃだめなのかネェ。個 人的にはJR貨物からED62を貰って置いといてくれると嬉しいんだが・・・。

【だんま】[段摩]

レールの段付磨耗のこと。

【たんまきへんあつききでんほうしき】[単巻変圧器き電方式]

交流電化方式の“ATき電方式”の事。

【たんりょう】[端梁]

車体台枠の前後部分のこと。連結器が取り付けられるので、頑丈に作られている。「はしばり」「たんばり」とも読 むが、「たんりょう」が正解である。

【だんりん】[団臨]

団体臨時列車の略。

【だんろき】[断路器]

主回路機器の故障や点検の際に、主回路を解放するためのナイフスイッチ。遮断機能はないので間違っても動作中 に切ったりしてはいけない。最も近づく気にもならないと思うが。