−わ− 【ワ】 1.10t積みの有蓋車。 2.有蓋車を兼用できる通風車の符号。 【ワーレントラス】 大型のトラス橋、一般の人が鉄橋と言えばこれのことである。 【ワイごうきん】[Y合金] ヂーゼルエンジンのピストンに使われる銅系アルミ合金。 【わかいし】[若衆] 入社後間もない新人。5年間位はこう呼ばれる。この間に鍛えられるのだ。 【ワゴン・リ】 直訳すればフランス語で寝台車のことだが、普通は国際寝台車会社、通称ワゴン・リ社のことを指す。1876年設立 というから、明治9年のことである。ベルギー人のジョセス・ナゲルマケルスによって設立され、今日までフラン ス、ベルギーを中心に寝台車、食堂車、駅レストランを営業している。営業地域は第二次大戦直前の最盛期にはエ ジプト、ロシア、中国にまで及んだ。現在はTGVやユーロスター一等車の供食サービス、機内食、ホテル経営など の分野にも進出している。 【ワじゃ】 10t積みの有蓋車のこと、「ワ」だけでは言いにくいことから「ワじゃ」と言う。 【わたりいた】[渡り板] 貫通路に設置されている歩行用の折り畳み式の板のこと。 【わたりせん】[渡り線] 復線間を列車が行き来できるように設置されたポイント。一方方向のものは“片渡り線”両方向のものは“両渡り 線”(シーサスクロス、またはダブルクロス、または交差渡り線)と言う。 【ワッペン】 ワッペン列車のこと。上野駅では最混雑期になると特急列車の自由席のお客をホームではなく別な場所に並ばせて いた。(主にホームの狭い高架から出発する「とき」や「あさま」)このときに乗車券と特急券を持っているお客様 にこのワッペンを渡し、ワッペンを付けていないお客より優先的に乗車していただいた。 【ワムハチ】[ワム8] 1.パレット貨車のワム80000型のこと。 2.函館本線白石駅近くにあった居酒屋の名前。店舗にワム80000の車体を使っていた。今はどうしてるかネェ。 そういえば小山にもあった。 【わりだし】[割り出し] 転轍機(ポイント)を開通していない方向から進入して壊してしまうこと。万一ポイントを割り出してしまったら、 脱線してしまうので絶対にバックしてはならない、割り出したポイントの上で停止してしまった場合は、最徐行で 前に進むしかない。 【わる】[割る] 速度の遅い列車を駅に待避させて優等列車を先行させること。 【ワルシャートしきべんそうち】[ワルシャート式弁装置] ベルギーの機械技師「E・ワルシャート」が開発した蒸気機関車の弁装置。優れた構造のため世界で最も普及した。 【ワン・オー・ナイン】[109] 「10」と「9」に分けて日本語で読むと「とう」「きゅう」になる。東急系列のいろんなものに付いているロゴマー ク、バスに目立っている。で、その影響かどうかは知らないが、東武系列で栃木県の「東野交通(昔は“東野鉄道”と言った)」のバスにも、「108」 (とうや)と書いてあり、執筆者一同東野交通は東急の系列かと思ってしまっていた。 【ワンスコ】 片手スコップのこと。英語のOne handから。 【ワンテンサイズ】[110サイズ] 略して「ワンテン」とも言う。米国イーストマンコダック社が開発したポケットカメラ用のフィルム。20年ぐらい 前に流行っていたような気もする。パトローネは送り側と巻き取り側が一体になっていて扱いが非常に容易ではあ るが、ハーフサイズより小さい画面のため余り普及しなかった。 【ワンタッチ】 非常時にはこれを押せば良いというボタンで、電気・ヂーゼル機関車に設置されている。これを押すと、 1.非常ブレーキが掛かり、 2.力行回路が遮断され、 3.非常汽笛が吹鳴され、 4.砂が撒かれ、 5.信号炎管が点灯し、 6.防護無線が発報する、 装置である。 【ワントラック・ワンモーター】 軽量化や軸重移動の防止のため採用された、二軸台車一台につき、一台の主電動機を装備した方式。EF30・EF80・ ED92などで採用された。 【ワンハンドル】 マスターコントローラーのハンドルとブレーキ弁のハンドルを一つにまとめたもの。両手を添えて操作するものと、 片手で操作する二種類がある。両手で操作するものはレリーズ(ダイナマイトの起爆スイッチ)に似ているからと いって発車の時に「ファイヤー!」などと叫んではいけない。 【ワンマンカー】 ワンマンバスでお馴染みの車掌を省略した列車。ドア操作も運賃の収受も運転士が行う。軌道線などでは早くから 取り入れたところもあるが、鉄道線では日立電鉄が最初である。 【ヲキ】 秩父鉄道が社線内の貨物列車に使用しているホッパー貨車の記号、語源がさっぱり解らん。鉱石車のorecarが語源とも言われ、客車重量記号などで使われていた「オ」ではなく「ヲ」を当てたとの説が有力。緩急車の“ヲキフ”というのもある。(2001年8月15日加筆修正) |