−ち− 【チ】 1.貨車の長物車の記号。英語の木材、Timberから。 2.電略で“着”の意味。 【ちがさきうんてんくのキハさんじゅうご】[茅ヶ崎運転区のキハ35] 正面に形式と番号が書いてあるが斜めに書いてあった。族車かなんかと勘違いしているようだ。 【ちき】[地気] 回路を流れる電流が、絶縁不良などの為にアースしてしまう故障。普通に言う「ショート」のこと。 【チキにバキュームカー】 大宮操車場などの大きな操車場では、構内のあちこちに便所がある。昔のものは当然、自然落下貯留式(汲み取り 式)なので汲み取らなければいけない。しかし現場までバキュームカーが走っていくのは大変なので、月に一回、 入換機関車にチキ(長物車)を連結して、入換をしながら、ついでに汲み取りをしていた。一日中機関車の隣にバ キュームカーが居るので臭いこと臭いこと。 【ちくてい】[築堤] 盛り土のこと。土手の上を線路が走っているもの。 【ちくでんしゃ】[蓄電車] 1.その昔、山陽鉄道にあったもので、編成の一端に蓄電池を積んだ客車を連結して編成に給電するやり方。 2.三井三池炭鉱の専用線にあったもので、電気機関車が架線のない場所へ入っていくため連結するバッテリーを積 んだ貨車のこと。 【ちしつちょうさ】[地質調査] トンネルを掘る前に、地表を歩いたり、ボーリングをしたり、弾性波調査など行って地盤の様子を調べること。 【ちじょうきん】[地上勤] 乗務員に対して、事務係、技術係、運転係など地面に足を付けて仕事をしている人。 【ちじょうせん】[地上戦] 天候が悪く俯瞰撮影が出来ない場合に線路近くにきて撮影すること。例:「今日は“下ろし”が出来ないから“地上 戦”だ!」 【チス】 たがね。英語のChiselが訛ったもの。 【ちちゃく】[遅着] 所定時間より列車が遅れて到着すること。 【ちつうか】[遅通過] 所定時間より列車が遅れて通過すること。 【チッキ】 手小荷物切符。英語のCheckが訛ったもの。手荷物そのものを指す場合もある。 【ちとや】 遅延承知の略。 【ちはつ】[遅発] 所定時間より列車が遅れて発車すること。 【ちへいえき】[地平駅] 地べたに設置されている駅。駅の本屋が 線路の片側にしかない場合が多く、出入り口がない側は全然開発されていないことが多い。最近になって橋上駅舎 化などで反対側にも出入り口が出来ると、古い町並みがあっと言う間に無くなって、たちまち雨後の竹の子のよう にニョキニョキとビルが生えてくる。新潟駅などは顕著である。 【ちほうこうつうせん】[地方交通線] 1.簡単にいえばローカル線。 2.時刻表の路線図で指定されている。運賃計算の際に幹線と計算が異なる路線のこと。 【ちゃくはつせんにやく】[着発線荷役] 本線を走行してきたコンテナ列車を着発線に停めてコンテナの積み卸しを行うもの。列車の入れ換え作業が無いた めに大幅な時間の短縮になる。 【ちゃくはつせんへんこう】[着発線変更] 所定の着発線を変更すること。 【ちゃっきりぶし】[ちゃっきり節] 静岡鉄道が作った“狐ヶ崎ヤングランド”という遊園地のCMソングの為に昭和になってから作られた民謡。実は日 本最初のCMソングである。 【ちゃばね】 ブドウ色のEF58型のこと。チャゴハチとも言う。今は大人気のEF58だが、昔は東海道本線から旧型の機関車を 追い出したことでファンの嫌われ者だった。その為に当時の特急列車以外のEF58の写真というのは少ないのであ る。東北本線に転じてからもEF57型を追い出したということで嫌われていた筈なんだか、憎さ余って可愛さ100 倍(YMOのこと?)といったところか、今では大人気の機関車である。 【ちゃパンチ】[茶パンチ] 高崎のDE10-1705号機のこと。 【ちゃぼーず】[茶坊主] 70系電車のブドウ色2号一色塗りのもの。これが新潟に転属したときに雪の中で視認性が良くないという事と、裏 日本の暗いイメージを吹き飛ばそうと派手な色合いの初代新潟色(赤2号+黄色5号)が生まれた。 【ちゃりてつ】[チャリ鉄] 自転車で行く鉄チャン。 【ちゃんちゃん】 かしめること。作業をするときの音から。 【ちゅうおうせんのかいそくでんしゃ】[中央線の快速電車] 昼間、始発の東京駅から発車する電車はすべて“快速”か“特別快速”である。そのため地方から来た人には判り づらく、「水道橋にはどう行くのか?」「快速は新宿に止まるのか?」などと東京駅でよく聞かれるので困る。何とか してくんないかネェ。 【ちゅうおうせんのけいび】[中央線の警備] 中央線で飛び込み自殺があまりにも多いので、最近ホームに数人、警備員が立っている。警備費には年間で「億」 単位のお金が掛かるのでJRはやめたいのだが、実際に飛び込み自殺は、警備員がいるときは少なくなっているので やめたくてもやめられない。しかし、日曜休日は警備も休みなので、その日をめがけて自殺が多いようである。因 みに平日は東京行きの最終電車で警備員が引き上げる。そしたら、その次の武蔵小金井行きの上り最終電車に飛び 込まれた。 【ちゅうかんきかんしゃ】[中間機関車] 重連で使用することが前提の運転台のない機関車、先頭の機関車より総括制御される。アメリカやカナダなどに見 られる。→ブースター 【ちゅうかんれいきゃくき】[中間冷却器] インタークーラーのこと。過給器付きのエンヂンに装備されるもので、過給器で高温になった空気を冷却するもの。 冷却することによりより密度を高めた空気をシリンダー内へ送り込むことが出来るため出力が増大する。出力が増 大するために、ラヂエーターやオイルクーラーの強化も欠かせない。初期のDD51のターボ付きエンヂン “DML61S(1000PS)”にインタークーラー・オイルクーラーを取り付けた“DML61Z”が1100PSに出力アップ して、そのインタークーラー・オイルクーラーをさらに強化したものが“DML61ZA”で出力は1250PSにアップ している。 【ちゅうかんれんけつき】[中間連結器] 電車の先頭車に装備されていて、機関車で電車を救援するときなどに用いる密着連結器と自動連結器を連結するた めのアダプター。最近の新しい電車は、編成の下り方の一方の先頭車に一個しか積んでいないため、反対側まで 持っていくのは大変である。15両だったらなんて考えるのもやだね。密連に被せるところから“カブト”と言う。 【ちゅうくうじく】[中空軸] 車軸や電動機の軸が中空になっているもの。たわみ軸を通すためや軽量化のためなどに用いられる。 【ちゅうくうじくかとうしき】[中空軸可とう式] EF66に採用されている動力伝達方式。 【ちゅうくうじくへいこうカルダンしき】[中空軸平行カルダン式] カルダン駆動の一種、主電動機の電機子軸が中空になっていて、主電動機で発生した回転力は、電機子軸を通じ小 歯車とは反対側でたわみ継手に接続され、中空になっている電機子軸を通り抜け、再びたわみ継手を介して小歯車 まで伝えられる最も一般的な方式。国鉄では101系以降に採用された。一般に“カルダン駆動”と言えばこれのこ とである。 【ちゅうけいしんごうき】[中継信号機] 常置信号機の内、従属信号機一種、見通しの悪い区間に設置されている信号機に現示を事前に予告する信号機。丸 い円盤に白色灯が3個、縦・斜め・横に点灯することにより予告する。 【ちゅうこうユニットだいしゃ】[鋳鋼ユニット台車] 国鉄のボギー貨車の標準台車TR-41のこと。戦後すぐにアメリカから持ち込まれたもので大きな3個の部品を組み 合わせることから“スリーピース台車”ともいわれる。 【ちゅうでん】[中電] 中距離電車のこと。常磐線の電車区間では青色の“快速電車”と白い“普通列車”と銀色の“各駅停車(緩行電 車)”があり、“快速電車”より“普通列車”の方が停車駅が少ない(日中を除く)という変な現象が起きている。 この為土浦や水戸方面へ向かう普通列車を“中電”と呼んでいる。“中電”には“通勤快速”と呼ばれる停車駅の少 ない列車があり、さらには一時期“中電”にも“快速”が存在してややこしいことこのうえなかった。 【チューブ】 1.蒸気機関車の煙管のこと。 2.ロンドンの地下鉄。小径のトンネルに目一杯のサイズの丸っこい電車が走っていて、駅で待っているとホントに にょろっと出てくる。 【ちゅーぶつき】[チューブ突き] 蒸気機関車の煙管を、圧縮空気を使って掃除すること。整備掛という最下層の労働者の仕事である。 【ちゅうまわし】[中回し] 中央線の乗務員が、東京〜豊田間をを往復する乗務のこと。→大回し・小回し・中回し・きんたま回し 【ちょうおん】[超音] 超音波探傷検査の略。 【ちょうおんぱたんしょうけんさ】[超音波探傷検査] 人間の耳では捉えることの出来ない超音波を使って目に見えない車軸内部の傷を発見するための非破壊検査。0.5 〜15メガサイクルの超音波を使う。これは人間の身体検査にも使われている、病院にある“エコー”と同じであ る。→超音 【ちょうかくこうぞう】[張殻構造] モノコック構造のこと。頑丈な台枠の上に車体が載っている旧型客車などの構造とは違い、車体全体で車体そのも のを構成している構造のもの。これにより車両重量が画期的に軽くなった。 【ちょうがせん】[吊架線] トロリ線をなるべく真っ直ぐに張るために架線柱間に張られるワイヤー。最近の「インテグレード架線」はこれが き電線になっている。 【ちょうしゃく】[長尺] 25mを越えて200mまでの定尺レールを溶接したレール。 【ちょうちん】 提燈から転じて合図灯のこと。カンテラ、ランプ。 【ちょうていしょうしゃ】[超低床車] 路面電車などで、ホーム高さと車内の床高さの差を少なくした車両。地面から床高さまでは300〜400mmである。 【ちょうでん】[銚電] 銚子電鉄の略、地元の人はこう呼ぶ。たい焼きを売ったり、一斗缶ちりとりを売ったり、駅が白亜の御殿の魚屋さ んになっていたりと色々とやっている銚子電鉄。電車は古いわ、線路は草ぼうぼうでヘロヘロだわで、もうすぐ21 世紀になるとは思えないような鉄道である。時代を超越しているから“超電”とも言うのかも・・・。楽しい電車なの で一度とは言わず何回も行った方がいいゾ。しかし親会社がつぶれて(98年6月)どうなるか心配である。 【ちょうでんどうげんしょう】[超電導現象] ある一定の低温になると金属の電気抵抗がゼロになってしまう現象のことを言う。昔は絶対零度でしか起こらない とされていたが、近年研究の進歩により毎年のように超電導現象の起こる温度が上がっている。この超電導物質で コイルを作りここに電流を流すと、電気抵抗が無いため電流が流れ続け強力な電磁石になる。これを利用している のがJRが開発中の“リニアモーターカー”である。鉄ぢん28号は“超電動”。 【ちょうひゃくさんけい】[超103系] JR西日本大阪環状線(天王寺−大阪−天王寺21.7km)に投入された車体更新工事を受けた103系、先頭形状に 103系の面影を残しているが見かけは殆ど別な電車である。 【ちょうぼうれっしゃ】[眺望列車] 五能線に走っていた「ノスタルジックビュートレイン」のこと。 【ちょうれいだい】[朝礼台] ホーム上の見通しの悪い駅や乗降の多い駅で立ち番が乗っている台、朝のラッシュ時によく使われるためこの名が ある。営団地下鉄の駅やJRの飯田橋駅などで見られる。 【ちょくせつしき】[直接式] 交流電気車で直接交流で整流子電動機を回す方式。起動トルクが小さく電動機の保守に気を使い、丁度車両搭載用 の水銀整流器が開発されED45(後のED91)で良好な成績を収めたことから、日本では“直接式”は採用されず “整流器式”が採用された。ED44(後のED90)とクモヤ94000(後のクモヤ791)と493系(クモヤ492・ 493)において試作され、493系は後に架線試験車に改造され1975年に443系が新製されるまで常磐線で使用 された。493系はクモハ51からの改造車なのでかなり異質な感じの車両だった。 【ちょくせつせいぎょ】[直接制御] 路面電車などの低圧(おおむね750V以下)の動力車を制御する方式。主電動機に繋がる主回路が、低圧補助回路 と独立することなく、直接主幹制御器で直並列・抵抗の切り替えなどの制御する方式のもので、車体の大きさに比べ てコントローラーが大きい。構造は簡単だが、高圧の主回路と主幹制御器を絶縁できないので、現在では旧型車や 電気品流用の車体新製車にみられるだけで、最近の新製車にはない。しかし、まだまだ路面電車などでは見ること が出来る。 【ちょくせつちょうかしき】[直接吊架式] 架線の項を参照のこと。 【ちょくぜんおうだん】[直前横断] 文字通り走っている列車の直前を横断すること。危険だし列車が緊急停車するのでやってはいけない。以前、東海 道本線で直前横断があって急停車したとき案内放送で「只今直前横断がありましたため急停車いたしました、この 列車の速度は約100km/h、重量は500t以上、ぶつかりますと助かる見込みはございませんので、直前横断はお やめ下さい」と、やって車内では大うけだった。 【ちょくふん】[直噴] 直接噴射の略。ヂーゼルエンヂンで燃料を直接シリンダー内に噴射する方法。噴射ポンプの圧力を上げなければな らず、騒音も大きくなるためになかなか実現しなかった。しかし直噴にすると出力も上がり燃料の消費も少なくな る。キハ37に搭載されているDMF31Sから採用され現在新製される気動車の機関は全て“直噴”である。 DMH17C(180PS)より1リッター多い排気量の18リッターで600PSを出す機関もある。 【ちょくりゅうちょくまきでんどうき】[直流直巻電動機] 主電動機の一種類、磁力線を作り出す界磁コイルと回転する電機子コイルとが直列に接続されているもの。起動ト ルクが大きいため従来から電気車に使用されてきた電動機。「ちょくりゅうちょっけんでんどうき」と言う人もい る。 【チョコパフェ】 阪急電車の6300系の事。車体色がマルーン色で幕板の上がクリーム色だから。 【ちょせつしきこうかきょう】[貯雪式高架橋] 積雪量の少ない地方で採用される高架橋で、道床が高くなっていて排泄した雪を溜めておけるようになっているも の。東北新幹線の積雪区間などで採用されている。 【ちょっかくカルダンしき】[直角カルダン式] カルダン駆動の一種で、主電動機の電機子軸が車軸と直角方向に配置されている方式。 【チョック】 →レールプレスチョック。 【ちょっけつきどう】[直結軌道] 橋梁上に軌道を敷設する際に橋枕木を使用せず直接橋梁上に敷設する方法。 【チョッパせいぎょ】[チョッパ制御] 連続してる直流電流を断続してモーターを制御するやり方、大きく分けて電機子チョッパと界磁チョッパの2種類 がある、詳しく書くと本が1冊出来上がってしまう、空手チョップのチョップと同意語。 【ちょりゅうしきおぶつしょりそうち】[貯留式汚物処理装置] 粉砕式汚物処理装置では垂れ流しだった汚物をタンクに溜めておいて基地で排出する方式。タンクがすぐに満杯に なってしまうため循環式汚物処理装置に取って代わられた。 【チョン】 折り返し区間の短い列車。日進のチョン、と言えば大宮〜日進間の区間列車のことである。 【チョンチョン】 C11のことをこう呼ぶのだと何かの本に書いてあったが、現場ではこう言うのは聞いたことがない。C11は「しー じゅういち」である。211系のことを「ニーチョンチョン」と知ったかぶりをして言うのもマニアだけである。 【ちらしずしとハチミツレモン】[ちらし寿司とハチミツレモン] 中央総武緩行線の黄色い電車の配置区のこと。習志野電車区の所属表記の“千”と三鷹電車区の“八ミツ”から来 ている。あまり一緒に飲み食いしたくはないな。 【チン】 1.電略で“運賃・料金”の意味。 2.ATC・ATS-Pの警告音。 【ちんかつ】 賃金カットの略。労組の闘争などで職場を離れ、その為に賃金カットの処分を受けること。 【ちんちょう】 レール運搬用の金具。レールキャッチ。 【チンチンでんしゃ】[チンチン電車] 路面電車のこと、かつて発車の際に「チンチン」とベルを鳴らしていたことから。 【チンベル】 ATC・ATS-Pの警告音を鳴らすベル。正式には単打ベルという。因みに新幹線も山手線もちんちん電車もベルその ものはみんな同じものである。 【ちんまいかんトンネル】[沈埋函トンネル] 呼んで字の如く“沈めて”“埋める”“函”である。海底(水底)トンネルなどを作る際に地盤が悪くトンネルを掘 り進めることが出来ない場合に採用される工法、またこれにより海底(水底)部分への取り付けトンネルが短くで きるなどの利点もある。作り方は海底(水底)に土台を作り、その上まで工場で作った箱“沈埋函(エレメント)” を浮かべて持って行き、所定の場所で上に砂利などを載せて沈め、海底(水底)で函同士を接続してトンネルにす る工法。東京貨物ターミナル〜川崎貨物駅間の多摩川の河口にあるトンネルがこの工法で作られている。 |