−う−

【ウ】

豚積車の記号。豚のブが語源と言われ、様々な資料でそのように説明されているが真偽の程は定かでない。(2001年8月15日加筆)

【ウィスバーデン・シティ】

DBAGのICネットワークの一つ、ウィスバーデンとマインツの間を所要15分ほどで結んでいる。ウィスバーデン市はフランクフルトとマインツの間にあり、ICはフランクフルト空港駅を経由するため、ウィスバーデンにはICが通らない、このため、マインツでIC網に接続する列車が必要になり、通勤列車のアコモデーションを改造した車両で運行されている、日本流に言えばリレー号なのだが一応ICなので別に特急料金が必要。 (2001年8月15日修正)

【ういろライナー】

ユーロライナーのこと。名古屋だから。

【ウィンクごはち】[ウィンク58]

EF58で正面窓が左右で違う形のものを指す言葉。

【ウイング】

ラッセル式除雪車では、車体側面からハの字形に開いて雪を線路外へはじき飛ばす装置だが、ロータリー式除雪車では線路内へかき集める装置。いずれも、線路際の障害物を避ける必要から、普通は可動式となっている。(2001年8月15日加筆)

【ウィングレール】

クロッシングで、尖っている“ノーズ”部分の反対側のレールのこと。広がっているから。

【ウエス】

掃除用のぼろ布。中華料理店のナプキンのお古が、材質といい寸法といい、まとまった数が揃うこともあって最適だったりする。(2001年8月15日加筆)

【ウェスチングハウス】[Westinghouse]

山手線の電化用に輸入した電気機関車の製造メーカー。戦前製国電の制御器は、もっぱらここのを使っていたし、自動ブレーキ装置を開発したことでも知られている。現在でも数多くの路面電車の制御器にウェスチングハウス社のWHのロゴを見ることができるし、形の似たものはWH製のコピーだったりもする。WHの機関車の中で特にED53が優秀だったのでNo1・2がお召し列車用になった。いかにもアメリカらしい無骨な機関車である。(2001年8月15日加筆修正)

【うえのえきのホーム】[上野駅のホーム]

上野駅は山裾にあるためちょっと変わった構造をしている、この為ホームに独特の呼び方がある。

《でんしゃホーム》〈電車ホーム〉

1〜4番線の山手線と京浜東北線のホーム。

《こうかホーム》〈高架ホーム〉

5〜12番線の列車ホーム、正確には高架になっている部分は10〜12番線のみである。

《ちへいホーム》〈地平ホーム〉

13〜18番線の列車ホーム。 高架ホームができる以前は、11〜18番線。新幹線開業までは13〜20番線。 現在は13〜17番線で、2000年以降、18番線は欠番となっている。

《しんかんせんホーム》〈新幹線ホーム〉

19〜22番線の地下にある新幹線のホーム。19・20番線は元は地平ホームだった。 (2001年8月15日加筆)

【ウォーターハンマー】

凝結水が残っている冷えた蒸気管に、蒸気が流れ込むと蒸気管からハンマーで叩くような音がする、これがウォーターハンマー。カンカン音がするだけならかわいいが、希に蒸気管を破損するときがある。これは冷えた蒸気管や凝結水に蒸気が触れると、その場で蒸気が凝結水になって、真空状態が生じ、そこに凝結水が吸い寄せられ管に当たるためだと云われているが、よく解っていないようである。とりあえず、一遍に蒸気を流し込まないで、徐々に流せば壊れるほどにはならない。小さい音はただ単に蒸気管が膨張するときの音である。

【ウキ】

運転禁止のこと。→ウンキン

【うけばしら】[受柱]

せいしきには「通票授受柱」と言う、タブレットを受け渡しする際に、ホームで受け取るための柱。その形状から“渦巻き”と呼ばれる。

【うけもちこうじょう】[受持工場]

車両の全般検査を受け持つ工場。

【うごくホテル】[動くホテル]

20系寝台客車のこと、登場当時は並外れた装備に人々は驚嘆の声を上げこう呼んだ。

【ウシ】

電略号で“運転所”の意味。(例)ミヤウシ=宇都宮運転所

【うしがねる】[牛が寝る]

蒸気機関車の火床に未燃焼の石炭の塊が出来ることをいう。牛が寝ている姿から連想したもの。砂鉄を溶かして作った鉄の固まりもウシと呼ぶ。

【ウジむし】[ウジ虫]

京王帝都電鉄の5000系のこと、その色から。“あおむし”といい、京王帝都はムシムシ大行進か

【うすいとうげ】[碓氷峠]

最大急勾配66.7パーミルを持つ、JR線で最も勾配のきつい峠。JRにしても鉄チャンにしても特別な存在である。路線建設の際には工事現場でコレラの発生もあったため、殉職者は500人を数えるとも1000人とも云われている。北陸新幹線の開通と共に97年9月30日をもって廃止された。

【うずでんりゅうブレーキ】[渦電流ブレーキ]

ECBブレーキの項を参照のこと。

【うずまき】[渦巻き]

タブレットキャリアの“受柱”のこと。電池ボックスのマイナス側のように、渦巻き状になっているから。使わないときは邪魔にならないように、片づけられるようになっている。

【うたかこうろ】[宇高航路]

岡山県玉野市宇野と、香川県高松市を結ぶ航路。かつての宇高連絡船の航路である。瀬戸大橋の完成で連絡船がなくなり、完璧に忘れ去られているが、馬鹿高い瀬戸大橋の通 行料金を嫌ったドライバーで大にぎわいである。宇高国道フェリー、本四フェリー、四国フェリーの3社がそれぞれ24時間体制、30〜40分間隔、所要約1時間で運行している海の大動脈である。こんな状態なので、宇野へ向かう宇高東航路と、高松へ向かう宇高西航路に完全に分離され、船は菱形を描くように運航される。連絡船は宇高(うこう)連絡船と呼んでいたが、海上保安庁水路部の定める航路の名称は宇高(うたか)航路と呼ぶ。ワープロのFEP(フロントエンドプロッセッサ:文字入力ソフト)は、デフォルトの状態ではその辺をちゃんと使い分けている。

【うちこしきATS】[打子式ATS]

日本で最初に、現在の営団地下鉄銀座線で採用された自動列車停止装置。信号が停止を現示しているとき、レールの外側にバー(打子)が立ち上がって車両のブレーキ管に直結されたコックを開いて非常ブレーキを掛ける仕組みになっている。編成が全部通り過ぎる前に打子が立ち上がると支障があるので、少し間をおいてから打子が立ち上がるようになっている。その為、打子が立ち上がる前に列車を入れてしまえば、先行列車に思いっきり接近することができる。現在では名古屋市営地下鉄東山線に残るのみである。(2001年8月15日加筆)

【うちじくばこ】[内軸箱]

車輪内側に軸箱を設けたもの。たいていの場合、軸箱は車輪の外側にあり、内軸箱は蒸気機関車の先輪や動輪、DE10などに見られる程度である。車輪外側に何らかの機器類(ロッドやシリンダなど)を設けなければならない場合などに用いられる。(2001年8月15日新規追加)

【うちつぎ】[打ち継ぎ]

コンクリートの打設作業を一旦中断し、硬化した後に再び新たなコンクリート打設に入ること。理屈の上ではコンクリートが一体化していないので弱い状態である。このとき以前打設した部分の継ぎ目処理が悪いと、コールドジョイントと呼ばれるさらに輪をかけて継ぎ目のもろい状態となる。但し、コンクリートは、一度に大量の打設を行うと、熱を発し変質や熱膨張の原因となるため、打ち継ぎそれ自体はある程度避けられない部分もある。設計や施工段階でコールドジョイントの対策がきちんと行われていることの方が、むしろ肝心といえる。(2001年8月15日新規追加)

【うちゅうけいじギャバン】[宇宙刑事ギャバン]

スカ線と総武快速線の新型車、E217系のこと。保線のバイトが呼び名に困ってこう呼んだ、他形式と区別する必要があることからすると、余程走りが違うと言うことか?グリーン車がついているので、“走ルンですデラックス”ともいう。

【うっタ】[宇っタ]

宇都宮貨物ターミナルの略。

【ウッドセクション】

トロリ線の途中を木によって繋ぎ、前後の区間を区分してあるセクション、一番単純だがスライダー部分がないので、雨の日にウッドセクションの下に電気機関車を停めて片パンを上げると、リークしてウッドセクションが燃え出す。

【ウテカク】

電報略語で「運転取扱い各区所」の事である。

【うでぎしんごうき】[腕木信号機]

赤や橙色に塗った細長い板が水平か45°下がっているかで停止か進行かを現示する信号機、近年急速に姿を消しつつある。

【ウテシ】

電略で“運転士”の意味。

【うどん】

国鉄職員の食べ物。国鉄職員は一日に一度はこれを食べなければならない、こんな物しか食えないから、デモ行進でケーサツの機動隊とぶつかると負けてしまう。なぜかこの食物は全国に分布しており、私の先輩のO氏などは「国鉄職場とうどんの歴史的背景とその関係」という論文を書いているほどである。消化がよいので沢山食べられ乾麺2束(500g)を茹でた物をぺろりと平らげ、更におにぎり3個と食パン1斤を食べたという人物もいる。お前だよお前、TK田!

【うどんやのにかい】[うどん屋の二階]

かつて上野駅にあった乗せ込み班の待機所の大連絡橋対策本部のこと。フツーは“そば屋の二階”と言うが、うどんの好きな人はこう言う。

【ウナ】

かゆみ止めではなく、電略で“至急”の意味。

【うなぎちゃん】

JR東海の新幹線500系のこと。ななめ上から見てごらん。

【うま】[馬]

1.,台車を抜いた車両を載せておく丸太などで作った台。

2.,都内某ターミナル駅に居た顔の長ーい嫌ーな助役。

【うみがわ】[海側]

車両または列車の海に面している側。東海道線とか常磐線などの、海岸を走っている線しか使えない。中央線などでは同じ側面を2側(332側)と言う。

【うみせん】[海線]

1.札幌〜函館間(長万部〜札幌)で、室蘭本線・千歳線経由のルートのこと。

2.長崎本線喜々津〜浦上間で、大村湾沿いの長与経由のルートのこと。

3.南海電鉄南海本線の別名。その名の通り高野山へ続く山線こと高野線に対し、大阪湾沿いに線路が延びるために付いた名前。ちなみに山線には四角に長崎本線・佐世保線の特急「みどり」のような杉の木のマークが、また海線には四角に外房線の特急「しおさい」そっくりの波があしらわれたマークがシンボルマークとして与えられている。→山線

【うみとぶかぶとむし】

ビートルのキャッチフレーズ。ビートルを見よ。

【うみぼうず】[海坊主]

1.北陸本線に投入されたDD50の前期型のこと。

2.青色22号一色で塗られた、大糸線の荷物電車、クモユニ81を改造したクモニ83-100番台のこと。

【ウヤ】

1.電略で“運転休止”の意味。(ウンテンヤスミ)

2.列車の運休。

【ウヤじょう】[ウヤ情]

鉄道ダイヤ情報のことをこういう風に言うらしい、予定で載っていた臨時列車が実際には運休になったところからこう呼ばれるらしいが、締切の後に運休になったんだからしょうがないんじゃない?

【ウヨ】

電略記号で“運用”の意味。

【うらわつうか】[浦和通過]

新宿・池袋発着の東北・高崎線中距離電車はホームのない貨物線を通るので浦和駅に停車できない。「通過ではない、物理的に停車できないところを走っているやつが悪い、あれは“浦和停止不許可!!”とすべきだ」とは、浦和市在住の執筆者の弁である。

【うらわとくちゅう】[浦和特注]

北浦和〜浦和間で東北本線と交差する旧中山道(いちにちじゅうやまみちではないぞ)浦和橋に掲出されているボード。浦和でうっかりオーバーランするケースが多かったので注意喚起のために掲出されている、「次は浦和、特に注意」という意味。このボードのおかげか、上りのオーバーランは少なかったが、ボードのない下りは年中オーバーランしていた記憶がある。

【ウルトラひかり】

OVA"トップをねらえ!”に登場した超特急列車。車内のワンシーンでは「ただいまの速度750km/h」と表示されていた。少なくとも現在の旅客機といい勝負であった様である。ちなみに車内ではあの幻の「痛快活劇飲料:サスケ」(注・清涼飲料水)が売っているようである。

【ウルトラホリデーパス】

ウィークエンドフリー切符、またはGO・GOフリー切符のこと。自由に乗り降りできる区間がスーパーホリデーパスより遙かに広く、JR東日本全線だから。

【ウレチ】

電略で“運転車掌”の意味。やっている本人は、ちっともうれしくない。

【ウワポツ】[上ポツ]

列車運行図表(ダイヤグラム)で、駅線の上側に付いている時刻目盛りのこと。→ツーポツ、ワンポツ

【うわまわり】[上回り]

下回りを除く車両の車体や屋上機器の総称。

【うんき】[運規]

旧国鉄の運転取扱基準規定の略。今はない。

【うんこうかんりシステム】[運行管理システム]

運行管理や列車の進路制御・ダイヤ作成・管理・運転整理をコンピューター化したシステム。東芝のがよいと評判である。

【うんこうずひょう】[運行図表]

ダイヤグラムのこと。列車運行の状態を一目でわかるように図表にしたもの。縦軸に駅間距離(正しくは駅間の運転時分)をとり、横軸に0時から24時までの時間をとって、列車の運転する軌跡を表したものである。列車運行図表と電車列車運行図表の二種類がある。JR某社では通達まで出して「今後、列車ダイヤといわずに列車運行図表というようにする」と言って、ダイヤグラムの表紙に“○○線列車運行図表”と印刷したくせに、アッサリ忘れて次のダイ改の時には“○○線列車ダイヤ”と印刷して、なしくずしにもとに戻したのを私は知っているゾ。

【うんしん】[運心]

運転取扱心得の略。

【ウンチ】

電略で“運輸長”の意味。運輸長=国鉄時代地区で一番威張っていた嫌な奴。(道理で臭いわけだ)

【うんちんけいさんキロ】[運賃計算キロ]

幹線の乗車区間の営業キロと地方交通線の乗車区間の換算キロまたは擬制キロを足した距離。

【うんてんくしょちょう】[運転区所長]

電車区・気動車区・客車区・機関区及び、運転所等の現業機関の一番えらい人をいう。

【うんてんきょくせん】[運転曲線]

列車の距離対速度のグラフ、距離対時間の曲線の事を運転曲線と呼び、列車の運行計画を定める元になっている。

【うんてんしえんそうち】[運転支援装置]

運転士が運転中に列車の状態などを知るためのコンピューター。運転台にディスプレィが設置されていて、乗車人員を定員の何パーセントか表示したり、各電動車の主回路電流や、各車のブレーキ比率なとを表示する楽しい装置。でも乗車人員などは誤差が多くて使えないんだけどね。中身はNECのFC9800だという噂である。

【うんてんじこくひょう】[運転時刻表]

通勤電車線以外の列車区間で使われる、列車を運転する取扱い方を定めてある、運転士が持つ時刻表。列車の運転時間は勿論のこと、入線する番線や制限速度なども記入されている。列車区間は縦長の各駅が記入されている時刻表で、電車区間では採時駅だけが箱ダイヤに記入されているA5判(この本と同じ大きさ)のカード時刻表である。

【うんてんじこほうこくきじゅんきてい】[運転事故報告基準規定]

安全運転の資料にするため、運転事故を正確に報告するための規定。最近、事故隠しには滅法うるさい。

【うんてんせいびじゅうりょう】[運転整備重量]

動力車で運転に必要な燃料や水、乗務員等を搭載した重量。

【うんてんていしゃ】[運転停車]

旅客の乗降を取り扱わず、列車の行き違いや機関車の交換、乗務員の交代のために停車すること。時折乗降も扱ってほしいと思う所がある。

【うんてんとりあつかいきじゅんきてい】[運転取扱基準規定]

国鉄での列車の運転を安全かつ正確に運転するための基準となる規定。現在は“運転取扱心得”となり廃止された。

【うんてんとりあつかいこころえ】[運転取扱心得]

国鉄時代は国鉄の「運転取扱基準規定」を使っていたが、JRになってからは私鉄と同じ運輸省の「運転取扱心得」になった。しかーし、「心得」とはアナクロな、これに関しては完全に時代に逆行してるナ。「一つ、我が命、我がものと思わん!」とか、「死して屍拾う者なし!」とか書いてあるのかネ。

【うんてんとりあつかいようごしゅう】[運転取扱い用語集]

JR東日本東京総合訓練センターが発行(非売品)した用語解説集。読んでて色気が無くちっとも面白くない。元々が内部向けの資料なので素人が読んでも解らないところがまだまだ沢山ある。当冊子を参考にしてほしい。

【うんてんほあんせつびきじゅんきてい】[運転保安設備基準規定]

運転保安設備の機能及び設置条件を定めた基準となる規定。

【うんぽう】

運転法規。

【うんようへんこう】[運用変更]

ダイヤが乱れた際に所定の車両の運用を変更すること。